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#107 とにかく「点」を打ち続ける
平日のお昼休みに本格的に技術士試験の勉強を始めました。
しばらくは短時間でできる知識問題の対策をやろうと考え、最近の出題傾向を調べてみました。知識問題は4問のうち1問に答えるもので、ほぼ毎年原位置や室内試験の方法や留意点が1問は出題されているようです。
というわけで、「土木技術者のための岩盤力学」を教科書にして、早速勉強を始めました。
実はこの教科書、昨年改訂版が出されたもので、僕自身出版にあたっての校正作業を担当しました。
さかのぼること、3年前。
校正作業の委員に、かつての上司づてに推薦されました。元より、若い技術者を探していたようです。校正作業とは言え、文献を読むことで若手技術者の勉強になるからでしょう。
当時、中々多忙を極めていたので、本音では断りたかった。ただ、上司の言葉「どうせあなたもいずれ読まなければならない文献だから」と理由にも慰めにもならない言葉をもらい、「まぁやってみるか」と了承しました。
この選択が、結果的に今の自分にプラスになっています。
校正作業では、岩盤力学の基本から、応用的な内容まで、複数人で分担して校正をしました。
僕も、橋梁基礎やダム基礎の章を担当しました。
正直、橋梁基礎では何を書いてあるのかわかりませんでした。一方、ダム基礎の章はスラスラ読めました。「ここの表現がおかしい」と違和感のある点を見抜くこともできました。それだけ、自分の知識や経験がついてきたのだと実感できました。
校正作業が完了し出版された暁には、電子版のCD-ROMをもらいました。これが、僕の今の教科書になっています。
もし、校正作業を担当しなければ、橋梁基礎のように専門外の分野に触れることは無かったでしょう。ダム基礎の知識は書籍レベルになっていることもわからなかったでしょう。
そして、教科書を購入することも無かったでしょう。改訂されることすら知らなかったかもしれません。ましてや、今の技術士試験の勉強のための教科書になるなど、想像もしていませんでした。
この経験から学ぶことは、3年前に打った「点」が、今になって活きているということ。
「点」を打つときには、それが何につながるかはわからない。だけど、未来で思わぬところでつながるときがくる。
だから今は、とにかく点を打ち続けることが大事なのです。どんなことでもいい。何につながるか分からなくてもいい。とにかく行動「量」で「点」をたくさん打つこと。これに尽きると学びました。
新たなことに挑戦するとき、色々考えたり悩んだりすることがあるかもしれません。でも、やってみようか悩むなら、やればいい。今打たなければ、「点」を打つ機会は二度と訪れないかもしれません。だから、今できることは今やるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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