自由はそこかしこに。
■アルコールの特別消費税を引上げ。
・最近のニュース、「ベトナム財務相提案『アルコールの特別消費税を段階的に引上げ2030年迄に100%にする』」。
・具体的には「アルコール度数20度以上の酒類について2026年には税率を80%に引上げ、2030年には100%にする案が示されている」。また「20度未満の酒類は50%から始まり最終的に70%に引上げられる。ビールも同様に80%から100%へと段階的に引上げられる」予定。
・財務省は「アルコール飲料の過剰消費が健康に悪影響を及ぼし治安や交通安全にも影響を与える」、更に「高い税率適用はアルコール飲料の消費を減らし乱用を抑制するために必要である」と強調した。
■タバコ税率も引上げ。
・一方、多くの企業は「税率の引上げが業界に経済的損害を与え税収が減少する」事を懸念する。ちなみに「2023年にビール業界の収益11%減少、利益23%減少」と推計される。
・更に今回の改正案では「アルコール飲料以外にも特別消費税の対象を拡大する提案が含まれ、具体的にはタバコ製品にも課税される」。現在「タバコには75%の税率適用だが、2026年から2030年にかけて段階的に絶対税率を引上げ」が予定される。
・余談、ベトナム主要都市では至る所に飲屋が軒を連ね、更にあらゆる道端にはプラスチックのテーブルセットが置かれ即席カフェ、軽食屋や酒場等が無数に点在する。一定のルールはあるのかもしれないが彼らは日本の様に道路使用許可証や食品衛生管理証等は持ち合わせておらず、仮に市場でテーブルセットとビールを安く仕入れて、そこら辺の道端に設置すれば誰でも即席飲食店や酒場のオーナーになれるのではないか、と思ったものだ。
■青空ビール。
・そんな自由を至る所で見受けられ、バイク、車のクラクションや街の喧騒の中、青空や夜空の下で皆ビールで乾杯し煙草を呑み、今日という日を互いに労い合い、明日への活力を得て帰路につく。本堤案が国会で可決されれば、飲酒や喫煙を控える人が増え、そのような景色が徐々に失われていくのだろうか。
・屋外で飲むベトナム人のスタイルを始めて見た時、「気持ち良さそうだし自由で良いな」と感じた。そして「私もその中に入り込みたいっ!」と思った次の瞬間私は彼らに「ジョインさせて頂けないだろうか」とリクエストを出していた。
・人懐こい性格のベトナム人はどこの誰かも分からぬ外国人の私を値踏みせず、忖度せず、一瞬のうちに私をウエルカムしてくれた。今、私が見ているベトナムの景色はきっと永遠に続くものではないが、国会で本法案が通ったとしても想い出をくれた彼らの気持ちやシーンが失われない事を強く願う。