ゼロの空間で安らぐ
意志や努力で叶わない願望さえ
潜在意識を使えば実現するという
心の底に潜む無限の世界で
引き寄せる技術があるそうだ
眠る前になりたいイメージを
潜在意識へ引き渡すらしい
声に出したり文で書いてみたり
イメージが固まっていくのだ
古来よりあらゆる分野の成功者は
誰もが使っているというではないか・・
ならばどうしてこの惑星では
未だに飢餓と貧困と腐敗が
蔓延っているのだろう
一握りだけが特権を享受して
多くは悲惨な生活に苦しむのだ
これは一体どうしたことか──
☆☆☆
こんにちは!
フジミドリです♡
【癒や詩絵物語】シーズン2
私は道術家です。日々の暮らしから、気づきと理解を得て自由自在になってきました。
詩と物語が浮かびます。旧知の朔川揺さんは柴犬の絵を描いてくれました。
ご覧になって、癒される方がお一人でもいらっしゃるなら嬉しいご縁です。
では早速──
☆☆☆
潜在意識の法則を使って成功できたらなぁ。そんな思いでイメージングを始めてみた。
しかしうまくいかない。あれこれ考え出すと年収いくらが成功か迷ってしまうのだ。
お金が沢山あっても物価高で足りなくなる。円安、資源不足、少子化、戦争などの情勢も安定してくれないと成功できない。
株でも土地でも金でも、儲かるには安く買って高く売ることだ。つまり、誰かが高く買い損してくれなければ成功できない。
私が起業して成功すれば、他社の商品は売れなくなる。誰もが成功者となるなんて不可能ではないか。そんなことを考えてしまう。
さらには戦争が起これば成功などぶっ飛ぶ。だから、世界のどこであっても、戦争がなくならないうちは真の成功と言い難いのだ。
地球人が一人残らず成功する。それはもう成功と言わない。つまり、〈成功〉が成り立つために〈失敗〉が必要なのだ!
なんだって?
じゃあ誰かが潜在意識で成功を望んだから、失敗はこの世に顕われたのか……
自分だけの成功を引き寄せる──所詮、我欲塗れの自己中心的な願望にすぎないのだ。
☆☆☆
「どうすれば引き寄せの法則を使えますか」
『引き寄せようと思えば離れちゃうのさ』
「なら、引き寄せないように願うんですか」
『意識を広げればいい。宇宙全体にね』
「意識を広げるってどうやるんですか」
『言葉通りだよ。自分が広がっていくのさ』
「……あ。なんか不思議な感覚ですね……」
『世界の出来事が自分の細胞になるんだ』
「お金も物も意識の中にすっぽり入っちゃいました。あ。引き寄せる必要がなくなる」
『全ては自分の中にあるのさ』
「めちゃめちゃデカいですね」
『今度は自分が小さくなっていく。体の中心 へ絞り込んで一点を意識してごらん』
「体の中心ってどこにあるんですか」
『腰の真ん中。背骨の一番下にあるよ』
「中心へ絞り込めばどうなりますか」
『自分の物なんて何もないってわかるよ』
☆☆☆
青空をいくら眺めたって
その向こうに宇宙は見えない
けれども陽が沈み夜ともなれば
真っ暗闇に無数の星は輝いている
空は私たちの意識だ
昼に思考の風が吹き雑念の雲は浮かび
時として悲嘆の雨も降るけれど
夜になったら私たちの意識は
どこまでも広がって全てを持つのだ
全てを持つから
何も持っていない
これがわたしのもの
あれは誰かのもの
一体どこで分けるだろう
自分のものでも他人のものでもない
プラスでもマイナスでもない
成功でも失敗でもない
無の空間で絶対の安らぎが漂う
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お読み頂きありがとうございます!