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2024年12月の記事一覧
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本日の一曲 vol.510 クナッパーツブッシュ:ワグナー:ヴォータンの告別と魔の炎の音楽 (Richard Wagner: Die Walküre, 1870)
バイロイト音楽祭今年2024年7月7日に東京都知事選があり、石丸伸二さんが次点と大躍進し、10月27日の衆議院総選挙では与党過半数割れ、11月17日の兵庫県知事選挙では斎藤元彦さんが再選を果たす結果になりました。そして、今月はいわゆる「103万円の壁」(これは所得税を計算する基礎となる「所得」金額を一律に減額する控除金額の問題です)をめぐって攻防が繰り広げられ、その中で「失われた平成時代」に対する反省がなされるなど、時代が変わる予感がしますが、果たして来年はどうなるのでしょう
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本日の一曲 vol.509 バッハ:マタイ受難曲 (Johann Sebastian Bach: Matthäus-Passion, 1727)
先日ご紹介した「ベートーヴェンの合唱」が日本での年末恒例行事となった理由を考えてみますと、まさしくみんなで歌を歌うという「合唱」にあるのだろうなと思います。「ベートーヴェンの合唱」を演奏会で聴いたりして、数十人単位の合唱に触れたことがあれば、最初、その音量と大迫力にはびっくりすると思います。また、合唱の輪に加わって自ら合唱の一員として歌ってみても不思議な高揚感があり、これまた楽しいものです。 そんなことから合唱には祝祭感があり、1年間のまとめとして、1年間の最後の月であり、
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本日の一曲 vol.507 アントニーニ:ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 (Ludwig van Beethoven: Symphony No.9 "Choral" Op.125, 1824)
2024年もあと数日で終わりになります。日本のクラシック業界では、年末の恒例演目というと「ベートーベンの合唱」か「チャイコフスキーのくるみ割り人形」というところかと思います。 昨年の年末は「くるみ割り人形」をご紹介しました。 今年は「合唱」をご紹介したいと思います。日本の年末に「合唱」の演目が目白押しになるのは、日本特有の現象であり、欧米での「合唱」の演奏は年末に限られない、ということを聞いたことがあります。 ベートーヴェン「合唱」に実際に合唱が登場するのは、第4楽章の
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本日の一曲 vol.504 ファットボーイ・スリム:武器の選択 (Fatboy Slim: Weapon Of Choice, 2000)
ファットボーイ・スリムさんは、イギリスのミュージシャンであるノーマン・クック(1963年7月31日生)さんのDJ名です。 ノーマン・クックさんは、もともとイギリス・ハル出身のバンドであるハウスマーティンズ(The Housemartins)のベース担当でした。ハウスマーティンズの最大のヒット曲は、アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)の分派「アイズレー・ジャスパー・アイズレー(Isley Jasper Isley)」の曲「Caravan Of Lov
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本日の一曲 vol.503 ビーチ・ボーイズ:僕を信じて (The Beach Boys: You Still Believe In Me, 1966)
ビーチ・ボーイズの1966年にリリースされた名盤「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」から3曲目のご紹介です。1曲目は「スループ・ジョンB」、2曲目は「キャロライン・ノー」でした。 2020年のアメリカ・ローリングストーン誌の史上最高の500のアルバムでは2位という、今でも高評価を得ているアルバムです。 しかし、当時、イギリスではアルバムチャートで2位にまでなったものの、アメリカでは10位と特大のヒットだったわけでもなく、みのミュージックのみのさんがおっしゃるように
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本日の一曲 vol.502 プロコフィエフ:交響曲第5番 (Sergei Prokofiev: Symphony No.5 Op.100, 1944)
セルゲイ・プロコフィエフ(Sergei Prokofiev)さんは、1891年4月27日に当時のロシア帝国、現在のウクライナ・ドネツィク・ソンツィフカで生まれたロシアの作曲家です。この場所は、現在のウクライナ・ロシア戦争の戦場となっています。 1891年に生まれた音楽家には、作曲家ではアメリカのコール・ポーター(Cole Porter, 6月9日生)さん、指揮者ではヘルマン・シェルヘン(Hermann Scherchen, 6月21日生)さん、シャルル・ミュンシュ(Char
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本日の一曲 vol.501 ローラ・ニーロ:暗闇の天使 (Laura Nyro: Angel In The Dark, 2001)
ローラ・ニーロ(Laura Nyro)さんは、1947年10月18日、アメリカ・ニューヨークで生まれたシンガーです。お父様のルイス・ニグロ(Louis Nigro)さんがピアノ調律師でジャズトランペッターだったため、幼い頃から音楽に親しみ、1966年にデビューアルバム「モア・ザン・ナ・ニュー・ディスカバリー」をリリースしました。その歌声は声域3オクターブのメゾ・ソプラノと言われ、たくさんのミュージシャンに影響を与えました。しかし、1997年4月8日、お母様と同じ卵巣がんで
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本日の一曲 vol.500 ロビー・バショー:ジプシーの祈り (Robbie Basho: Gypsy Rosary, 2020)
ロビー・バショー(Robbie Basho)さんは、1940年8月31日、アメリカ・メリーランド・ボルチモアに生まれたアコースティック・ギタリストです。「バショー(Basho)」とは、松尾芭蕉にちなんだ名前です。ロビー・バショーさんは、幼い頃孤児になり、ボルチモアのロビンソン家に養子として引き取られ、地元の学校に進学し、高校ではユーフォニアムを演奏していました。大学時代に友人の影響でアコースティックギターに興味を持ち、1959年に初めてギターを購入し、このころ「芭蕉」と名乗る
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本日の一曲 vol.499 長谷川白紙 ワンダフル・Xマス・タイム (Hakushi Hasegawa: Wonderful Christmastime, 2024)
今季4本目のクリスマス記事です(24日に最後の5本目を出す予定です)。 今回は、ポール・マッカートニー(Paul McCartney, 1942年6月18日生)さんが1980年にリリースしたアルバム「McCARTNEY II」の制作中の1979年12月にリリースしたシングル曲「ワンダフル・Xマス・タイム(Wonderful Christmastime)」を長谷川白紙さんがカバーしたものです。 まずオリジナルの方をご紹介します。アルバム「McCARTNEY II」はポール・
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本日の一曲 vol.498 アンドリュー・バードとマディソン・カニンガム:クライング・イン・ザ・ナイト (Andrew Bird & Madison Cunningham: Crying In The Night, 2024)
以前、フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)をご紹介した時に、「バッキンガム・ニックス(Buckingham Nicks)」というアルバムもご紹介したことがありました。 本日ご紹介するのは、このアルバムをまるごとカバーしてしまったというトリビュート・アルバムのご紹介です。今年2024年10月にリリースされた「カニンガム・バード(Cunningham Bird)」というアルバムです。 このアルバムは、マディソン・カニンガム(Madison Cunningham
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本日の一曲 vol.497 アフリカ・バンバータ&ソウル・ソニック・フォース:プラネット・ロック (Afrika Bambaataa & The Soul Sonic Force: The Planet Rock, 1982)
アフリカ・バンバータは、ヒップホップの先駆者と呼ばれているアーティストです。 アフリカ・バンバータの「バンバータ」は、アフリカ南東部にあったイギリス植民地ナタールのズールー族酋長バンバタ(Bhambatha, 1865年頃生~1906年没?)の名前からとった、いわゆる芸名です。 本名は、ランス・テイラー(Lance Taylor)さん(1957年4月17日生まれ)、アメリカ人のDJで、ご両親はジャマイカ人とバルバドス人だということです。 このアフリカ・バンバータがDJの