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角田光代『愛がなんだ』/読書感想文

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cafe de 読書の9月の課題図書は、恋愛小説。
角田光代の『愛がなんだ』です。

出会いはジャケ買いでした。
少し前に、角川文庫の旧作は、表紙を新しくしたようで、和柄の水玉のような赤と紺と、表紙に書かれた「愛がなんだ」の文字の組み合わせに、射抜かれたのでした。

「愛がなんだ」って、すごいエネルギーのあるタイトルですよね。

幸福とは?愛とは?得るためにはどうしたらいいか?と考える人は昔からたくさんいて、
今ではそのためのライフハックとかテクニックなどが、インターネットにも雑誌にも溢れる中、「愛がなんだ!」とはね返すような力強さがある。


この本の中には、
「愛とは?」と直接語る人はいないのだけど、
こうしたら恋愛うまくいくんじゃないか、幸せになれるんじゃないか、みたいなことを過去の経験をもとに、編み出している人物が登場します。その極意みたいなのを、それぞれが主人公のテルコに伝えています。

例えば、テルコの親友の葉子は、
「言いなりになると相手がつけあがる」「相手より優位に立つことが大事」だと言います。

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