こどもの火

5月です。お元気でしたか？
私はというと、まあ、ぼちぼちです。
人の波に酔ったり、忙しなさに心と体を埋めてみたり。
まあ、そんなところです。

楽しいことの話をしましょう。
明日や来年、未来のことを語りましょう。

鬼が笑って、笑いすぎて、泣くほどに。

先月庭に埋めたアシタカグモの球根は、おとつい、満開の花びらと咲いて巣立ってゆきました。
錆猫を抱きしめて、ブロック塀と電柱の隙間をくぐると、先一昨日の夢に出れると聞いたので、やってみました。
明後日、先輩の夢に私が出るそうです。
出演情報の解禁ですね。

ぴんく色の風船は、カラスを連れて西の海へ羽ばたきました。

黄昏を泳ぐブランコは、クジラに呑まれて夢の大車輪を成功させました。

私は、虹色のクマにまたがって、わたあめの雪に飛び込みました。ほんのり、甘かったです。

あなたは今日、どうしてましたか？
私は、わたしは。

世間では大型連休だといって、那覇市サイズのみどりの日が駅前をどうどう占拠してました。
迷惑だな、と心の中で少し思いましたが、強い日差しにくらくらしたので、月の影で一休みするのがちょうどよかったのでどうでもよくなりました。

こどもの火は、強く、元気で、あたたかい。
ぱちぱちとはぜる笑顔に、私もつられて口角が上がりました。

超弩級サイズの祝日たちは、世界や、人々を、祝ったり、呪ったりしてどこかに消えていきました。
いや、まだ、遠くの方に影がみえるか。

カラス貝吊るした朱色の風船が、
私の頭のうえに、
ゆっくりと

ゆっくりと

おちてきました。

きっと、今日は良い休日です。
なんだか眠たい気分ですから、いっそのこと寝てしまおうかとおもいます。

お元気ですか？
お元気でしたら。