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- MADE IN JAPANの実力 -  Filton / フィルトン

こんにちは、RUTTEN_の荒岡です。 この企画は、「MADE IN JAPANの実力」をテーマに眼鏡づくりが世界一の品質とも言われ、近年ではデザインにおいても国際的に高い評価を受けている日本の眼鏡ブランドを各アイテムごとに紹介させていただきます。

特筆すべき点をデザイン項目ごとに記載いたしますので、眼鏡が好きな方や興味がある方には、ご一読頂けたら嬉しい限りです。

今回は、Filtonのモデル Aiguille 04をご紹介いたします。
ぜひ、ご覧ください。


<多角形レンズデザイン>


通常のレンズデザインは、四角形を変形させたウェリントン、丸みがあるラウンドやボストンなどがポピュラーですが、この Aiguille 04は、ヘキサゴン(六角形)スタイルです。

Aiguille 04 べっ甲カラー

実は、多角形デザインは1920年代くらいからメタルフレームで作られていたクラシカルなスタイルでありますが、ウェリントンやボストンなどに比べて一般的には見ることが多くないため、どこか新鮮さやモダンさを感じます。

また、多角形を強調させるようなようなフレーム(外枠)デザインもAiguille 04の特徴で、ヨロイと呼ばれるフロントとテンプルを繋ぐ箇所が横に突起されて角張っているのが多角形デザインをデフォルメ(強調)しています。



<厚さ8ミリ生地から作るフロントデザイン>


Filtonの代名詞といえる太いセルフレームは、肉厚の8ミリのプラスチックの板材を職人が削り出して、フレームの形に成形して作られています。
このAiguille 04は、最大の厚みがある箇所は7ミリで、通常のフレームでは4ミリ程度のものが多いので、厚みによる独特の存在感を感じます。

べっ甲カラー、クリアグレーカラー

近年では、眼鏡愛好家の中で厚みがある太いセルフレームが人気がありますが、そのほとんどのフレームはレンズサイズが小さくないため、全体的に大きくなり、ボリュームがあるので存在感を感じます。 しかし、Filtonのフレームはレンズサイズが小さいものが多いため、小顔の方や女性でもかけやすいサイズで、大げさになりすぎません。 そして、フレームを掛けた際に程よくボリュームがあり、少しぽってりとした印象にフレームがなるのが可愛らしいです。


<オリジナルのメタルパーツ製作>


既製品が使用されることが多いノーズパッドやテンプル芯のメタルパーツをブランドのアイコンともいえるオリジナルパーツで製作しています。

ボタンのデザインになっているノーズパッド


縫い針のデザインになっているテンプル芯

デザイナーである田邉さんの母が縫製工場に勤めてことや服作りに対してリスペクトを持っているデザイナー本人のアイデンティティを表すかのようにノーズパッドがボタンのデザインになっていたり、テンプル芯は縫い針のデザインになっているなど、遊び心があるフレームの作りになっています。

オリジナルパーツは高級感があるチタンで製作されているのも、ブランドのこだわりです。


<Aiguille 04について個人的に思うこと>



Aiguille 04は、Filtonのデザイナーである田邉さんでしか作ることの出来ない独自のスタイルだと思います。 デザインを際立たせるために変わったデザインやデフォルメ(強調)するようなものは、容易なデザインと言えますが、そこに品格を備えさせるのは非常に難しいことです。

このAiguille 04は、少し変わっているデザインでありながら品格が備わった独自のデザインである思います。

初めてこのモデルを見た時にマスカレードマスク(仮面舞踏)や騎士のマスクような雰囲気があると感じたことがありました。

それは、 Filton デザイナーの田邉さんが中世〜近世のヨーロッパを題材にしたクリエーションが好きなことが起因しているように思います。

田邉さんは、パフューム ある殺し屋の物語(映画)、ico(ゲーム) 、ダークソール(ゲーム)など、古きヨーロッパを題材にしたクリエーションが好きな作品であることを以前に私の取材で話されていました。

中世〜近世ヨーロッパのファッションやその年代が持っていた雰囲気は、Filtonというブランドを構成する大きな要素の一つと言えるはずです。

古きヨーロッパのデザインがもつ独特な品と田邉さんの感性が合致した唯一無二のフレームデザインをぜひ手にとって、掛けてみてください。

この独特で品のあるデフォルメデザインがクセになるはずです。

最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。

以下は、以前に取材いたしましたFilton のデザイナー田邉さんの記事です。
こちらもあわせて是非ご覧ください。

Filton のデザイナーインタビュー記事

Filton(フィルトン)の紹介ページ




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