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残り126日-アメでできたムチの作り方(145日もあれば無知無知な理系大学生でも共通テスト世界史8割いけるんじゃないか)

ファシズム、ナチス、ヒトラー。これらの言葉についてよくない印象を持つ人は多いはずです。実際、良くないことをしているのでその印象は当たっているのですが。

一方で、第二次世界大戦中のドイツ国内では、どうも悪い印象はそこまで持たれていなかったようです。

トライさんの授業は第二次世界大戦の終結まで終わりました。

世界史一番の山場が終わった感じがします。

そこで今回は、当時のファシズムがどのように受け入れられたのか、読んだ本の中から紹介したいと思います。

ファシズムとは?

そもそもファシズムってなんでしょうか。毎回お世話になっている世界史用語集に聞いてみます。

ファシズム 第一次世界大戦後、イタリアからヨーロッパ各国に広まった新しい対応の政治運動・体制。第一次世界大戦後の混乱のなか、共産主義を排除し、民主主義も攻撃、極端な国枠主義の下で暴力的な独裁をおこない、対外的には侵略主義をとった。1920年代前半のイタリアが典型例で、世界恐慌後のドイツのナチズムもその例である。(全国歴史教育研究協議会編,「世界史用語集」,山川出版社,p291より引用)

ちょっと難しいですね。とりあえずイタリア発祥、共産主義が嫌い、暴力が好きということは分かりました。

ここで疑問に思うのは「暴力主義な政党を支持するか?」ということです。しかし、実際ナチ党は国民投票で第1党に選ばれています。

するとこんなことを考えてしまいます「きっと、ナチ党は国民を暴力で脅していたからみんな投票したんだ」。でもでも、実はそうでもないみたいです。

魅惑のファシズム

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田野大輔さんの著書「ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか」ではファシズムについて次のように述べられています。

ファシズム的と呼びうる様々な運動にはほぼ共通して、複雑化した現代社会のなかで生きる人びとの精神的な飢餓感に訴えるという本質的な特徴がある。(田野大輔,「ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか」,大月書店,p7より引用)

つまり、ファシズムは人間の本質的な欲望を駆り立ててしまう効果があるのです。恐ろしい・・・。

実際、本の中で田野さんは授業の中でファシズムの実演を行います。

内容は、参加者全員に白い服とジーパンを着るようにお願いし、共通のロゴマークを書いたガムテープを貼ります。

そのうえで、キャンパス内にいるイチャイチャカップル(本当は田野さんが用意したサクラ)を追い出すという運動をしたのです。

すると、授業の参加者が書いた感想は「テンションが上がった」「カップル追い出し運動を真面目にやらない人に怒りを覚えた」など、ぞっとしてしまうようなものでした。

ナチ党はユダヤ人の迫害をおこないました。しかしその行為は当時のドイツ国民にとって一種の娯楽のようになっていたのです。

甘いファシズムをプロパガンダがまき散らす

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さらに恐ろしいのは、人間が本能的に喜んでしまうファシズムを巧みなやり方で宣伝したことです。

辻田真佐憲さんの著書「たのしいプロパガンダ」では当時のナチスドイツが行った宣伝活動の内容が書かれています。

例えば、映画の中でファシズムの正当性をこっそりと主張したり、雑誌「ジグナール」ではドイツ兵の雄姿を撮影した写真をカラーで掲載、戦況が悪くなると豪邸の写真を掲載し国民を鼓舞したといいます。

つまり、僕がいままで想像していたような「無理やりドイツ国民を従わせ、ファシズムを主張する」という考えは実情とはかなり異なっていたようです。

当時のドイツ国民は楽しく映画を鑑賞し、僕たちが戦隊ヒーローに憧れたように雑誌にうつるドイツ兵を眺め、本能の赴くままにファシズムの風に乗り続ける。

そう考えると、ファシズムの手法は決して過去のものと呼べるものではないような気がします。

ファシズムの構造は思ったよりも近くにある

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Twitterでは緊急事態宣言下にも関わらず飲酒や旅行を楽しむ人たちに対して誹謗中傷が行われているのを目にします。

正直なことをいうとそういう人たちに腹は立ちます。しかし、Twitterの中で行われている誹謗中傷は見ているだけでも怖くなってしまうほどに激しくおこなわれているように感じます。

でも、きっとこれは他人事ではないんだと思います。なにかの拍子に、その誹謗中傷の嵐に足を突っ込んだが最後。集団だから大丈夫、テンション上がってきたと楽しく誹謗中傷をしてしまう可能性は十分にあります。

もちろん、コロナ下の外出を容認するわけでも、それを叩く人達がファシズムだ!というわけではありません。

しかし、ファシズムの構造は思ったよりも近くにある。そんなことを意識しなければと思う第二次世界大戦でした。

明日も見てくれると嬉しいです。

それでは


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