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「怒って後悔」「怒らないで後悔」をやめる①主語は「私」<福山桜子:本気で変わるコミュニケーション>

<怒って後悔、怒らないで後悔>

「あーーーーなんも言い返せなかった、、、悔しい」
「カッとして、余計なコトまで言っちゃった、、、」
ありますねぇ。
今まで何度も、「怒って後悔したこと」「怒らないで後悔したこと」、あります。みなさんはいかがでしょうか。

そもそも「怒ること」が「悪いこと」のように感じる人も多いようですが、「怒り」は、「自分の思っていたこと/予定/理想」と「現実」が不愉快なズレ方をした時に、脳が「いま、あなたは不愉快ですよ!」と教えてくれるサイン。

怒りが湧くこと自体は、生きていく上で必要なことで、自分の心の声を無視していると、心や身体が病んでしまいます。

予定を急に変えられて不愉快、と脳が教えてくれている

<下手な怒りの対処法>

最も下手な対処法は、そのまま言い返してしまうこと。「怒り」を他人にそのままぶつけても何も解決しません。「怒り」をぶつけられると人は「攻撃」と受け取るので、反撃したり、言い訳を考えたり、「ひとまずこの場は黙って怒られていよう」などと逃げてしまったり、「自己防衛」にエネルギーを使ってしまい、問題解決にはなりません。

無理にポジティブに、「モメても空気悪くなるだけだし」などと我慢するのも問題解決にはならない。怒りは既に湧いているので、なかったことにはならないのです。溜まりに溜まって爆発したり、キレたり、病んでしまったりします。

私は、上手に怒りを伝える方法を知らなかったころ、このパターンで怒りを溜め込んで爆発させてしまったこと、ありました。相手からすれば、私が怒りを溜め込んでることを知りませんから「いきなりキレた」と感じたようで、問題解決に至るまで、とても時間がかかってしまいましたし、自分自身、気分はサイアクでした。

怒った方が相手のため。これは、もう都市伝説。
相手に聴く準備がなければ、何を言っても響きません。相手はやはり「自己防衛状態」になり、こちらの本当の意図は伝わらない。もちろん、相手のために「怒る」ということはありますが、それは、湧いた怒りの感情をそのまま一方的にぶつけることではなく、相手が「怒られた」とは感じないようにきちんと話をするということです。

感情に任せてしまうと、なぜ怒っているかは伝わらない

<まずは6秒、そして、主語を「私」に>

では、どうするか。

まずは6秒、深呼吸。怒りの脳は、多くの場合6秒でピークが過ぎると言われています。「反射」で返さないよう、ひとまず6秒数える。

そして、主語を「私」にして、相手に伝える。

「なんでそういうことを急に言うんですか?こちらも予定あるんですけど」
ではなく、
「私は言われていた認識がなかったので、すでに今日は予定が入っていて、相手もいることで、対応できないんです」

さらに、具体的な要求をつけてみる。
「私は言われていた認識がなかったので、すでに今日は予定が入っていて、相手もいることで、対応できないんです。明日は時間が作れるので、明日の夕方5時までに提出する形で良いでしょうか?」

もちろん、これで解決しない場合もあります。

ですが、「何度言ったらわかるの?」「本当に反省してる?」など、「あなた」を主語にすると攻撃と受け取られるので、そこを避け、主語を「私」にするだけで、衝突は確実に減り、相手が聴いてくれる確率も上がります。

「何度言ったらわかるの?」ではなく、
「何度言っても同じミスがあると、私は自分の言ってることを軽く受け止められているようで哀しいし、私の予定していた仕事に影響するので困る。次回からは締切の前日に一回確認させてほしい」
「本当に反省してる?」ではなく、
「私には本当に私の言ったことが伝わっているように見えないのだけれど、ミスしたことに関してはどう考えているのか、教えて欲しい」

<上手に怒る、から、怒りが湧かない考え方、へ>

ものすごく理不尽だったりすると、なかなか上手に怒れないこともあります。けれど、自分の怒りの癖を覚えたり、分析したり、主語を「私」にしたり、仕組みをだんだん覚えていくと、「怒って後悔、怒らないで後悔」は確実に減る。

そこからさらに、「怒りが湧かない考え方の癖」をつけていくと、怒りと上手につきあっていけるようになっていきます。

そんなお話もまた書いてみたいと思います。

まずは6秒、そして主語を「私」。やってみてください。



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