佐野夜

写真¦ことば¦短歌 Twitter@sano_yoru Instagram@sano__yoru

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マガジン

  • 1ヶ月記録

    1ヶ月ごとにその月の振り返りをしています。 自分の為に書いてます。

  • 自己紹介、お仕事について

    簡単な自己紹介、お仕事についてまとめています。 その都度随時更新していきます。2024/4/30現在のものです。

  • 短歌

    生み出してきた短歌たちです

  • ポートフォリオ

    これまで撮ってきた写真 、Instagramに載せきれなかった写真等を、期間・シーン別にまとめています。まだまだポートフォリオは増えていくので、フォローボタンを押してこれからも見て頂けると励みになります。

  • エッセイ

    エッセイをまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

2024年3月 美波 日本武道館

マネージャーさんから連絡が来た時、これは夢なんじゃないかと何度も思った。寒すぎる夜の中、上着も着ずに外へ出た。耳に当てている携帯電話がさらに冷えて耳を凍らせていた。寒さなんてどうもよかった。狂ったように願っていたことが起こっていたから。 何度も夢じゃないかと確認をした。頬をつねったり、目をこすったり、左すねを右足で何度も蹴ったりした。 悶えるほど痛かった。 1,佐野夜のはじまり 7年。 彼女が僕に与えた影響は計り知れなくて、辛い時も悲しい時も、嬉しい時も楽しい時も、常に彼

    • 2024年10月 わたしと他者のこと

       京都に移り住んでからちょうど2年が経った。2年前の10月は、本当にどうしようもない奴だった。苦しい現実に、希死念慮ばかりを頭に思い浮かべて、明日のことも考えられなかった。  昨年の10月。以前と変わり始めていた生活に慣れ始めていた。京都という街に少しづつ順応していきながら、握れなかったカメラを徐々に持ち始めた。短歌という世界を知り、それから空に青。さんのお写真と短歌のコラボ作品も作らせていただいた。 今思えば、昨年の10月から少しづつ変わり始めていたのかもしれない。きっかけ

      • 2024年9月

        2024年9月 京都で勤めている夜勤、週末の土日だけ勤めている奈良の夜勤。今月は仕事ばかりの1ヶ月だった。暑い夏の影響で、すごく疲れやすい体になった。家に帰ってシャワー、最低限の家事を済ませるだけで、倒れるように眠ってしまう。誰がどう見ても体によくない生活を送っていた。 1,一過性の穴を埋めて 京都の職場も、奈良の職場もどちらも人が足りない。一過性の穴を埋めるように体を酷使して、俺は何の為に京都に来たんだっけ、と思いを膨らませながら生きていた。 20代前半の頃は、どれ

        • 2024年8月

          8月はしっかり夏だった。腕の日焼けはもうどうすることもできないから、細胞が元の色に戻してくれるよう祈っている。 台風の影響で涼しくなった空気、稲穂が頭を垂れて香る秋。夏の終わりを五感で感じながら、ぬるいアイスコーヒーを片手に、記録を書く。 1.大きな円環の中で これまでの自分と今の自分を比べた時に、変わったところが多く見つかった8月だった。 弱さとか強さとか、憎しみとか傷つくとか、そういったところにばかり目が行きがちだったけれど、もっともっとそれ以前の話だった。 生きてい

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        2024年3月 美波 日本武道館

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          距離

          過去と決別していかなきゃいけないと思うことが増えた。それは良いものも悪いものも両方あるのだけれど、とても長い間苦しめられていたというか、心の奥底にあるしこりのようなものに、痛みを抱えながら生きていたなと、後ろを振り向く度に思い出すんです。 自分では当たり前だったことが周りはそうではなかったこと、大切にしていたつもりが相手はそう感じていなかったこと、ちゃんと話し合っていれば誰も傷つける必要がなかったこと。 周りに合わせれば合わせるほど自我がなくなっていくような気がしたし、そ

          2024年7月

          梅雨が明けた。肌を刺すような陽の光が腕を走り抜けて、暑さに危なさが混じってきた。もう夏だ。コンビニでクーリッシュを買ったら帰り道でほどよく溶けて家に帰った時にちょうど食べやすくなる季節だ。一体何を言ってるんだ。 1,OSK日本歌劇団 京都、祇園四条にある南座で、OSK日本歌劇団さんの「レビュー in Kyoto」を観劇させていただいた。 南座に入る時は緊張する。かつての自分だったら絶対に足を踏み入れることのなかった場所。いつもより背筋が伸びる。20代半ばになった今でも、南

          2024年6月

          梅雨に入り、雨の降る日が増えた。陽も長くなってきて、Tシャツの隙間を通っていく風の気持ちよさと、2024年がもう折り返しに入った時間の早さを肌で感じている。 夏の気配がしている。もう今は冬の寒さを思い出せなくなった。 1.「ひかる」という原石の存在 彼と出会ったのは京都で勤めている職場で、昨年の秋頃に大学生の彼が入社してきた。当時はほとんどシフトが被らなかったので、彼のことは周りから聞いていただけだった。 彼が研修期間を終えた頃、僕と同じシフトで働くようになった。毎週木曜

          2024年5月の記録とエッセイ

          京都に移住してから、奈良に住んでいた時よりも表現の世界に触れることが増えた。歌舞伎、舞台、美術、展示。奈良に住んでいた当時の僕だと触れられなかったもの、触れようとしなかったものが京都には沢山あった。今まではきっかけがなかっただけのかもしれない、それでも京都に住んでいるというだけで目に入る情報がめまぐるしく変わり、しかも良い方向へと進んでいるということは、環境を変えて良かったと全身で感じている。過去と比べてまだ変えられていないこと、その中で変わったこと、課題は少なからずある

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          2024年5月の記録とエッセイ

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          2024年4月 心の在り方

          1,まだ淘汰される側の存在 2024年3月30日。ずっと憧れだった美波さんと、お仕事を通じて携わらせてもらってから1ヶ月が経った。今でも鮮明に思い出せるあの現場の匂い、空気、温度全てから、自分が圧倒的に実力がなく、まだここに居続けられるような存在ではないとことごとく実感したと同時に、これまで続けてきたカメラで、あの場に居られたことを自分で誇りにも思う。 ただ、だらだらと続けてどうにかなる世界ではない。あの環境の中で生きるためには覚悟も責任も伴う。いつでも僕はまだ淘汰され

          2024年4月 心の在り方

          【短歌】明け方の港、朝霧

          2023年9月「第6回笹井宏之賞」及び、2023年12月「第3回あたらしい歌集選考会」に応募させていただいた短歌100首をここに残しておくことにしました。 入賞することは出来ませんでしたが、2023年の夏から冬にかけての半年間、短歌の奥深さ、そしてことばというものの力を改めて知ることができました。 2023年7月から短歌を始めました。ことばと向き合うことは、自分と向き合うことと同義なのかもしれません。自分と向き合う度に露呈する未熟さや弱さ、他の歌人が生み出す圧倒的な短歌に打ち

          【短歌】明け方の港、朝霧

          2024年2月 

          昼間は少し暖かくなってきたけれど、朝晩はまだまだ寒い。まだまだ上着は必要だし、薄着で外へなんか出ることは出来ない。支払いをしなければいけないのに、徒歩2分で着くコンビニでさえも遠く感じてしまうのは寒さのせいだ、僕のせいではない、全部寒いのが悪いんだから、そうだそうだ。 1 あらゆる覚悟 ついに新しいMacBookAirを購入した。メモリを16GBに増設したので、サクサク動きまくるし、キーボードも以前に比べて押しやすくなった。もうめちゃくちゃいいよほんと。たくさん文字を打ち

          2024年2月 

          2024年1月 佐野夜として

          最近、性欲がどこかに行ってしまった。たぶん性欲に足が生えて駆け出していったきり、もう帰ってこなくなったんだと思う。 性欲へ。 玄関の鍵、開けたままにしておくからいつでも帰ってきてください。待ってます。話し合いをしたいです。 1,継続は力なりという言葉 京都に移住してから2年目になっていた。気がつけばこの環境にも順応してきたし、不安と恐怖がごちゃ混ぜになっていた1年前の自分と比べればかなり成長したなと思う。 「現状維持は退歩の現れ」という言葉の通り、現状維持をしていても最後

          2024年1月 佐野夜として

          2023年12月の記録と締めくくり

          自分の「甘さ」と「覚悟の無さ」に気付けるには、十分すぎる1年だった。 2023年12月、今年最後の1ヶ月記録です。 2022年3月。 長い間勤めていた運送会社を辞めた。何も変わらない現状を変えたかったから、という理由。それと、カメラというものを仕事にしていきたくて、自立し、自分の力だけで生きていきたかったから。 しかし、離職してからも現状は変わらずそこにあった。問題は山積みとなって目の前に立ちはだかる。仕事を辞めたからといって全てがいきなり変わるわけではない。ありとあらゆる

          2023年12月の記録と締めくくり

          2023年 11月

          言葉がかけなくなった。明確な理由なんて分からなくて、たまにこんな風になってしまう時がある。文字を読んでも頭に何も入ってこないし、最近は誰かと会話している時に違うことを考えてしまい話を聞けていない、なんてこともある。いやその方が多いわ、なんならマストで人の話を聞けてない。ただ、なんとなく関わっている全ての人たちと平穏に生きていければいいだけのはずなのに、いつの間にか亀裂が入ってしまう。その場面で気づく瞬間全身が無気力に襲われて何も考えられなくなる。 今こうして言葉を書いているの

          2023年 11月

          2023年10月

          10/1 もう10月になっていた。奈良に住んでいた時もそうだったけれど、京都に住んでからより1年を駆け抜けている気がする。2023年もあと3ヶ月しかない。やらなければいけないこと、行かなければいけない場所、まだまだある。来年3月にある美波さんの武道館公演までは必死に頑張って生きていたい。 10/5 先月末に、「第三者が見ていた、過去の自分に対する固定概念」について呟いた。それは絶対に剥がすことの出来ないものだから、それら全て受け入れて生きていくしかないと自分の中で結論付けた

          2023年10月

          2023年9月

          9/6 来週締切の笹井宏之賞に向けて、合間合間全ての時間をここに費やしている。どうしてここまで短歌にのめり込んでいるのだろうか。はっきりと言えるのは短歌をしないといけない気がして、それからずっとやっている。何かを生み出すこと、作り出すこと。それが使命のような気がしてならなくて、ただずっとやっている。それが短歌でも、写真であっても。 9/7 何かを新しく始めた時、見える世界がめまぐるしく変わることがある。見える世界が変わるということは良いことばかりではなく、見てられないものも

          2023年9月