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#宇野常寛
21世紀の〈グレート・ゲーム〉ーー疫病と戦争とプラットフォームの時代を、100年前の視点から考える
グレート・ゲームと『全体主義の起源』
ハンナ・アーレントは『全体主義の起源』(1951)で「グレート・ゲーム」という概念について論じている。「グレート・ゲーム」とは19世紀における英露の植民地争奪戦のことで、『ジャングル・ブック』で知られるイギリスの作家ラドヤード・キップリングの小説『少年キム(英語版)』(1901年)により広く使われるようになり、なかば歴史用語として定着したものだという。