未来の杜せんだい2023 へ行ってきました。
GWの帰省と #未来の杜せんだい2023 がタイミングよく同じ時期に開催されていたので、メイン会場の青葉山公園追廻地区会場、東部エリア会場のせんだい3.11メモリアル交流館、せんだい農業園芸センターみどりの杜の3会場をまわってきました。
どの会場も公共交通機関のアクセスが良かったので、仙台市営地下鉄東西線と仙台市営バスを使って移動しました。ちなみに、仙台市営地下鉄と市営バスは、身体障害者手帳の提示で本人と付き添い者の運賃が半額になります。
メイン会場:青葉山公園追廻地区会場
メイン会場は、東西線の国際センター駅周辺。フィギュアスケート発祥の地と呼ばれる五色沼一帯の公園です。現在は、博物館が休館中なので、伊達政宗卿がお外にいました。
学生時代、毎日バスから眺めていた青葉山公園一帯がこんなに華やかに彩られるとは。お天気も良かったので、ルンルンでカメラを構えてお散歩してきました。
ちゃっかり昼ビールまできめて、楽しいお散歩になりました。関東では見頃を終えてしまった花たちも、東北ではまだ元気に咲いていて。なかでもネモフィラとチューリップはずっと探していたので、見つけてはずっと写真を撮っていました。
帰宅して祖父に青葉山公園に行ったことを伝えると、彼も数日前に行っていたようで。後日、運転免許証を返納してからずっと行きたいと言っていた東部エリア会場の農業園芸センターへ祖父と一緒に行くことになりました。
東部エリア会場:せんだい3.11メモリアル交流館
仙台市営地下鉄の終着駅、荒井駅に降り立つと、せんだい3.11メモリアル交流館が併設されていました。バスが来るまで時間があったので、こちらにも伺ってみることに。
3.11のあの日、福岡の高校生だったわたしは生まれ育った故郷が地震と津波と火事で変わり果てていく映像を、テレビの前でただただ見ることしかできませんでした。あの日々の無力感は、どうしても忘れられません。
いまだに、前情報なしに地震や津波の映像を見ると胸がキュウっと痛くなります。それでも、後世に同じ悲しみを味わう人をひとりでも減らすためには、事実と向き合わないといけないということも、よくよく分かっていて。
今回は、建物の名称を見て、このあと眼にする数々のものたちへの心構えをもってメモリアル交流館に足を踏み入れました。
まず一番初めに目にするのは、震災の前後のたくさんの人たちの記憶たち。震災前も震災後も、この荒浜・中野地区はたびたび訪れることがあり、震災前後どちらも大切な思い出たちがたくさんある地域です。
震災を扱う報道はどれも、その直前や直後の様子ばかりです。でも、それだけじゃないわたしたちの日常が続いていた故郷で。
だから、同じ世代の、この地を愛する人たちの大切な記憶たちがたくさん綴られた壁が、どれもクスリと笑ってしまうようなエピソードばかりだったことがとても嬉しかったです。なんていうか、この地で育ったキオクたちは、今までもこれからもわたしたちの中で大切に大切に抱きしめてて良いんだなって認めてもらえたようなそんな気持ちになりました。
部屋の中は、わたしたちがこれからどうやってこの震災を残していくべきかを市民がたくさん考えた軌跡たちの展示がありました。
また、この期間は第40回全国都市緑化せんだいフェアとのコラボ企画展『ここに根をはる 津波のあとの植物たちとその環境』の展示もありました。
亡くなった祖母が仙台市内の水環境に関するNPOで働いていたので、もし生きていたらこの企画展にもきっと携わったんだろうなぁなんて思いながら感慨深く展示を眺めました。
津波っていろんなものを壊しただけのイメージでしたが、津波のおかげで地中深くから目覚めた植物もたくさんあるということ、今仙台市内ではその目覚めた植物と逆に津波で眠ってしまった植物が絶えず入れ替わりその研究が行われていることを知りました。
津波浸水域に芽生えた植物を描き続ける画家・倉科光子氏の水彩画作品も、展示されていました。繊細なタッチで美しい図鑑のような絵画たちでした。
正直、わたしにとって3.11は、たくさんのものを奪っていった、そんな記憶ばかりでした。でも、それだけじゃない。産まれてきたものや蘇ってきたものもたくさんあるんだということは、本当に目から鱗でした。そろそろわたしも、いろんな角度から震災に関する情報と向き合えるようになりたいなぁなんて思ったり。
東部エリア会場:せんだい農業園芸センターみどりの杜
やっとバスがやってきたので、お目当てのせんだい農業園芸センターへ。
関東で藤棚を見に行った日はもう見頃を過ぎていて枯れかけた藤が釣り下がる藤棚に心を落としていたので、ここでリベンジできてガッツポーズです。
でも、一緒に行ったおじいちゃんはお腹が空いて仕方がなかったようなので藤を見てすぐにレストランへ(笑)
入店した時間が遅かったようで、この日はナポリタンしかありませんでした!でも、このナポリタン、麺がもちもちでとっても美味しかったです。
それもそのはず。パスタは宮城県産小麦「夏黄金」を使ったオリジナル生パスタ。それに、地域の野菜の旬に合わせたランチがウリらしく。地産地消の推進店にも指定されているとか。
お腹が満たされたあとは、おじいちゃんは夏野菜の苗木を見に、わたしは花々を眺めるために散策の続きへ。
青空を泳ぐ鯉のぼり、とってもとっても綺麗でした。そして、アイスに目がないわたしは帰り際にジェラート屋さんを発見してしまいまして。
「みどりの杜産」なんてワードを見たら飛びついてしまいます。おじいちゃんも「オレはいつでも来られるけど、さんまりはたまにしか来られないもんね。せっかくだから食べなさい!」と甘やかしてくれたので、つい。ちゃっかりおねだりまで成功して、お腹も心も満たされて帰宅しました。
おじいちゃんも免許返納前は、植物や苗木を見によく訪れていたという農業園芸センターへ実際に地下鉄とバスで行ってみて「これならまた来られそうだ!」と喜んでいたのでそれもまた嬉しかったです。仙台市交通局、障害者割引もあるけれども敬老割引もあるので、どんどん使って生活を楽しんでほしいなぁと思っています。
未来の杜せんだい2023は6月18日まで開催されています!
なんとこのイベント、2ヶ月にわたって開催されているイベントだそうで。長い期間やっているからこそ、見頃の植物も入れ替わって何度行っても新鮮な気持ちになれそうですね。
6月の未来の杜せんだい2023の様子は、公式Instagramで追っていこうと思っています。バラとか紫陽花とか、また綺麗なんだろうなぁ。