14/【フリーランス1年生なら絶対やろう】魔法の勘定項目「研究費」を作る
●万能の勘定科目「研究費」を活用しよう
ただし「資料費」だけでは収まりきれないものもあります。観たい映画、読みたい本があっても、直接的には仕事に関係がなさそうなものについてです。そんな場合に便利なのが、もうひとつ新たに作った勘定科目の「研究費」です。
例えば企業であれば「今は役には立たないけれど、成功すれば将来的に収入を得るための研究を日々しています」そのための費用が「研究費」です。
同じように、私たちライターやクリエイターの場合「現状、仕事に関係はしないけれど、将来的に収入を得るための知恵や知識になるもの」は当然研究費として認められて良いはずだからです。この「研究費」を利用するなら、「資料費」と合わせて読んだ本、観た映画、全てを経費扱いにすることが出来るでしょう。
もしもIT系のエンジニアであるならば、目の前の仕事には関係がなくても、新しいガジェットを購入することで、将来の仕事に結びつく「研究」にあたるでしょう。飲食業なら、新メニュー開発のために「まだ行ったことのないお店でたべたことのないメニューを食べてみる」のも「研究」です。マンガ家が、勉強のためにコミックスを購入する、画集を購入する。映像関係の仕事なら、勉強のために映画を観に行くのも立派な「研究」。そんな場合にはこの「研究費」が適応できます。前に「一般企業がよく使う新聞図書費というものがある」と書きましたが、私の場合はそれも含めて「研究費」としています。
●研究費のバランス
だからといって何でもかんでも研究費に入れてしまえば良いと考えるのはちょっと危険です。極端な話になりますが「収入を上回る研究費」というのは税務上認められにくいものです。研究は経営に余裕があるときにするものだからです。
ただし資料費が収入を上回ってしまうことはあります。「原価がかかってしまったけれど実際の収入には見合わなかった」ということは飲食業、製造業でもよくある話だからです。ご参考までに、私は年間の収入の2割以上を「資料費」1割近くに「研究費」を使って、確定申告を通しています。
年収300万円のクリエイターなら、年間60万円を資料費、30万円を研究費に当てても問題ないでしょう。「映画や書籍代、合計90万円が経費で落とせる」なんて会社員の人が羨む気持ちもわかりますよね。
つまり、資料費は問答無用で経費として計上。研究費に関しては資料費を上回らない程度のバランスでご自身の考えに沿って経費にするのが適当でしょう。 決して自分の娯楽やプライベートの充実のための映画鑑賞や読書ではないということだけは忘れないでください。あくまでも「仕事のための資料」であり「研究のため」であることが経費に出来る理由だからです。ここを忘れなければ「資料費」「研究費」は、創作に携わる私たちライター、クリエイターの強い節税対策になってくれるはずです。
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