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ニョイトフニョイ 2
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外構えから推測されたる店内面積は10畳程度だったろうか。でも、実際の店内は想像より広かった。というか真夏の砂漠だった。
昼間なのか、しかし太陽はどこにもなく、でも明るい。渺茫たる砂の海がうねりいくつもの稜線を形成、空は雲ひとつなく油絵具で紺碧一色に塗りつぶしたかのよう。そんな空が気味悪くて、ぞわぞわと根源的な恐怖や不快感が私の内側に蟠り、時々にゅるりとうなぎのごとくに動き回った。気持ちわる
ニョイトフニョイ 1
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久々に市内の繁華街に出る用事があり、朝からなれないスーツなんか着てそこここへと走り回って、結局用が済んだのは夕方だった。高さの揃わないビル群の外壁が、てらてらと橙に染まりはじめている頃。
ネクタイを襟元から剥ぎとり鞄に押し込みながら、私はどこぞの店で晩飯でも食おうかと思ったが、冷蔵庫に生ものが残っているのを思い出してやはり帰ろうと駅へ向かった。すると、改札口から偶然にも大学時代の先輩が出て