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#熟成下書き/指導員をやめよう
noteのお題に「#熟成下書き」というのがあります。書きかけて、そのまま、下書きとして残された記事、日の目を見ていない記事を掘り起こそう、そういうお題です。
一般論というプライベートセンス
私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業所では、以前に比べて、マニュアルが整備されるようになりました。しかし、根本は、対応する支援者の価値観にゆだねられている部分がたくさんあります。しかし、その価値観は、プライベートセンス(私的感覚)です。また、その価値観が絶対的なものであると錯覚をすると、支援方法をめぐって、支援者間の対立が起きます。双方が「一般論」を主張してゆずりません。
しかし、その一般論は、その支援者の経験の中でつちかわれ、その支援者が日常お付き合いをしている仲間の内での一般論です。ここで必要なことは、利用者の支援にかかわる者同士のコモンセンス(共通感覚)です。
注意しない工夫
法人の支援姿勢の一つに「注意しない工夫をしよう」と、掲げています。それに対して、「注意しなきゃわからないじゃないですか」という反論があります。また「ご家族から厳しく注意してほしい、と言われているんです」という主張があります。
法人は、注意をしてはいけないということをお願いしているわけではありません。お願いしていることは、起こるだろうと予測されるトラブルに対して、何かの工夫で起こる回数や場面を減らせないか、ということです。
#熟成下書き
今日は、支援者の研修で使う資料を作っていました。なにか事例はないだろうか、そう思いながらnoteをふりかえっているときに、埋もれたままの下書きを見つけました。
以下が、下書きに残っていた私のメモです。
創作作業中、利用者が色の順番を間違えた、あとからそれに気がついた支援者が、「ほらっ、ここ違ってる。ハイ、やり直して」と、言って作品をくずすように指示をした。
支援者に片づけ物を頼まれた利用者が、それを違うところに置こうとすると支援者が「違いまーす、そこじゃないでしょう」と指示を出した。
私が、その対応に違和感を感じとことを支援者に伝えると、「はっきり、言った方がいいんですよ」と言われた。
指導員はいらない
その利用者が、色の順番を間違えやすいということはわかっています。ということは、間違えないようにお手伝いすることが支援者の仕事です。利用者が色の順番を間違えたのは、支援者の支援不足ということになります。支援者は、反対に利用者に謝らなければいけません。
「気がつかなくてごめんね。ここ、色取り替えてもらえるかなぁ。」そんな声かけはどうでしょうか。
物の片づけは、支援者が片づけたい場所と利用者が置こうした場所が違っただけです。あらかじめ具体的に場所を伝えたり、利用者によっては、支援者が一緒に片づけに行けば、利用者は否定的な言われ方をしなくてすみます。さらに、支援者の片づけを手伝ったのだから、感謝されなければいけません。
私も数年前までは、上から目線の指導員でした。しかし、今の福祉サービスに必要な職種は支援員です。私は、この仕事の大半を指導員としてすごしてきました。気をつけなければ、また指導員に逆戻りです。そうならないために、だいじなことをnoteに記しています。