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霧島はるか
2022年5月12日 16:14
蝶々が目に身に耳にしみる春ジオラマの町眺めて眠る
2022年2月11日 00:48
箱の中広がる日々で紡ぐ夢隠れたかけらB5に切り取る
2021年5月7日 20:15
躓いた先にあるのが線路ならふくらむ希望は言葉にするだけ
2021年5月4日 21:30
不幸食み舌でとろける快感で転がるハイネベッドで踊る
2021年5月3日 21:09
歪ませた弦と叫びが反響し傘からたれる氷雨を見つめ
2021年4月30日 22:52
ガラス玉飲みこみ溶かし陽を奪いしたたる果汁舐めとり笑う
2021年4月29日 21:00
「東京」という連作短歌を三部作に分けて投稿した。この連作は物語形式になっていたのだけれど、主人公にはあまり救いのないエンディングを迎えさせてしまった。昨日三作目を投稿した際、コメント欄にテラダスオウさんがこの連作に対して素敵な短歌を送ってくださった。 明けがたのセットリストを編集すあのこも野良も陽にあいされる 上記がその短歌なのだけれど、この短歌のおかげでどうしようもないどん底にいた主人公
2021年4月28日 12:46
憂鬱と惰気と借銭つもってく池を眺めても何も生まれぬ舌を食み気まずさごまかし火をつける煙にかすむ本心探り偽りの劇に酔いしれ目をそらすふいに襲うは真実の味ひもほどき起死回生の一手打つほどなく崩壊チラつく自害かさんでくそれでも君はなぜ優しいそろそろ腹を切ろうかしら出生が五十年ほど早ければ馬鹿を言うなよそれでも同じつもってく吸い殻借銭不信感金の切れ目で男は自滅崩れ出す希望の展望
2021年4月27日 12:16
窓一つ隔てた先は日常と春と朝陽で僕は一人
2021年4月26日 10:45
鼻ぬける澄んだ黄色はみずみずしく広がる果汁火薬の香り
2021年4月25日 11:23
春食って蝕む毒もなんのその刹那をはらむ風鼻をつく
2021年4月24日 14:56
隅田川上がる花火とぬるい声したたる甘みほおばる二人秋の香たらふく飲んだ車両内満月眺める二人の世界駅前で無数の光まとう木々ハチミツ香るはんぶんこ歴史的意気込み出すも凡庸で非力さ呪い泥すう捨て猫ごまかした笑顔の奥の焦燥を見て見ぬ振りして狂喜乱舞夜桜に照らされ振り向く君と朝失うまいとシャッターをきる
2021年4月22日 19:44
もうよせや言い聞かせるもあと少し気づけば空は始まり告げて
2021年4月22日 19:38
傘をうつ雨音鈍く思い出す流れる赤と幸福の展望