宮田みや
物語の部屋
あなたの知る私ではない『誰か』から届くメッセージ。日記のようで、どうやら公開して欲しいみたいだったのでここで。ちっぽけな世界のちっぽけな私のここから、私の元に届く誰かからの日記。 みんなと共有しなきゃもったいないじゃない?
どうでもいいような、けれども何にも変えられない。 退屈なようでいて楽しい日々の事。 好き勝手に綴ったところ。
ここに来るだなんて、よっぽどの暇人か私の大フアンね。 吐き溜めです。言葉のちりも、つもればいつか、キラキラ輝くお宝の山に。 ならないかなあ、なんて、そんなような つまるところ、私から溢れ出た言葉たちです。
空想日記内短編連載小説『天使の気まぐれで花が降る』まとめ
僕の街には時計屋がある。 古くて立派な置き時計とか、壁時計とかがたくさん置いてあるのだけれど、そのどれもが正しい時間を示していない。 ガラクタばかりの時計屋だ。 店主は言う。 ”これでちゃあんと合っている。” 僕はついにボケたと店主を見やった。 僕は知っているのだ、何度直しても結局ズレるこの時計たちのことを。 シワシワのよぼよぼ、白い髭がぼさぼさのオジイ。 店の奥で丸い背中をさらに丸めて椅子に腰掛け店の時計を眺めてる。 僕は時折り、ここのオジイと喋ったり、立派だけど時
眠れない夜について考えてみる。 思えば、すんなりと眠れた夜の方が少ないようにすら思う。 今日の終わりの名残り惜しさか、明日の始まりへの一抹の不安か。 6年近く同じ錠剤を飲み続けている。増えも減りもしない5個の錠剤は、私を眠りへ導いていく。 ……かと思えば、飲み忘れてしまったかの如く、なんの音沙汰もない事がある! どういう事か説明して欲しいところだ。 私の脳みそは少々血の巡りが良いようで、人よりも簡単にドーパミンを排出してくれるそうだ。 ドーパミンが一体なんなのか、調べるのが億
今年に入って落ち着く時間が増えたため、余計なことを考えてしまう。 具体的に言うと、自分の死生観について、考え続けている。 ああ。私は、私の中にあるこの純然たる希死念慮を、丸ごと抱きしめ愛し続けながら生きていくしかないのだなと、改めて思い知らされた。 止められない思考の渦に、呑み込まれぬように必死で気を紛らわせてみる。 楽しいことを探して、夢中になれることを探して、なるべくして明るく振る舞うように心がけた。 気軽に、駅からの帰り道に、コンビニに寄るくらいの気持ちで、この生
夏の終わりに秋をスキップして、冬が顔を見せてきたかと思ったら、本当に顔を見せてきただけだった。 夏の名残が強くわたしの襟足にまとわりつく。 しまった、日が落ちたあとのしか考えていなかったや。 シャツの前をあけて風を取り込む。少しだけ身体が軽くなった感覚に上を向く。空は目を離した隙に濃紺の幕がおりていた。静かに抜けていく風が冷たくて、いつのまにか襟足あたりにいたはずの夏も消えている。 「やっぱり夜は少し冷えるんだな」 足を止めて後ろを振り向く。そういえば落ちて行った夏って
いちねんて、あっというまに経つね。 またぼちぼち空想日記書きたいなあ。
今週末、8/19〜21より、池袋木星劇場にて さかさまのあさ第三回本公演 『さよならのまえにおくるうた』 ついに上演されます!!! 約2年半ぶりとなる対面での公演です。 是非ともみなさま足をお運びくださいませ✨ さかさまのあさ結成のきっかけとなった物語、私たちの世界を存分に詰め込んだファンタジーとなっております!3人の役者が作り上げる世界を見届けて頂きたいです!! オリジナルの劇中歌にもご注目ください!!♪ 実は、まだまだお席に余裕があり、かなり寂しい回もございます🥲
夢を見た、悪夢だと思う。悪い夢だと、そう思えたらどんなに気楽か。 とにかく、嫌な夢を見た。 私は鳥だった。自由に空を羽ばたいていた。 私は神様だった。気ままに世界を作り上げていた。 私は硝子だった。キラキラと眩しく光を反射していた。 意味もなく、淡々と、あるいは滔々と。 それに意味なんかなくても、いや、きっと本当はあったのかも分からないけど。なんにせよ、夢の話だ。 どんな姿の私でも、どんなに完璧な私でも、私はいつも何かがどうしても足りなくて。 手を伸ばしても届かない。
5月です。お元気でしたか? 私はというと、まあ、ぼちぼちです。 人の波に酔ったり、忙しなさに心と体を埋めてみたり。 まあ、そんなところです。 楽しいことの話をしましょう。 明日や来年、未来のことを語りましょう。 鬼が笑って、笑いすぎて、泣くほどに。 先月庭に埋めたアシタカグモの球根は、おとつい、満開の花びらと咲いて巣立ってゆきました。 錆猫を抱きしめて、ブロック塀と電柱の隙間をくぐると、先一昨日の夢に出れると聞いたので、やってみました。 明後日、先輩の夢に私が出るそうで
昨日、さかさまのあさ公式Twitterよりお知らせしました通り、メンバーである岩本真由子がこの度、不慮の事故により永眠しました。 また4人で。その言葉を叶えることが出来ず、本当に悲しい気持ちでいっぱいです。 さかさまのあさの世界を演者として、カメラマンとして彩ってくれたこと、良き友人であり、仲間であったことを、私たちは忘れません。 これからも、私たちは変わらず活動を続けます。 あの日、4人で語り合った未来を目指して。彼女に届くように物語を紡ぎ続けて行きます。 今後とも
心や気持ちが言葉に追いつかなくなった時、私はいつも物語を作ってきました。 誰かの救いになればいいなと思って紡いだ物語に、自分の言葉に救われたのは、いつも私自身でした。
溢れ落ちたネガティブは、フライパンで火にかけて溶かしましょう。 どろどろになったら、ミルクとおさとうとシナモンを入れてよく煮込む。 お好みでブランデーを入れるのもおすすめ。 よくかき混ぜて、ダマが残らないように。 よく溶かして、濁ってしまわないように。 眠れなくて、夜を超えて朝が来そうな時はこれを飲むといい。 結局飲み込まなきゃいけないんならさ、美味しい方がいいじゃない。 お気に入りのマグ、飲み口の少し欠けたマグ。 最後の一滴まで、残さず全部注ぐから。
最後の投稿、一ヶ月前だって。 ひゃあ。 空っぽになった抽斗を、一旦全部取り出して、逆さにして丸洗いして日向で乾燥させてた、そんな気分です。 何してたかっていうと、まあ、色々頑張ってはおりました。 ここ最近で言うとでも、冬眠しました。 巣穴に篭るクマのごとく、トイレとご飯と必要な外出の時間以外、本当に寝て過ごしてました。だらだらとかじゃなくて、ぐうすかぴい、の方。 夢すら見ずに時間だけスキップして、時々目が覚めては足元でうずくまる犬を撫でて、そしてまた寝て。 3日ほど、起きて
夢の中で、ブランコを漕いでた。赤いブランコ。公園で、ひとり。 誰かと遊んでるとか、迎えにくる親を待っているとか、そういうんではなくただ、ひとりでブランコ漕いで遊んでた。 時計の振り子よろしく、ぎいこぎいこぎいこ。 風を切って、世界を揺らして、前に後ろに、行ったり来たり。 時々、つま先で足元の土を削ってみる。 勢いよくスピードを失って慣性の法則でグイと、体が前の方につんのめる。 それでも、すぐには止まらなくて。サンダルの隙間から砂が入ってきてほんのちょっとだけ後悔する。そしてま
12月出演舞台の告知です。 少しだけお時間ください。 そしてあわよくば、この物語に出会って頂けたらとても幸せであります。 さかさまのあさ第二回本公演「きみに花向け」12/4〜12/18 ※配信公演になります。 私が主宰する劇団、さかさまのあさの第二回本公演が配信公演にて上演中です。 チケットの購入、閲覧期間まであと1週間を切りました。ぜひ、ご覧下さいませ!! ▷ 一般チケット:2,000円 《本編映像のみ配信》(約60分) https://v2.kan-geki.com
あまりにも久しぶりすぎて、なんだか緊張しちゃう。 こういうのって肩肘張らないほうがいいって分かりきってるんだけど。 しばらく、おやすみしておりました空想日記、またぼちぼち再開できたらなと思います。折角無事に一周年を迎えた矢先、諸々が重なって自分でもびっくりするくらい何も書けなくなってしまいました。 休みたくなくて、少し前まで普通にできていたことができなくなって、苦しい日々が続いていたのですが、ようやく少し落ち着いて、また向き合うことができそうです。 朝が来たら、それでも
半分に欠けた月が、綿毛の隙間からこちらをそっと覗いてくる。 柔らかく広がるオレンジの光が、どうにも眩しくって僕は、そっと目を逸らした。 音が聞こえない世界にいるような、透明の泥の中を進んでいるような感じ。 掴みどころのない明日は、ひどく遠くに見えて、肩を後ろから叩いてくる。 目覚まし時計のセットをやめた。遮光カーテンを隙間なく閉じて、布団の中に潜り込む。 溶けてしまえ、溶けてしまえ。死んでしまったクラゲみたいに。 跡形もなく、水のように、泡みたいに、何もなくなれ。 口