マガジンのカバー画像

日々深々

17
ぽえむもどきなものをただひたすら思いつくままワガママに書いています たまに毒吐く予定です(予定は未定
運営しているクリエイター

#ポエム

私の名前は、

いい加減に呼ばないで

私の名前は知っているでしょう?

それとも忘れたの?

呼ばないなら二度と呼ばないで

キスをしても体を重ねても 名前を呼ばれないなら 要らないかも

鞄、半分は開いてるまんま ごった返しの荷物

私みたいね ほとんど見えてる 仕舞えないまんま 整理もつかない

大馬鹿野郎の男と女とそれ以外 地球上にいんの、それだけじゃん

たった三種類の人間 多いなあ

恋をしようと思い

もっとみる

失踪

リュックひとつぶら下げて見たこともない道を歩いてた

このままどこか、遠くへ行こうと もがき苦しんでいたはずの抜け殻を思い出す必要もないくらい どこか、遠く

歩いていると背の高い植物が夜の怪獣みたく風に揺れていた

私は怖くなってきて もつれた足のせいで躓いた

せっかく出た家が恋しくなるのは

行き場がないこと、私は知ってたからだ

昔、友人が観たという「つまらない映画」のエンドマークみたい。

もっとみる

狂おしくて、夏がやってくるからまた苦しくて、だいたいみんなそんなもん

ちょっともにっちもさっちもいかない
なんにもうまくいかない
誰もがそうだからお前もがんばれとか言う
そう言うお前はどうなんだよ
クソ野郎どもめ、とつばを吐く
狂っていく、狂っていく、太陽が道を照りつける、暑いんだからやめてくれよって焦げたカエルが唸る、だけどそれでも太陽は焼き尽くす、全てを無くしたいのか、無くしたい意思なんてもって

夏がくる、あの夏より死んでしまう多くの命がまわる、まわる、

もっとみる

強くなりたい

問題は山積みである。
何も解決しないままでも、適当に生きても
誰かがみてみぬふりをして
誰かが騙して食べて捨てたりする

何かを見つけたいから何かを見つめる
ずっと奥の方を見つめる
目をそらしても生きていける

だけど私は、見たくて知りたくて、
それでたまらない
どんな酷い、苦しい、茨の道でも
それが本物ならそれを受け入れたい

だから神様、神様、神様
どうか、助けてください
見守ってください

もっとみる

水のようだ、美しいね

世界は変わりゆくのだ 常に
あの子もあなたも君も私も

なにもかもが変わりゆく
水のようだ、美しいね

どうしても形ばかりに囚われて
抜け出せなかったりするね

どうしても夢に食べられそうで
疲れた顔になるね

世界はそれでもただあるだけで
水のようだ、美しいね...

あなたがもし 独りなら
私もまた 独りだからさ

そういう風にしていこう
そういう風に生きていこう
それでもただあるだけなんだか

もっとみる

酔っ払い

自分にばかり、酔っ払っている場合じゃないのだが
私が私が私が私がと言いながら 誰に向かって話してるのかわからなくなる

でもそんな誰だったかわからない顔した友人が

お前は、と言って私に話し始める。

ついに見えてきた自分の、やっぱり自分の気持ち悪い「自分」の正体は、ひとをひととしてなんか見ていない目をしていた。

つらつらと

つらつらと書き連ねた手紙、したためた気持ち。

つらつらと舐めるように雨粒が窓の外で滴っている。

梅雨の始めに紫陽花の色づきが私を誘っている。

とりとめもなく、しかたなく、私は私をしながら歩いている。

どんなひとが真っ当な人生を歩むのかなんて想像してみる。

つらつらと想いを馳せて解き放つ。
つらつらと歩んでいるようで行き止まり。

どうにかしてよ、虹も出ないのかよ。

仕組み

誰かに傷つけられたと思い込んだら
それは裏切られたということになって
それは怒りに変わり、憎しみに変わる
復讐しようと思ってしまう

人は愚かにできているから
どこかで気付いて打ち消したり
間違ったら訂正したり

直して直して直して
まっすぐになるようにしようとする

でも真っ直ぐな風になろうとすればするほど
実は裏腹で曲がりくねった心になって
歪なまままともなひとを演じていたりする

嫌気がさし

もっとみる

いいえ私は、

もしもしお久しぶりです大丈夫ですか
あなたへ声のない電話を宛てて

もうすぐ一昔のことになりますが
モネの色彩で空が輝いていたあの頃よりは
高くも低くも飛べない私になれたような
気がしています、せっかくだからあなたの
言葉を借りて、生きてみようかと信じています

あなたが居たような時間に私が生きているようで
あやふやな曖昧な空想レベルの私です

生活の端っこにいつだって横たわる、愛という名の冷たく

もっとみる

煙草

煙しか吐けない生物みたい。
あたしが夢中になったのは彼の書く文章と煙草の匂い。
あたしが切望したのは一瞬間の恋心による苛立ちと深い眠り。
あなたが吹いた口笛を似たような旋律で奏でてほしい。
好きだよ、なんてしんどいだけ
愛してる、なんて一生言いたくない
どうしてもこの籠から出られないなら
ずっと煙にまみれて歩いてでも行くわ
煙しか吐けない生物みたい。

マニュアル笑顔を煙たい顔に変えたのもまたこれ私の持ち味なんじゃないかなとか真夜中の言葉をテンション通り綴ると

お時間いただきまして誠に有り難うございます

ご丁寧な顔でさきっちりメイクした彼女が
頭をマニュアル通りの角度で下げた時

私は少し悲しくなって

思い切り丁寧さのカケラもない、マニュアルなんか無視したまんま 気持ちしか入っていないお礼をしてみたよ

そんな不器用にしか生きていけない自分がちょっと情けなくて同時に誇らしくて、複雑さ

カラスが夜中に鳴くから 通りで汚れたこんな街には 空が暗くけぶっ

もっとみる

滑稽なほど誠実な君

誠実に生きてみたかったなあと泣いた君が
今とても誠実に見えてる私を否定しているような気がして 腹が立つ

腹が立つので君の座る場所に 花が咲いていたことを教えてやると 君は哀しそうな顔をする

それでまた 私が悪いようで腹が立つ

木々が夜風に嬲られて感じてるのに
花々が美しく可憐に誘っているのに
ひつじ雲が色づいて世界は桃色なのにさ

誠実で居たかったと泣いている君は滑稽だよ

不統一な太いため

もっとみる