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ぴもみ
2024年7月17日 21:03
弟が入院した時、医師は「苦しまないようにしますね」と言ってくれた。血液検査では、今すぐに死んでもおかしくない状態だった。しかし、弟は20日間も持ち堪えて、52歳の誕生日を私の友人たちに祝ってもらった。私が面会に行く時は、自分のために必ずポットにフレーバーコーヒーを詰めた。ライオンコーヒーのマカダミアナッツ味とかココナッツ味とかチョコレート味とか。普段はそういったコーヒー
2024年7月16日 17:50
2019年春。弟は胆管ガンの抗がん剤が効かなくなってきた。数字上は非常に悪かった。特に肝臓の値が悪くて、少し黄疸が出てきた。それでも、一緒に電車に乗ったし、散歩した。階段を登る時だけは背中を押してあげた。弟の魂の究極の願いは「極める」だ。だから弟は、最後の最後まで極めて、ひとつ次元をあげて亡くなったと思っている。確かに、弟の人生を振り返ってみたら、危険を冒してでもギリギリま
2024年7月12日 20:27
2018年5月。弟は胆管ガンで余命一年と宣告された。医師は「うちの病院でも治療出来るが、有明の癌センターに紹介状を書く」と言った。「そこにいけば、寿命が長くなりますか?」「それは、変わらないと思います」と医師は断言した。弟は「姉ちゃんの家の近くの病院にする」と言ってくれた。毎週通院での抗がん剤の治療がはじまる。正直言って、もう抗がん剤治療なんて信じてなかったのだが、(笑)
2024年7月11日 16:47
ひとつ年下の弟は、優しい人だった。夫の看病もよく手伝ってくれた。猫も大好きで、保護猫をよく可愛がっていた。それに、親思いだし、不出来な姉の私にも、我慢してよく付き合ってくれたと思う。社会的な成功に恵まれたとは言えない人生だったが、人に迷惑をかけずに生きていた。そんな優しい弟が、胆管ガンになってしまった。有名にならなくてもお金持ちにならなくても何かを成し遂げなくて