ウッドショック〜いま家を建てるのは損?〜
ウッドショックという言葉をご存知でしょうか。
2021年から注目されている言葉です。
ウッドショックとは木材の需要に対して、供給が
追いつかず、木材価値が高まり価格が高騰する
ことを指します。
似たような言葉では「オイルショック」という
原油価格の高騰もありますよね。
ガソリンの高騰については過去記事でも説明して
していますのでご参考ください。
ガソリンにおけるオイルショックと同じく、
木材価値の高騰がウッドショックです。
木材の価格がどれくらいで推移しているかというと
このような感じです。
例えば、木材・木製品・林産物で言うと、
2020年12月と2021年12月を比べると73%
も価格上昇しています。
かなり高騰していますよね。
では、この木材価格の高騰がどのように影響を
及ぼすかというと、
住宅などを建設する場合、木造住宅が一般的です。
日本の木造住宅建築割合は6割とも言われている
ほど、家を建てる時などは「木材」に依存しがち
です。
この家を建てる際の木材の価格が高騰するわけ
ですので、
皆さんお察しの通り、住宅価格が高騰します。
よって、過去数年と比べても今から家を建てる
となれば住宅価格が高い相場となっています。
例えば、とある大手住宅メーカーでは、
1坪あたりの単価を5万円引き上げています。
では、この場合で家を1棟建てるとなると、
この引き上げでどれくらい影響があるのでしょう。
仮に、40坪の家を建てるとします。
そうすると単純計算だけでも、
5万円 × 40 = 200万円
となります。
ウッドショックによる坪単価値上げ前と比べると、
同じ家を建てるにも「200万円」もの差が生まれ
ます。
どうお感じになりますでしょうか。
ウッドショックはこれくらいの影響を及ぼして
いるのです。
では、このウッドショックはそもそもなぜ
起こっているのかを知り、いつ頃まで続くのか、
いつ家を建てるのがベストなのかについて掘り
下げていきます。
そもそものウッドショックにおける根本の原因は
やはり「新型コロナウイルス」が1つです。
新型コロナウイルスの蔓延により、
・住宅着工数の停滞
・木材製造工場の稼働率低下
・オンラインショッピングによる輸送の逼迫
が挙げられます。
日本は第二次世界大戦後、住宅需要が高まり、
過度に森林伐採を進めました。
しかし、それでも国内木材だけでは供給が
追いつかず、木材の輸入に頼りました。
そして、一度伐採した森林が木材として伐採
できるまでには何十年もかかります。
そのため、木材は輸入に頼りがちな日本である
というところも背景にあります。
しかし、新型コロナウイルスの蔓延はなかなか
収まる気配が見えません。
また、ウクライナ問題におけるロシアの外交
断絶にもより、ロシアから木材を輸入していた
ような国については、輸入先を変更します。
となると、世界中でウッドショックとなり、
日本のウッドショックにもさらなる追い討ちが
あるということです。
よって、ウッドショックはいつまで続くかという
点についても疑問の声が集まっています。
そもそも、世代交代は進んでいくもので、
我々のような若い世代が結婚や出産を経て、
マイホームを検討するようになる。
これの繰り返しですので、需要というのは
一定あり続けるものです。
そのため、ウッドショックで高止まりしている
価格はこのまま戻ることはないという意見も
あったりします。
よって、マイホームを検討されている方は、
私個人としてはそこまで気にせず購入を進めて
いいのではないかと思います。
投資の世界でも、底値を待っていたらどんどん
高騰していき、結局投資をするチャンスを逃す
ということがあります。
また、このような世界規模で経済にダメージを
与えるような出来事は今度も発生します。
それを読んで最安な住宅着工タイミングを決める
というのは不可能に近いでしょう。
また、住宅購入を遅らせるということは
ライフプランにおいて、「住宅ローン返済」
という項目のキャッシュフローにかなりのズレ
を生じさせます。
そのため、現時点でのライフプランをしっかり
検討し、それに見合ったカタチで生活や消費を
進めていくことがいいのではないかと思います。
ライフプランニングをご希望の方はいつでも
ご相談ください。
それでは。
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