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もう誰も住んでいない家の前には 綿毛になったたんぽぽがあった それはいくつも生えていて 風…
地底から、悪魔が所有する 太鼓の音が鳴り響く 美しい秩序を愛する悪魔が 今日ばかりは使者を…
ここに座って 悲しみをかぞえよう ひとつ、ふたつ みっつ、よっつ これは丸くて こっちは三…
ポケットの中に きれいなビー玉がたくさんあった あなたがこれまで集めたビー玉 どれもカラ…
君と僕の世界をつくろう。 そこには僕らふたりしかいない。 ふたりにしか見えない月がいて、…
おはよう。 いい天気だね。 あいしているよ。 今日もきれいだね。 とてもすてきだよ。 だ…
星が見えなくて悲しんでいたら、 あなたが側にやってきた。 「どうしたの?」とあなたが聞いて、 「星が見えないの」とわたしが言った。 あなたはわははと大きく笑って、 自信たっぷりにこう言うのだ。 「ぼくがいるんだから大丈夫だよ。」と。 あなたは近くにある空気を思いっきり吸って、 お腹を大きく膨らませたかと思うと、 それから一気に吐き出した。 最初は空振りに終わってしまい、 あなたは「あれ?おかしいな?」とおどけてみせた。 「ほら、やっぱり見えない。」とわたしが言うと
ここに来て。 一緒にこの火を見ていてほしいの。 右と左に揺れるでしょう。 なんてことない…
きみの長いスカートがなびいたその瞬間を ぼくは鮮明に覚えている。 あれは、冬がすぎて暖か…
ほら、またその顔になった。 たばこを吸いながら、 あなたは斜め下を向いている。 わたしは…
ビルの合間から入道雲を見たとき、 どうしても全貌を見たくなった。 急いで自転車を走らせて…