上高地「学習院田代小屋」探究の旅⑥
学習院大学山岳部 昭和42年卒 石川正弘
あらためて、輔仁会雑誌を検証してみた。
輔仁会雑誌131号(昭和2年12月)
山岳部報告(国澤満次郎(※1))
この小屋はいわゆる五千尺の貸し小屋のようだ。 上高地の大衆化もよくわかる。 ウォルター・ウェストン(※2)が松方三郎に上高地の変貌ぶりを聞いて憤慨と言うのもうなずける。 もう上高地は「神河内」ではないのだ。
(※1)国澤満次郎
高等科山岳部卒
(※2)ウォルター・ウェストン
ウォルター・ウェストン(Walter Weston, 1861-1940)は、イギリス人登山家。 日本に3度長期滞在し、日本各地の山に登り『日本アルプスの登山と探検』などを執筆、日本アルプスなどの山及び当時の日本の風習を世界中に紹介した。
輔仁会雑誌143号(昭和6年8月)
アルピニストのノートより 日本アルプス縦走記
山岳部 第三班 笠槍縦走紀行 周布光兼(※3)
周布光兼のこの記述を読むと庄吉小屋に泊まるとあるので、五千尺の小屋はもう借りていなかったようだ。 それにしても加藤泰安の美声のヨーデルが微笑ましい。 加藤泰安と中畠政太郎はこの年の12月に槍から西穂に挑戦したのだ。
(※3)周布光兼(1916-1998)
高等科山岳部卒
(※4)加藤泰安(1911-1983)
高等科山岳部卒
日本山岳会副会長
(※5)中畠政太郎
奥飛騨の有名な案内人
輔仁会雑誌160号 (昭和12年7月)
山岳部報告 土田新一(※6)
その頃にいまだに二代目小屋があったのかは判明しないが、夏の上高地行きは学習院山岳部の定例行事であったことがわかる。
上高地キャンプ合宿を毎年続け、一般人学生に対する登山の啓蒙にも努めていたことがうかがえる。
(※6)土田新一(1918-1993)
高等科山岳部卒
(※7)久米正七郎
高等科山岳部卒
(※8)上条正雄
上條嘉門次の一族の猟師、案内人
(※9)ラテルネ
ヘッドランプ
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