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同じ景色、でも違う景色。

4月1日。

会社の入社式があった。

入社式といっても私は今年度から新卒2年目となるので参加するわけじゃない。だけどそこに、ずっとオンラインで面談をしていた新卒の子が参加した。

確か始まりは半年前。

ラウンドワンで遊んでいたときに、いきなりTwitterのDMが入ってきたのを今でも覚えている。

「ぜひお話させていただけませんか?」

人事の方から僕のことを紹介してもらってDMにいたったらしい。その時点では最終面接の前だった。

そこから何度か面談をしていき、その子に内定が出た。一緒に喜んだことを覚えている。個人的にもその面談の時間が楽しかったから、内定が決まった後も定期的にオンラインで面談という名の会話をしていた。

その子が入社式に参加するために金沢に来てた。

「せっかくだし会うか!」

そう言って次の日の土曜日に会った。


スタバでコーヒー飲んだり、一緒にご飯食べたり、そんなことしながらいろいろ会話して。その流れで「なんかnoteのネタちょうだい!(笑)」って言った時に、彼がこんなエピソードを紹介してくれた。

「入社式のために新幹線で来たんですけど、その時窓から山が見えたんですね。僕山好きなんですけど、山が教えてくれるなー、って思ったんですよ!彼女と一緒に見たり登ったりする山と、入社式前で緊張している中で目に入った山。同じ山でも見え方が全然違うんです。これ記事に出来ますか?」

時間は経ったけど記事にしてるよ。

でも純粋にこの視点ってすごく面白くて、そして「あ、ほんとにその通りだな」って思う視点で。


例えば小学生の頃見ていた小学校のグラウンドの景色と、大人になって足を運んで見た小学校のグラウンドの景色ってきっと別物に見える。

景色に限らずとも、一人で行ったラーメン屋で食べたラーメンと彼氏/彼女と初めて食べに行ったラーメン屋のラーメン。同じラーメンでもきっと味は違う。


一緒にいる人、置かれている状況、積み上げてきた経験等々。

それらによって場面は同じでも見え方、捉え方、感じ方って全然変わってくる。だからきっと「同じ」であっても「違う」んだと思う。


これって本とかテレビとかでも似た部分があるのかなって思っていて。

一度読んだ本や一度見たアニメ、ドキュメンタリーなどでも時間が経ってからもう1回見ると印象に残る部分が変わっていたりする。

それもきっと自分の中でのモノサシが増えたことであったり、置かれている立場が変わったことだったり、そういった変化によって反応するポイントが変わっているんだと思う。本やアニメの内容自体は全く変わっていないのに。


新しいことに挑戦する、新しい景色を見に行くって大事なことだ。

それが自分自身の幅を広げることにもなるし、新たな出会いを生んだりもする。

だからといって今や過去を蔑ろにしたくはないなって思った。蔑ろにしたくはないな、というかその瞬間その瞬間で感じる想いにしっかり目を向けていきたいなと思った。

同じものでも違う風に見える。

そんな状況を楽しむ。面白がる。


温故知新じゃないけれど、古きを訪ねて新しきを知ることが、過去の自分との変化を感じることが出来る一番のバロメーターなのかもしれない。

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塩浦良太
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