私流の整い方

近年、サウナがブームである。

私はサウナに対し、
あんなクソ熱くて汚らしいところに長時間いるなんて気でも狂ってんのか。くらいに思っていた。

かく云う私も、友人に見事に引き込まれ、今ではすっかりその虜になっている。

サウナの良さは、一人一人違った楽しみ方ができることにある。
サウナ後の水風呂や、外気浴、風呂上がりの一杯など、多面的な魅力がある。

今日はそんな中でも、私が好きなサウナの楽しみ方を紹介したい。

私は、競技をしていて、体を酷使している。さらに、仕事では頭を使うことから、頭と体が慢性的に疲れ気味である。
そんな私がサウナに求めるのは、交代浴で血行促進による、疲労回復なんかよりも、キマル感覚。1択である。

キマルプロセス(キマルまでの大まかな道のり)はこうだ。
1,風呂で温まる(アチぃってなるまで)
2,サウナに入る(温度によるが7-12分)
3,水風呂に入る(1分)
4,外気浴(全身脱力で、下を向いた体勢で脈が落ち着きだすまで)
5,キマル(天を仰ぎ、落ち着くまで)⇨1に戻る
2-3setで、大満足コースである。

ポイントごとに解説したい。
1,風呂で温まる
ここでは友人と談笑するなどして思い思いの時を過ごしてほしい。重要なのは、サウナへ移行するタイミングである。
それは、簡単。アチイ。と思ってからである。
風呂に長く入ってると10分ほどでアチ〜とと思って外に出たくなる瞬間がある。
時は満ちた。その瞬間こそがサウナ移行のタイミングだ。

2, サウナに入る
温度と、湿度、体調にもよるが、私は100度以上の時は7分、それ以外は10分ほど入る。
とにかく、熱いが、耐えれば後でキマル。
どうかその瞬間のために、熱く苦しい時を耐え忍んでほしい。

そんな苦しい時間を、テレビで解消してくれるサウナもあるが、私が通うサウナには、テレビも時計もないため、カウントしながら時を過ごしている。

感じるのは脈の鼓動と、自分の頭で数える数字のみ。
無を意識をすることができ、集中力の強化と位置づけ臨んでいる。
油断すると秒数を忘れてしまうので、要注意。

3, 水風呂
ここではだいたい1分ほど、一気に体表を冷やす。
極力体を動かさないようにすると、冷たい水と体表の間に、適温の水膜ができ、じんわりと体を冷やすことができる。これもまた癒し

4, 外気浴
ついに、キマルプロセスの最終局面である。
水風呂から出たら、椅子に座って欲しい。
そこでは次のようなポーズを取って座ってほしい。
手足を脱力し、頭を下げる。
銃で撃たれたようなポーズである。
この状況で、しばらく経つと、心臓の鼓動が強くなってくるのがわかる。
この時点ですでにキマリ始める人もいるが、お楽しみはこれからだ。
また、余談だが、体の一部を意識すると、その辺りの脈を感じることができる。心なしかその部分の疲労の回復が早い。意識をすることで、血流が促進しているからなのか。科学的に誰か研究してほしい。
そんなこんなで脈が落ちついてき始めたら、いよいよその瞬間を迎えに行こう。

5,キマル
脈が落ち着いてきたら、目を閉じたまま、
ゆっくりと頭を上げ、天を見上げてほしい。

…キタね。完全にきたね。
ぐるぐると目が回り、普段見えない世界が広がります。とてつもないインスピレーションが降りてくることもしばしば。これです。これがとんでもない感覚なので、やみつきになります。
それがおさまり、目を開け歩き出すと、フラフラとなってしまうでしょう。

そうなったらまた、ゆっくりお風呂に浸かりましょう。そして、あぁ、これがキマルという感覚か。
という実感に浸ってください。
落ち着いてまたアチィと思いだしたら、サウナに行きましょう。

いかがでしょうか。
以上が私流の整い方です。
このキマル瞬間は、とても気持ちよく、そして時には欲していたアイデアやインスピレーションが湧いてくる素晴らしい時間なのです。

疲れた時、悩んでいる時、挑戦に向け心や体を整えたい時、是非活用してみてください。

あなたにとっても、素晴らしい時間になると幸いです。



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