note①「はじめに」
それはある日突然私の目の中に現れた。
目の中を忌々しく泳ぐ無数の黒体。
朝起きてから夜眠るまで、私がそれらから逃れることは決して出来ない。
その日を境に私の人生は全く価値の無いものに変わった。
生きていても楽しくない。どうにか気を紛らわそうと何か始めるも、目の前を縦横無尽に飛び回るハエの群れに集中力は削がれ続ける。
何故こんなことになってしまったのだろう。じっとしていると涙がこぼれてくる。
いっそこんな人生終わりにしたい。そんなことを本気で考えることもあった。
飛蚊症は病気ではない?
これだけ人を苦しめて、生きる希望を奪う…どうしてこれが病気ではないのか。
治りません、なんて簡単に言わないでほしい。
目の前に突き付けられているこの絶望に、追い打ちをかけるようなことが何故言えるのか。
もがき、苦しみ、絶望、諦め…
自分自身との様々な葛藤を経て、今、私はもう一度飛蚊症を治そうとしている。
「改善」ではない。私はこの汚い目を「治す」のだ。
治すためにはたくさんの情報が欲しかったし、このどうしようもない不安と辛さをどこかで吐き出したかった。寄り添い、励まし合える仲間が欲しかった。
だけどそういった場は、現状ではとても少ないように思う。
それはきっと、悲しいけれど、飛蚊症が病気ではないからであろう。
病気ではないというだけで、その辛さや苦しみは軽んじられる、という悲しい現実を知った。
でも私は思う。
悩むことはわがままではない。神経質だと否定されることでもないし、贅沢なことでもない。
不便を感じていることを嘆き、治す方法を模索することはごく自然なことだと。
飛蚊症を発症してから現在までに私が試してきたこと、そしてこれから挑戦していくことの体験談が、今飛蚊症に苦しんでおられる方々の辛さに寄り添い、未来への希望に少しでも繋がればと思い、このnoteを始めました。
私は飛蚊症を治します。
治すまでの記録をこのnoteに記します。
どんなに小さなものでもいい。この記録があなたの希望にあかりを灯すものとなれば、こんなに嬉しいことはありません。
さとみつ
Copyright©2022 satomitsu
■ 次回予告
■ 次の話を読む
■ 自己紹介はこちら
飛蚊症に苦しむ方たちの気持ちに寄り添い、希望を見出せるような文章を書いていきたいです。応援いただけたら嬉しいです☺