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「もう遅い」なんてことは絶対にないから、私はあなたの感想が読みたいです!というはなし

初めての書籍の発売から1ヶ月と少しがたった。

発売前も後も、
嬉しいことがたくさんあった。

応援してくれている人たちにお祝いをしてもらって、新しく本で出会ってくださった人もいて、重版が決まって、手をかけた本をみなさんに可愛がってもらえているようで、とても嬉しい。

でも、嬉しいことばかり、
というわけにはいかない。
やっぱり知らない世界に出ていくということは、
きついなと思うこともある。

2作目の壁という言葉がチラついて、
次書けるのかな、と不安になる日もある。


そんな時に、本の感想をいただけると、
また次も書けるかもしれないと気持ちが上を向く。
本当に。大げさでなく。

noteでいただいた感想は、
こちらのマガジンに入れて、
「もう今日はイチミリも動けない…
 でも、アレもコレもやらなければ…」
という時に読み返し、元気をもらっている。


ただ、ひとつ気になっていることがある。

いただいた感想のいくつかに、
「盛り上がっている発売のタイミングで感想を書けなかったことが申し訳ない」
と書かれていたり、

「もう他の人がたくさん書いているんだし、自分がわざわざ書かなくてもいいのでは?」
という葛藤が書かれていたり…

するのだ。

えぇ!!!!なんで!?!?
絶対そんなこと、気にする必要ないのに!!

気持ちが抑えきれなくて、Xで叫んでみたところ、
同じ思いの人が、結構いらっしゃったみたいで、
作家さんや、アーティストを推す方たちからリポストやイイネをいただいた。


そうだ。
「もう遅い」なんてことは、絶対にない。

本は、時間をこえていけるコンテンツだ。
タイムラインのように流れてはいかない。

いつでも手元に置いておいて、
自分が好きなように眺めて、
自分の好きなタイミングで読みはじめ、
読み終わることができる。

それが自分だけの本を所有する良さだし、
醍醐味と言ってもいいかもしれない。

本を売るという点では、スピードが必要なこともあるのかもしれない。
けれど、いち作者としては、いついただいたとしても、感想は嬉しい。

あぁ、時間を経ても、
ちゃんと届いているんだな。
あれは一夜の夢だったわけじゃなくて、
今も続いている現実なんだな。

そう感じさせてくれるのは、
ふと届いたあなたの感想だ。

その感想が、その時困難な状況にいる、
作者の背中を押すかもしれない。


それから、
「感想書いている人がすでにたくさんいるし、
もう自分が書かなくても?」という懸念についても、ひとこと言わせてほしい。

私は、
私の書いた本を、あなたが読んでくれたこと、
その出会いで生まれる感想を、読みたい。

これまで生きてきた道も、
今置かれている状況もひとりひとり違う。
その人たちが、それぞれどんな風に感じてくれたのかを受け取りたい。

誰かと同じ感想になるだろうと思うかもしれないが、ひとりひとり絶対に違うのだ。

そこには、その人の仕事だったり、
家事だったり、
家族だったり、
生活だったり、
そういうものの状況や、向き合い方が必ず現れてくると思う。

ためしに書いてみてほしい。
きっと違うものになるから。

そのひとりひとりの声が、
元気玉みたいに、少しずつ集まってきて、だんだん大きくなって、作者は魂を込めて、次の作品が書けたりするのだと思う。



そんなわけで、
もし、もし、もし、

「もう発売から出遅れちゃったし」

とか

「たくさん他にも感想を書いてる人がいるし」

という理由で、

「もう、私が感想なんて書かなくてもいいんじゃない?」

と書かないでいる人がいるのだとしたら、

遅いことなんて、
ぜんぜんない!!
私はあなたの感想が読みたいです。

と伝えたいのでした。

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せやま南天
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