イノベーター理論〜流行を生むマーケティング戦略とは〜
最近は「インフルエンサー」と呼ばれる
世の中に大きな影響を与える人もいるくらい
1個人の影響が波及しやすい時代となって
きました。
これはSNS等のコミュニケーションツールの
発達が間違いなく大きいです。
その中で、企業の商圏もインターネットを
無視せざるを得なくなり、ネットにしか店舗を
設けていない会社もあるくらいになってます。
こういった中で、企業や個人がモノやサービス
を不特定多数のターゲットに展開する場合に、
知っておきたいマーケティング理論があります。
それが「イノベーター理論」です。
イノベーター理論とは新たなモノやサービスを
市場に打ち出した場合、それらを手に取る消費者
をスピード別に5つの区分に分けたものです。
例えば、PayPayなどのキャッシュレスサービス
が普及し始めた時に、早々に使用開始した人、
世の中にほぼほぼ浸透してきてから使用開始
した人、消費のタイミングは人の好みや性格に
よって異なります。
このように早い段階で使ってみるという人が
多ければ多いほど普及率も加速します。
しかし、多くなくてもこの早々に使用開始する
人へのマーケティング戦略が上手くいけば、
普及率は格段に上昇するとも言われています。
早々に使用開始する人を含めた5つのタイプ
別に理論化したものがイノベーター理論です。
イノベーター理論では以下の5タイプに区分
されています。
それぞれの特徴と共にお伝えしていきます。
①イノベーター(革新者)
早々に使用開始をするタイプがイノベーターです。
情報感度が非常に高く、「最新」という価値を
感じやすく、まずは早く試してみようという
最も早く手に取る層です。
市場全体における約2.5%がイノベーターと
言われています。
② アーリーアダプター(初期採用者)
イノベーターほど早くはないですが、世の中の
トレンドに敏感で、比較的早く価値判断をして
取り入れていく層です。
イノベーターと同じく情報収集力に長けており、
冒頭のインフルエンサーはアーリーアダプター
のケースが高いです。
さらに、アーリーアダプターは周囲への影響力
も高く、口コミや紹介などを率先して行うこと
が多いとされます。
市場全体における約13.5%がアーリーアダプター
といわれています。
③ アーリーマジョリティ(前期追随者)
イノベーターとアーリーアダプターには劣る
ものの、比較的早く価値判断をして追随して
取り入れていくタイプです。
1番早く取り入れるのには不安があるため、
慎重ではあるものの、誰かがやった後であれば
前例があるためすぐに行動していくタイプです。
この層に多いのは、
・流行に遅れたくない
・みんなと同じがいい
という気持ちが強い傾向にある人です。
市場全体における約34%がアーリーマジョリティ
といわれています。
さらに、アーリーマジョリティはアーリー
アダプターに影響を受けやすいため、アーリー
マジョリティへ浸透させるのがマーケティングの
肝とも言われています。
④ レイトマジョリティ(後期追随者)
先ほどまでの3タイプが比較的積極的であった
のに対し、レイトマジョリティからは消極的な
層となります。
そのため、新しいモノは基本的に疑ってかかる
タイプが多く、世の中の多くの人が取り入れて
いない間は静観を続けます。
そして、多くの人に浸透したのを確信してから
ようやく手に取るというタイプです。
市場全体における約34%がレイトマジョリティ
といわれています。
⑤ ラガード(遅滞者)
最も取り入れるのが遅いタイプもしくは普及
しても取り入れないことを貫くタイプです。
新しいものに興味がなく、どちらかというと
受け入れたくないという拒絶反応を示します。
市場全体における約16%がラガードといわれて
います。
以上がイノベーター理論の5つのタイプ別です。
特に、取り入れるのが早いのはイノベーターと
アーリーアダプターを合わせた16%の層です。
この2つのタイプへのマーケティング戦略を
確実に行えば、アーリーマジョリティとレイト
マジョリティを合わせた68%に一気に広がり
市場への普及が高まります。
そのため、まずはこの2つのタイプの層に
刺さりやすいマーケティングを工夫してみる
ことがビジネスでは重要とされています。
また、ターゲットを決める上では「ペルソナ」
も有効なマーケティングとなります。
ぜひご参考にしてみてください。
それでは。