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新見和也氏の木工作品にみる進化【FREEPARK】
繊細な手仕事が光る
木工作家の新見和也さんから
新しい作品が届きました。
なんと、1年ぶりに!
待望も待望の作品なので、
手に取った瞬間に
笑みがこぼれてしまいました。
昨年のフラワーベースと比べると
同じようにも見えるし、
違っているようにも見え、
その奥行きの深さを
知りたくなりました。
特に気になったのは
仕上げに漆を使用したタイプ。
早速お話を伺ってみました!
昨年のインタビューと合わせて
お読みいただけると幸いです。
まずは今回のラインナップについて
こだわりを伺ってみました。
「以前、凹凸の疎密で疎の部分を
広めに設けたほうが木の質感(木目)が
感じられるかもと作ってみたけれど、
この作品には間延びして見えるなと
思ったこともありました。
都度、微妙なマイナーチェンジを繰り返して
バランスをみて作っています」
なるほど。
小さな進化を繰り返しているからこそ、
同じようであって新鮮な作品になるのですね。
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漆の作品は初めて見たのですが、
なぜ作ろうと思ったのかや
カラーを黒にした理由などをお聞かせください。
「蒔地の質感で作ってみたかったからです。
(蒔地=漆を塗り乾かないうちに地の粉等を
蒔いて付着させる下地技法の一種)
漆でなくても出来ますが、
塗膜の堅牢性耐久性接着性など優れている
(歴史的にも証明されている)伝統的な手法として
漆を使用しました。
漆の性質と用意の手間を考えると
限られた色からの選択になり、その中で
彩度・明度の低い色が似合うだろうとなり、
黒になっています。」
やってみたいという好奇心から
作品の表情が広がっていくところが
とても魅力的です。
漆の性質には信頼性があり、
蒔地という手法により
マットな独特の質感を表現することで
新しいフラワーベースが生まれたんですね。
傷が付きにくいという利点もいいですね!
漆の扱いはいつ頃からなのですか?
「大学の授業でも漆の実習があり、
そこから時どき漆を使っています。
幸い漆にかぶれやすい体質ではないのですが、
体への付着に気をつけたり、
道具の準備片付けなどはやはり手間に思います。
また、漆を使用することでコストがかかり
価格に転化されるので、付加価値として
効果的に機能しているのか注意していきたいです。」
漆の良さだけではなく、
マイナスな部分も考慮しているのは
さすがだと思います。
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作りたいだけではなく
木工作品としてお客様の手に届き、
長く愛用していただくために
より技術を磨き、
表現の幅を広げていくところに
新見さんの職人気質が伺えます。
ほんの些細な進化を
常に続けていくところに
新見さんの奥深さがあり、
フラワーベースのある暮らしに
奥行きが生まれるのだと思います。
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4月に千葉県に
お引越しされたそうなので、
これからの活躍が
ますます楽しみになります。
新見さんのインスタでも
素敵な作品をご覧にいただけますので、
是非ごらんくださいませ。
いつも最後までお読みいただき、
本当にありがとうございます。
もしよかったら、
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いただけると光栄でございます。
いつまでも幸せな日が続きますように。
【はじめましてのあなたへ♡】
よかったら、自己紹介もお読みくださいませm(^.^)m
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