#138 ヘンな建物、 たくさんあります!
友人に、建築を志している人がいます。出かけた時には、「気に入った建物」の写真を見せてもらいながら、どこがどう気に入ったのかを聞かせてもらいます。人間にとって建物は、生活したり仕事したりする場所なので、日々の幸福感にも影響のある存在だと思います。
今日はヨーロッパに来てドイツとオランダで見つけた、「ヘンな建物」を紹介したいと思います。もちろん、「ヘンな」というのは尊敬を込めた表現で、最高の友人を「悪友」と呼ぶ感覚に似ているかもしれません。
ドイツ : ダルムシュタット 『結婚記念塔』
以前住んでいたドイツ、ダルムシュタットにはユネスコが認定する世界遺産が一つあり、その一部をなすのが「結婚記念塔」と呼ばれる写真の建物です。とても気に入っていて、三度訪ねて毎回上まで上りました(入場料は 4€)。
これは、当時のダルムシュタット大公の結婚祝賀のために建設された塔で、先端の独特な形は結婚の宣誓の際の5本の指を形どったと言われています。ユネスコのサイトをご紹介します。
内部は階段あるいはエレベータで上まで登ることができ、実は今でも結婚式に使われています。最上階の展望室には当時の資料が展示されており、結婚式当日に演奏された音楽のプログラムなどを見ることができます。展望室からはダルムシュタット市内が一望できるので、街の地理を覚えるのに便利な場所でもあります。
次の「トラベル jp」の記事がとてもいいので、ご紹介します。この記事で「ロマンティックなモザイク」と書かれている壁画(1階受付の上にあるので、見逃す人がいるらしい💦)の写真も載せておきます。とても素晴らしいモザイク画です。
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ドイツ : ダルムシュタット 『ヴァルドシュピラーレ (森のうずまき) 』
上で紹介した結婚記念塔の展望フロアから眺めると、向こうに変わった建物が見えます。三度登りましたが、たいてい誰かが「何あれ?」と指差していました。それは、Waldspirale(ヴァルドシュピラーレ:森のうずまき)と呼ばれる前衛的な建築物です。結婚記念塔から歩いて20分ほどの距離にあります。
日本人がこの建物を見ると、「ジブリの世界みたいだ!」と思う人が多いのではないでしょうか。異なる角度からの写真をご覧ください。
さてこの建物、何だと思いますか?僕は、「博物館かなあ〜あるいは修道院のような宗教施設なのかな〜」と思っていました。でもどちらも違って、普通に人が住んでいる「アパート」です!ただし、いつでも観光客が周囲をうろちょろして写真を撮っているので(僕もその一員です)、そのつもりでいた方がいいかもしれません。アパートの中庭部分にも、自由に観光客が入れるようになっています。
外壁のモルタル塗りと着色を手で行ったと思われるこの建物のそばに行くと、人間が創造に向かう時のエネルギーを感じます。オランダでポジションを得るために日々研究計画を練ったりプレゼン資料を作ったりしていた1月〜3月は、毎日のように周囲を散歩して、芸術的な創造物が出すプラスの気をもらっていました。何でも、人が心を込めて作ったものはいいですね。
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オランダ : アムステルダム 『ヴァレー(Valley)』
ここからはオランダです。メトロ Zuid 駅のホームからは、斬新なデザインのビル群「ヴァレー」が見られます。上で紹介したヴァルドシュピラーレと同じく、アパートおよびオフィスとして使われています。画面中央左側、宙に迫り出した部屋がありますね。ここに住んでいるとどんな気持ちなのでしょうか?
このヴァレーの向かいにも、下の写真のような斬新なビルが建ち並んでいます。
オランダ : アムステルダム 『RAI ホテル』
20分ほど歩くと、Amsterdam RAI と呼ばれるコンヴェンションセンターがあり、エリア内にある24階建てのホテルはこんな形をしています!
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オランダ : アイントホーフェン 『カラフルなアパート』
最後は地元アイントホーフェンで、もう少しまとも?で、かつユニークな建物を。オランダでは戸建てでも集合住宅でも、窓枠に壁とは異なるアクセントカラーを使っている建物が多くあります。見た限りでは赤が多いのですが、こちらのアパートはご覧の通りカラフル!それも、上の階と下の階の窓枠をつなげて、かつ互い違いに組み合わせることで面白いデザインを生み出しています。写真を撮っていると、住人の方に「素敵な建物だろう!」と声をかけられました。市内では「カラフルなアパート」で通じるようです。こんなところに住んでいたら、文字通り日々の生活に彩りが添えられそうですね🎨
今日は、ドイツとオランダで見かけた「ヘンな建物」を紹介しました。どの建物も、建築家の想いが染み出してくるのが感じられて、それぞれの用途を超えた魅力を感じました。今後も他の街を訪ねる時には、建築物に注目してそこに暮らす人々の日常に想いを馳せたいです。
今日もお読みくださって、ありがとうございました🌳
(2024年5月10日)
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