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【心理士解説】セルフコンパッションとは?│自分を大切にする方法

自分を大切にする…
すごく大事なことだけど、本当に難しい。

私は28歳まで、自分を全く大切していなかった人でした。

自分を大切にするって難しいですよね。

今日は”セルフコンパッション”という心理学用語を用いて、臨床心理士・公認心理師である私が「自分を大切にする方法」をわかりやすくお話します。

お話しようと思ったきっかけが、おうち秘書サロンの朝活ラジオ

アナウンス担当の方の話題で、サロンメンバーの1人が「セルフコンパッションという心理用語がある」とお伝えしていたんです。(素敵な交流)

私の今年の目標は“貢献と成長”

心理職を活かして、皆さんに貢献したいと思い書くことにしました。お2人ともきっかけをありがとうございます(*^-^*)


■セルフコンパッションとは?

セルフコンパッション(self-compassion)は、直訳すると自分への思いやりのことです。

セルフコンパッションはもともと仏教の考え方からはじまって、アメリカで広まり、近年は日本でも注目を集めています。

今回は歴史的背景ではなく、一体セルフコンパッションってなんなのかをもう少しお話しますね。

セルフコンパッションとは
大切な人や愛する人に対する思いやりの心を、自分自身にも同じように向けること。自分のあるがままを受け入れることです。

みなさんは家族や恋人、友人、職場の人などに対して、感謝を伝えたり気を使ったり、優先的に時間を使ったりした経験はありますか?

それって実は、誰でも簡単にできることではありません。でも「そんなの当然じゃん…」って思いやすい人もいて、特に日本人は自分よりも他者を優先しやすいといわれています。

(とある研究結果では、自己肯定感もセルフコンパッションも日本人は他国と比べて低いとわかっています)


セルフコンパッションとは、他者に向ける愛を自分にも向けようよ!という考え方や姿勢のことなのです。

■セルフコンパッションの効果

セルフコンパッションを身につけるとどうなれるか…

セルフコンパッションの効果
・気持ちが前向きになりやすくなる
・目標達成がしやすくなる
・対人関係がより良好となっていく
・自己肯定感や自尊心が育まれる
・先延ばしが減る
・レジリエンス(精神的回復力)が高まる
・ストレスが減る

セルフコンパッションは、あたたかで穏やかな幸福感を手に入れられる考え方・姿勢

では、どうすればセルフコンパッションって身につけられるのかお話していきますね。

■セルフコンパッションの3要素とマインドフルネスの関係

セルフコンパッションには必要な3つの構成要素があるといわれています。その1つがマインドフルネスです。

3つの構成要素がこちら

1.自分への優しさ

うまくいかなかったときでも、自分を労わり優しくする。
言葉や行動で、自分の心を回復させてあげる意識をしていく姿勢です。

2.マインドフルネス

「今、ここ」に意識を向けること。
自分や他者の悩みに対し、大きい小さいと考えたり、他者と自分を比較したり、自己批判的な評価をせずに「感じている感情を認識する」「目の前のことに集中する」ことです。

その手段の1つとして瞑想があります。

3.共通の人間性

人はみーんな不完全なんだよ。ということを認識すること。
孤独や不安を感じたり、自己否定をしてしまうと、私たちはますますネガティブ思考に引っ張られやすくなります。

ネガティブ感情は悪いものではないですが、支配されると苦しいです。
嫌なことって続くな~ってときありませんか?実はそれって支配されてしまっているから…なのかもしれません。

「人間は完全ではない、失敗することもあるよね」

と認識することは、「次同じことをしないようにするには、どうすればいいだろう」「今後のためにいい方法はあるかな?」と考えるエネルギーを残すことにもつながります。

自分を労わる心は、悪い意味で自分を甘やかすことではなく、次の行動(未来)のために大切なことなのです。

■セルフコンパッションの高め方

さあ、セルフコンパッションを身につけていきましょう!

セルフコンパッションの高め方の定番は、マインドフルネスの手法の1つである「慈悲(じひ)の瞑想」です。

慈悲の瞑想

慈悲の瞑想とは
瞑想する際、慈悲の言葉を自分や他者を思いながら唱えること

え、怪しい…と思った人。
決して怪しいものではないので、どうかご安心ください。
【公益社団法人 日本心理学会】でも正式に紹介されていますし、研究・論文もいくつもあります。

慈悲の瞑想のやり方をお話する前に…
実践することに不安のある人や、トラウマを抱えている状態で無理やり行うことは逆効果です。心配な人は専門家に相談してから実践しましょう。

ほかの方法もあるので、慈悲の瞑想にこだわりすぎなくても大丈夫です。

※これもごく一部ですが、あとで簡単に紹介します

慈悲の瞑想のやり方
1.体をリラックスさせましょう
イスでも床でもいいので、座ってリラックスできる姿勢になります
2.自分自身に向けた慈悲の言葉を唱えます
 「私が安全でありますように」
 「私が幸せでありますように」
 「私が健康でありますように」
 「私の悩み苦しみがなくなりますように」
3.自分の大切な人に向けて、主語を変えて慈悲の言葉を唱えます
4.世界中のすべての人に向けて、主語を変えて慈悲の言葉を唱えます

慈悲の言葉は、自分の言いやすい・受け入れやすい表現に変えて行ってください。

たとえば、誰かに言われて嬉しかった言葉や前向きになるフレーズなどでもいいですね。

タイミングは朝もいいですが、眠りが浅い人は夜もいいかもしれません。
陰ヨガの先生のなかには、シャヴァーサナと終わりの挨拶の間に慈悲の言葉をかけてくださる方もいます。

ジャーナリング

ジャーナリングもおすすめの方法の1つ。

自分の感情を吐き出し可視化するジャーナリングは、「書く瞑想」とも呼ばれるマインドフルネスの手法です。

ジャーナリングについては、また別の機会に詳しくお話しますね。

セルフハグ・セルフタッチ

書く時間が取れない人や、慈悲の瞑想がちょっと合わない人も含め、皆さんにセルフハグもしくはセルフタッチをおすすめします。

(セルフタッチのイメージは個人的に、ドクターXで大門未知子先生が手術後にそっと患者さんの肩に手を触れる感じがいいかと…!)

今日からセルフハグもしくはセルフタッチして、自分に愛を与えてあげてくださいね。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
皆さまが幸せでありますように🌛


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