![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/76723417/rectangle_large_type_2_28a3378e1c7e6527dab80de2666361e8.png?width=1200)
夢は無意識から送られてくる人生のヒントだ。
先日の記事にも書いたが、午後のコーヒーを辞めることによって、睡眠の質が上がった気がする。
夜は自然と眠気がやってくるようになったし、朝もすっきり起きれている。
なかでも一番変わったのは、見る夢が鮮明になったことだ。
前までの夢はおぼろげな内容ばかりで、起きた直後であってもなんだかぼんやりしていて、あまり覚えていないことが多かった。
しかし最近の夢はやたらリアルで、そしてシチュエーションや登場人物も身近だ。
結末はなんだか、残酷なものが多かったりもする。
これも腰痛の痛み止めの副作用が原因なのかな?
その辺はわからない。
以前、夢を見るメカニズムに興味をもった頃があり、フロイトやユング、河合隼雄の本を片っ端から夢中に読んでいた時期があった。
今となっては当時の本の内容をほとんど覚えていないし、結局夢の正体については納得するものが得れなかったと記憶している。
でもそんな中で、時たま読み返すほど印象に残っている本がある。
河合隼雄氏の「明恵 夢を生きる」という本だ。
明恵上人は鎌倉期の僧。華厳宗中興の祖とも言われている。
この明恵上人、生涯に渡って「夢日記」を自身でつけていて、そのほとんどが今でも現存している。
本書は明恵が見た夢と生涯を結び付け、そのつながりを紐解いていく本だ。
明恵は色々な逸話や偉業があるが、そのいくつかは自身が見た夢に触発されて行った可能性があると河合氏は語る。
明恵が見た夢は御伽話のようだったり、時には僧らしからぬエロティックなものだったり、色々な夢が赤裸々に日記に記されている。
夢分析で明恵上人を追体験していく、不思議な本だった。
私たちの人生の3分の1はベッドの上で過ごす。
睡眠中、夢は無意識から浮上してきて、自身の意識に対して時にはそれとなくヒントを与えたかと思えば、時には痛々しい夢で警告を与えたりもする。
一件、全く意味のわからない夢を見ることもある。
それでも自分なりに分析してみると、自分の悩みや幼いことのトラウマに結び付いていることもあったりする。
普段、私たちが勇気をもって決断できないことや、素面じゃ絶対に選ばない選択肢だって、夢の中では無意識が強制的に決行してくれるから頼もしい。
夢が自分の本音だと簡単に結びつけることは危険かもしれない。
しかし、夢を見ることによって、私たちのリアルな生活での選択が少しずつ変わっていくことは事実だ。
夢や無意識についてはまだまだ科学的に解明できないことが多いらしい。
それでもやはり夢を見ることは、何かしらの防衛本能だったり、人生をよりよく生きていくためのヒントだと信じてやまない。
さて、今日はどんなヴィヴィッドな夢を見るだろうか。