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【読書ノート】『ブラック・ティー』

『ブラック・ティー』
山本文緒著



不思議な空気感の流れるミステリー。

主人公・「わたし」は、毎日、山手線を何周もして過ごす。「わたし」は、網棚に放置された物品から現金だけを抜き取って、後は、処分する。それは、もはや、仕事だった。

ある日、美しい女性が、多くの荷物を抱えて、電車に乗り込んできた。目を引いたのは、大量の深い色をしたブラック・ティーと言われる薔薇の花束だった。彼女は、ブラック・ティーを網棚に置いて、次の駅で、降りた。ブラック・ティーは故意に、網棚に放置されていた。

「わたし」は山手線をひたすら、回って、持ち主が現れないことを確信して、ブラック・ティーを手にして、電車を降りると、事件が起こる。

ブラック・ティー
1. 薔薇は美と愛の象徴であり、一般的には優雅さや情熱を表す。

2.普段見落としている深層の真実や存在の本質についての問いかけを喚起させられる。

3.深い色合いから厳粛さや重厚さを感じさせる。物質的な世界の表面を超えて、内なる自己や真理への探求を象徴する。


電車の網棚に捨てられた薔薇の花束を拾って持ち去る行為にはどんな意味があるか?

電車の網棚に捨てられた花束は、本来は大切にされるべきものであり、それを拾い上げることで、その美しさや喜びを再評価し、新たな意味や価値を与えることができます。

物語の主題はなにか?

1. 「愛は忍耐強く、愛は情け深い。」
2. 「愛は人を傷つけない。」
3. 「愛はすべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐え忍びます。」

傷ついていた「わたし」が、本当に求めていたことは、ひとからの愛であり、優しさなのだと理解した。

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