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思いつくまま、気の向くまま
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記事一覧

錯誤の吊り縄

失敗がつみかさなると

ふと縄の感じがする。

首にするりと巻き付いて、死にたくて仕方なくなる

本物の麻縄はもっとチクチクするし

こんな絹でできたみたいにするりと首巻きつかない

錯覚の吊り縄は

肌に食い込んで心地よくて

だから気が狂って首を吊りたくなるんだ

死にたいわけじゃない

死にたいわけじゃない

ただ、あまりにも魅力的で、身を任せたくなるだけ

度を過ぎたセックスみたいな

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今を盛りと咲く花を

今を盛りと咲く花を

厭って星を見るひねくれを

優しさだと君がうたう

月が食われてまた目を覚ます

まるいしろい顔が、ぱっくりとくわれてから、姿を出す

女のよう!

女の美しい横顔のよう!

ごらん、あれは純血の乙女!サロメが愛した銀の月!

くふくふと笑いたいような気持ちになる――

ドクダミの花が爛!と白くさいて、強く匂う

あの潔癖の赤紫の葉!

今は5月、5月の終わり!

蛍の飛び交

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寂しい朝に

寂しい朝に

寂しい朝に

僕らは魂を見失う

魂を見失うけれど

目を覚ませば同じ朝に迎え入れられる

恐れることもない

さあ、今日がやってくる、君のいない今日が

たびだち

たびだち

そらのこえをきいて

きみのなまえにみみをかたむける

ひとりきりのきみ

ひとりきりでまっているきみ

あかくてとうめいなおびれ

やさしいささやき

きみのこえをきく

きみにあいたいとおもう

愛おしさは夜の憧憬

風とともに目を覚まし

僕らはついに旅立つ

nightmare

nightmare

悪夢から醒めた夜に

オルゴールを聞く

空の水槽で

貝だけが繁殖している

気が参っている

ひどく。

明日目覚めないで住むようにと祈る

午後23時の憂鬱

春

張り詰めた薄氷(うすらい)

星屑のように降る雪、

長く伸びたつらら、屋根きしませる積雪

コンロの上のトロトロのシチュゥ

それらをしまい込んで

真っ白の世界に緑の絨毯が広がること

鮮やかな花が咲くこと、

裸の木に雪の代わりに桜が咲いて

子供らが裸足で笑う

春、春、春、この、美しい春よ!

ちょっとだけおしゃべりをしようよ

アイリッシュコーヒーを持ち込んでさ

ブランケットは猫のやつがいいよ

君がくれたアレだよ

もこもこしてて、幸せな気持ちになれるから

心が随分しょげきってしまってて

うまく笑えなくてしんどい気持ちになるんだ

つま先から頭の天辺まで

暗い気持ちで爆弾になれるんじゃないのって思うときは

温かいものを食べて、少し眠ることにしてるんだ

涙が止まらないのはいつものことで

すすり泣くのももう終

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口先だけだから、きにしないでよ

疲れてるんだよ

疲れてるんだ

まだ火曜日も終わったばっかりなのにね

君は元気かな?

僕はぼんやりと君のことを考えてる

今日も少し死にたいけれど、周りの人たちが温かいから、なんとか生きていけているよ

僕はうまいこと役に立てているだろうか

無能だと言われるのがいつも怖くて

否定される前に死にたいとすら、たまに思っている

傷つかずに生きていけたらって思うには

僕はちょっと無力すぎるん

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一人ぼっちの夜に

一人ぼっちの夜に

君と一緒にいられたら

君と一緒に居られたら

それだけでいい

それだけでいいんだよって思うんだ

それだけでいいよって

そんなことを、僕は思うよ

それだけなんだ

今日はただ、それだけを考えている

それだけでいい

それだけでいいから

きょうはきみの、そばにいたい

アリ―

僕、君が好き

僕、君が、とても好き

きれいなもの

落ち込んでばかりもいられないから

明るい言葉を選ぼうとしたんだけど

素敵なものが見つからないから

知る限りのきれいなものを書き連ねてみるよ

君がはにかんだときのえくぼ

黒くて長い髪

虚無的な眼差し

赤くて滑らかな唇

君のことばっかり書いてて

ちょっとはずかしいんだけど

俺が知る限りのきれいなものって

全部君だから仕方がない

二人で初めていった水族館を覚えてる?

イワシがサ

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元気かな

 アロー、元気?
 俺はそうでもないよ
 些細なことで嫉妬ばかりしてて
 人の話を聞く耳が持てないから
 
 いつも寂しがってばかり居るし
 他人の持ち物が羨ましくて
 自分の腕の中のものに目が向けられない
 腕いっぱいに芋虫を抱いてる気分
 おえってなるでしょ?俺もそう

 相変わらずギターの引き方もわからないし
 クラシック・オペラもわかんねえ
 セックスとアルコールぐらいだよ上手なの
 今日

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おはよう

おはよう、今日も人の顔色伺ってんの?

そんなに周り見渡して疲れない?

ビッグになるとか言ってるけどさ、それ、誰のためにいってるの?

周りの人に褒めてすげえやつだって見られたいから?

他人が視界の中に入ってくるとうるさくて

あんたいつも風見鶏みたいにくるくるしてるんだね

八方美人気質なのはわかってるんだろ?

自分のために生きないと、気がついたらなんにもなれなくなるよ

知ってたつもりで

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悪くはないよ

調子はどう?

俺は割といい感じ

あんた今日は仕事?俺は休んでる

もう一ヶ月ばかりはこんな調子で

マイナスとプラスを行ったり来たり

交流電流だってもうちょっと安定してんじゃない?って思ってるけど

これが俺なんだから仕方がない

いつもくだらないことに夢中になって

枝葉に目が行って根本が気に留められない

喉の底から叫んでて

もう勘弁してくんないかなって思ってるけど

生きてるのはどう

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ルーティン

まずは歩くんだ

気が済むまで

跳ねるみたいにさ

それからパーカーをかぶるよ

眩しいんだもん

絨毯は引っ剥がしちまって

模様がうるさいだろ?

頭を空っぽにして本の山に手を付ける

パーカーじゃなくてもいいよ

視界さえ少し暗けりゃいいんだ

「左利きのエレン」みたいに

ミーハーだって?そうかもね

薄いグレーの世界に入ったら

後はアラームが鳴るまで書き続ければいい

俺を止めるやつ

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