
「ひとりじめスイーツ」担当の3人が語る新フレーバー開発の魅力と新商品【栄光堂ファクトリーVOl.02】
お菓子の企画・製造などを請け負うOEM事業のほか、自社ブランドも手掛ける栄光堂ファクトリー。中でもちょっと贅沢な味わいのオリジナルブランド「ひとりじめスイーツ」は、ご褒美チョコレートになるべく、力を入れている商品です。
今回は、「ひとりじめスイーツ」の商品開発に携わる3名が登場。前回に引き続き「ひとりじめスイーツ」の製品ブランド担当者K・A、商品開発担当者のH・I、デザイナーのM・Hに加わってもらい、「ひとりじめスイーツ」のNewフレーバーが誕生するまでの流れやそれぞれが大切にしている想い、今取り組んでいる新商品について語ってもらいました。
プロフィール K・A(写真 右)
栄光堂ホールディングス株式会社 ブランド戦略室に所属。
2019年に入社し、ブランド戦略本部(現ブランド戦略室)で自社商品の企画業務に現在まで従事。好きなことは食べること(特に焼き菓子)、散歩
プロフィール H・I(写真 センター)
栄光堂ファクトリー株式会社 商品部に所属。
2018年に中途入社しEC事業部で自社ECサイトでの販促管理商品企画に従事。
2023年4月 商品部へ異動し、未経験から商品開発業務に従事。
好きなことはチョコ、焼肉やお寿司を食べること、カラオケで気分転換
プロフィール M・H (写真 左)
栄光堂ホールディングス株式会社 ブランド戦略室に所属。
2021年に中途入社し、パッケージデザイン制作を中心に担当。
好きなことは、古い建物を見たりカフェに行くこと
ご褒美に値する贅沢感がうれしい「ひとりじめスイーツ
「ひとりじめスイーツ」は、贅沢な素材とチョコレートを組合わせた大人向けのご褒美スイーツ。ひとつの商品が店頭に並ぶまでには、商品企画の最初から最後まで管理する企画・開発・デザイン・生産・営業など、多くの人の手がかかっています。
―「ひとりじめスイーツ」を担当するにあたり、こだわっているポイントを教えてください。
K・A(企画):「ひとりじめスイーツ」は、今日一日をがんばった自分へのご褒美スイーツです。「ひとりじめスイーツ」でなければ味わえない、上質な素材をたっぷり使った贅沢なスイーツになるよう企画しています。
価格も330円とお高め。味わいはもちろん、パッケージのデザインからも贅沢感を持ってもらいたいです。また、手に取った時のワクワク感や、封を開けた時の香りが広がるリッチな気分の体験の提供も目指しています。

H・I(開発):今、世の中にはおいしいチョコレートはたくさんあります。その中で、自分へのご褒美として食べるチョコレートって何なのか。人によっては、疲れている時の甘みのチャージだったり、一日の終わりにお酒と一緒に食べたりするものかもしれません。
人気のフレーバーは流行もあり同じようなものになりやすいので、唯一無二なチョコレートになれるよう、複数の原料から比較して、食感や香りなど細かなところを仕上げています。

M・H(デザイン):普通の、消費者の目線で見た時にどう映るのかを大事にしています。どういうデザインなら味わいが伝わるのか、ご褒美に食べたいと思うのか。
先日もパッケージを見て買ってくださったお客様からご指摘がありました。結論としては、フルーツがパッケージの写真ほどには入っていなかったというものだったので今後の改善が必要なのですが、デザイナーとしてはパッケージを見て購買意欲が刺激された事実はうれしかったです。
K・A(企画):ご指摘の箇所は要改善として取り組みます。
妥協はせず、細部も提案し合うから生まれるNewフレーバー
「ひとりじめスイーツ」は年に1~2回、季節に合わせて新フレーバーを発売しています。新商品の開発について話を聞きました。
―商品開発を進めるにあたって、お互いに気を付けている点はありますか?
K・A(企画):商品開発担当のH・Iさんには、できるだけイメージを具体的な形にして伝えるようにしています。素人なりに原料や組み合わせを考えて「こんな原料を使ったら〇〇っぽい味になりませんか?」と伝えたり、私がイメージするものに近い既存商品を伝えたりしています。
デザイン担当のM・Hさんには、コンセプトやターゲットとなる客層などを伝えています。打ち合わせでは「どこで販売したいか」をよく聞かれるので、販売場所のイメージをできるだけ具体化して伝えています。

H・I:ひとつのフレーバーであっても複数の原料があり、何を表現したいのかで使用するものが変わってくるため、具体的なイメージや原料を伝えてくれるのはすごく助かっています。また、妥協をしたくないので、試作品で気になったことはどんどん伝えてほしいですし、実際に伝えてくださるのでやりやすいです。最終的にブランド担当者が自信を持って販売できるものにしたいと思って取り組んでいます。
M・H:自分が買いたいと思うかどうかを大切にしたいので、気になる点などはできるだけK・Aさんに聞くようにしています。
―商品開発で難しい点は何でしょうか。
H・I:私はラボで開発をしているのですが、そこでできあがったものと同じものを工場で生産する難しさがあります。例えば、割れチョコのすべてのかけらに同じ割合で素材を混ぜるのは、ラボでの試作品であれば簡単でも、大量生産となる工場では難しくなります。お客様からのご指摘があったような、パッケージと中身が違っていたと思われないよう、工場での作りやすさという観点からも開発が必要だと痛感しています。
K・A:「ひとりじめスイーツ」は多くの工程を手作業で行っているんですよね。
H・I:弊社の規模感で、製造量の多い人気のチョコレートを完全機械化せずに作っているのはかなりすごいと思います。それこそが弊社のアイデンティティーであり、大手のチョコレートには出せない風味を実現できているのかなって感じています。
K・A:以前にデザイナーさんから「街角ショコラティエ」という言葉を聞いて、すごく心に残っています。デパートなどで売っているようなクオリティーのチョコレートを、近所のスーパーやコンビニで買える。それが「ひとりじめスイーツ」の良さなんですよね。
M・H:こだわりを持ってチョコレートを作っている小さなお店が、街中に出張してきている。そんなイメージがブランドのイメージと重なる気がしています。以前に割れチョコを袋に入れる作業を実際に体験したことがあったのですが、割れチョコは大きさが均一ではないので大きさと重量のバランスを見ながら入れなければならず、手作業でないとダメなんだと驚きましたし、とても大変でした。改めて、手間を惜しまずに作られた商品なのだと感じましたね。
K・A:すでに次の季節限定商品のフレーバーや、新商品についても動いています。これからもチームで新しいフレーバーを生み出して、ホッとできる時間を提供していきたいです。

※ひとりじめスイーツオンラインショップはこちら
※この記事は2024年度の情報になり、パッケージ・価格等はこの時点での情報となります。
取材・編集協力:株式会社UP SPICE(https://www.up-spice.co.jp/)