猿髷彦

酢飯パンチ

猿髷彦

酢飯パンチ

マガジン

  • ニョイトフニョイ

    ニョイトフニョイの一覧

  • 曲まとめ

    作曲してサンクラにあげた記事

  • 剔抉遊山

    剔抉遊山の一覧

最近の記事

雨見櫓(作曲)と、日記

1,2ヶ月前に作った曲の存在を忘れていました。朝起きて雨降ってる音がうるさかったので録音して曲にぶち込みました。 昔から雨嫌いなんで、というか傘持って歩くの嫌いなんで、ずぶ濡れで白目剥きながら往来を行っても蛇蝎視されない社会になって欲しいです。 先日、急に天啓を授かった私は「つなぎなしの挽肉100%ハンバーグを作ったらめちゃくちゃ美味しいのではないか??」と気付いちゃって、それで作ったんですけど、料理できないもんで、恐らく塩を適量の20倍くらい入れてしまいまして。 出来

    • 剔抉遊山 5

      5 近年は物騒な事件や災害が多い。正直、乱世だと思う。 たとえば今年は、なにがしウイルスとかふざけたものが猖獗を極め世の中は剣呑な雰囲気。とてもナーバスである。 国家もオヨヨヨと気が動転しているから 「お家からやたらに出ちゃあダメごんす」とか「あんまり喋ったらあかんのら」とかそういうのが憲法第一条に追加規定される可能性が大、と我は聞いたが、これは恐らく本当だろうと思う。 とにかく、そのような巷説が人口に膾炙することは、ままあって。なにがしかの騒動が多くの人間の不安や憤

      • UNIVAC

        曲を作りました。 UNIVACとかいうコンピュータの1956年のCM?宣伝?をサンプリングというか、使用してます。なんかすんません。 とりあえずデモですが今後発展することはないでしょう。何もかもが劣悪なのでせめてイヤホンで聴いてください。すんません、ねじり鉢巻もしてください。

        • ニョイトフニョイ 2

          2 外構えから推測されたる店内面積は10畳程度だったろうか。でも、実際の店内は想像より広かった。というか真夏の砂漠だった。 昼間なのか、しかし太陽はどこにもなく、でも明るい。渺茫たる砂の海がうねりいくつもの稜線を形成、空は雲ひとつなく油絵具で紺碧一色に塗りつぶしたかのよう。そんな空が気味悪くて、ぞわぞわと根源的な恐怖や不快感が私の内側に蟠り、時々にゅるりとうなぎのごとくに動き回った。気持ちわるい。 うしろを振り返ると引き戸だけがどこでもドアみたくぽつねんと佇立しており、

        マガジン

        • ニョイトフニョイ
          2本
        • 曲まとめ
          2本
        • 剔抉遊山
          5本

        記事

          ニョイトフニョイ 1

          1 久々に市内の繁華街に出る用事があり、朝からなれないスーツなんか着てそこここへと走り回って、結局用が済んだのは夕方だった。高さの揃わないビル群の外壁が、てらてらと橙に染まりはじめている頃。 ネクタイを襟元から剥ぎとり鞄に押し込みながら、私はどこぞの店で晩飯でも食おうかと思ったが、冷蔵庫に生ものが残っているのを思い出してやはり帰ろうと駅へ向かった。すると、改札口から偶然にも大学時代の先輩が出てきて。だからやっぱり食ってから帰ることにした。 適当な中華屋に入って二人ともビ

          ニョイトフニョイ 1

          剔抉遊山 4

          4 我の前には美しくない道がのびている。 左。まったく手入れの杜撰な某の木の梢が、まだらに赤錆びたフェンスの上から往来へ痴がましく侵攻し、上下にふらふら揺れながら我の肩にちくちく触れて邪魔。 右。さつまいも色の電車がギャドンギャドン轟音で突き抜けて南進、踏切がクァンクァンクァンと狂ったように鳴り響いてうるさいこと甚だしい。電車が通過すると踏切もすぐ鳴き止んだが、それがまさに佯狂、もといニセ狂人、つまり例えば舞台の上では荒々しいがプライベートはくそ弱気のバンドマン、みたい

          剔抉遊山 4

          剔抉遊山 3

          3 清又は駅出口からすぐのコインパーキング前で頭悪そうに突っ立っていた。 しかし実際は清又はちょっと頭がいいし、身長もちょっと高め、ちょっと痩せ型、ちょっと顔が良い、ちょっといい会社で働いている、と実に腹の立つ男で、その証拠に私が出会い頭に 「やぁやぁ清又よ、本日はお日柄よろしゅう御座ってありんすねぇ。」 と言ったのを「おお」だけで済まし、野良武士が仇と鉢合わせした時みたいな感じで 「此処で会ったが百年目、叩っ斬ってやる。今際に残す言葉でも考えておけ」 と言ったの

          剔抉遊山 3

          剔抉遊山 2

          2 漫然とツイートを読み漁るのに飽きた私はiPhoneの音量を最大にし音楽アプリのランダム再生で流れたレイチャールズの"ヒット・ザ・ロードジャック"を聴きながら服を脱ぎ捨てた。 真っ赤なボクサーパンツ一丁の姿になり、丸めた新聞紙で己の頭を叩きのめしながら六畳の部屋中を徘徊し「折り紙したいっちゅうねん、折り紙したいっちゅうねん」と絶叫。それから新聞紙を床に放り捨て、油性ペンでA4用紙に"りぼん"更にもう一枚"なかよし"と書いて「好きよぉぉぉぉ」と叫びながらそれらをビリビリに

          剔抉遊山 2

          剔抉遊山 1

          1 長崎へ遊山に行きたいと思った。 なぜ行きたいと思ったのかというと「ええ感じや」と思ったからで、なぜ他の都市ではなく長崎なのかというと、それも他の都市より長崎を「ええ感じや」と思ったからである。なんなら長崎に住みたい。何の説明にもなっておらず申し訳ない。 今月朔日、私はパーソナルコンピューターにてグーグルマップなるテクニカルなブラウジングを駆使し、眼前のモニターに日本各地の指定した地域、風景を現前させ、剰えその景色の中を思うまま前後左右に漫歩するというスキルを会得。と

          剔抉遊山 1