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ある土曜日、釣りに行ってお金について考えた話。

7月の土曜日、子どもが「ちゅり(釣り)、したい!」と言うので、海に行ってきた。具体的な場所としては、和歌山県まで。


私の家は神戸のあたりなので、和歌山は結構遠い。まーまー遠い。

が、旦那さんが「釣りするなら、和歌山やろ。アオリイカにするわ」と言い、和歌山県の旦那さんがよく行く釣り場に行くことになった。(旦那さんの趣味は釣りなのだ)

家でご飯を炊いて鮭を焼き、お昼ご飯用にたくさんのおにぎりを作って車に詰め込み、釣り道具一式も乗せて、出発だ。

途中のサービスエリアにて


到着したのはお昼すぎ。
この日の海は穏やかで、キラキラ輝いていた。いい天気。

気温は38℃とか(たしか)で、とにかく暑い。めちゃめちゃ暑い。日よけとして簡易のテントを置いたが、その中も(とくに床が)岩盤浴かと思うほど暑かった。


早速釣りを始める。子どもはサビキ釣り、旦那さんは夕方から生きたアジをエサにイカ釣りをしていた。

子どもは2歳のときから釣りに連れて行ってるので、魚を怖がらず、釣り糸を海へ垂らすことはまだできないけど、釣り竿のリールを巻いたり、トングで魚を掴むのはとても上手だ。

この日はイワシに似た魚(検索するに、おそらくギンキソイワシ?)の群れがいて、ほぼ入れ食い状態でたくさん釣れていた。検索したところ食べれそうだったので、全部持って帰って家で唐揚げにすることにする。


私は正直あんまり釣りには興味がない。海は好きだけど。なので、子どもの様子を見ながら、横で海をぼんやり眺めたり、テントで本を読むことにする。

旦那さん釣り、私は横で本を読むというのは、子どもが生まれる前によくやっていた休日の過ごし方だった。

数年間、子どもの目が離せなくて、外で読書はあまりできてなかったが、今回は多少目を離して旦那さん一人に任せても大丈夫そうだったので、久しぶりにその過ごし方ができた。

少しずつ少しずつ子どもの生まれる前の日々を取り戻しているような気がする、うれしい。子どもがたくましくなっていくこともうれしい。

本は、何度か読んでいる、森博嗣さんの「お金の減らし方」にした。


この本の序盤にこう書いてあった。

「お金は、目的ではない。お金を得ることが目的であるわけではない。目的を達成するための手段として、お金があるのである。これは、お金に価値があるのではなく、目的に価値がある、という意味でもある。

多額のお金を持っていても、なにも良いことはない。そのお金を、自分が欲しいもの、やりたいことと交換しなければ、価値は生まれない。お金を失うことで、価値が得られるのだ。」

「お金の減らし方」森博嗣 p49


今回のこの土曜日の時間は、旦那さんにとっては久しぶりに趣味の釣りができておそらく結構楽しい時間だっただろう。子どももたくさん魚が釣れて、興奮して楽しんでいる様子だった。私も自分の好きなこと(本を読む)ができて、まーまー楽しかった。

金額としてこの日の出費は、ガソリン代・高速代と、お菓子と飲み物と、サービスエリアで買ったアイスやちょっとしたお土産と、釣りの餌と、夜ご飯で、3人で10,000円もかかっていないだろう。(そもそも持ってる車代や釣り道具一式、テント、本の値段などは除くが)

1万円のお金だけど、各自が楽しく過ごして、大きな価値を得られたように思う。

私は資産管理(貯金とか投資とか)が趣味の一つで、お金が増えた減ったで一喜一憂したり、お金がもっとあったらいいのになあ〜って夢想したりしてしまうんだけど、一方で、今の私たちが一緒にいて楽しく過ごすのに、実際はそんなにお金はかからないかもなあと思ったりした。

夕暮れ。旦那さんが狙うイカは結局釣れなかった。




翌日の日曜日は、釣りへ行く途中のサービスエリアで買った荒川の桃(2個で600円)をむいて、朝から食べた。

甘くてみずみずしくて、とてもとても美味しい桃だった。

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