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toradesu222
こころある繋がりを求めて
わたしは、人の輪っかの中に、入れたことがない。
「入りたい」と思っていても、うまく入れない。
周りの人は、よく分からないルールで動いていて、どうやってもうまくいかない。
わたしは輪っかに入ることを諦めた。
長い間、人間の観察を続けて、周りの人のルールが分かるようになってきた。(すごいよね)
その"真似"をすることは、できなくもないけれど……
とても苦痛だから、本当に必要な時以外は、やっぱり輪っかの外にいることにした。
人間の輪っかの観察を続けて、分かったことがある。
彼らは、こころない言葉で、こころない繋がりを作っていることがある。
相手のためではなく、自分の利益を享受するために。
相手のために、表現を変えることは、愛だと思う。
自分のために、表現を変えることは、野性的だ。非難はしない。
上っ面の"繋がり"。
"絆"という、使い古された言葉。
捻くれたわたしは、冷笑なんかしちゃって、輪っかの外で、ひとり歩んだ。
ひとりは丁度いい。
「自分を見つめることが人生だ」と、信じて疑わないわたしは、満足していた。
でも、この世の中はひとりでは成立しない。
わたしの世界をひとりで磨き上げることは難しいことも、
実のところ、人間の世界の素晴らしい一面も、知っていた。
だから。
少しだけ、用心深く、手を伸ばしてみることにした。
手をつないでくれる人が、かわるがわる、ひとりずつ、現れた。
ひとりずつ、わたしは握手している。