いいえ私は、
もしもしお久しぶりです大丈夫ですか
あなたへ声のない電話を宛てて
もうすぐ一昔のことになりますが
モネの色彩で空が輝いていたあの頃よりは
高くも低くも飛べない私になれたような
気がしています、せっかくだからあなたの
言葉を借りて、生きてみようかと信じています
あなたが居たような時間に私が生きているようで
あやふやな曖昧な空想レベルの私です
生活の端っこにいつだって横たわる、愛という名の冷たく息をしない物体に
毎日おびやかされながら、孤独の狭間に揺られて水草みたく 生きています
苦しくても ひどく寒くても
リアルなあなたに会いたい一心で生きています
ちっぽけな心の中で、私はずっと
ずっと
ずっと遠くの空の向こう側まで
いつか
いつかは
笑えますよう