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【読書ノート】『君が落とした青空』
『君が落とした青空』
櫻いいよ著
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主人公は実結。
実結には中学時代から付き合い始めていた彼(修弥)がいた。間もなく、2周年になろうというときだった。何となく、二人の関係に亀裂が入りかけていた。
11月1日のデートの最中に、修弥の携帯がなった。用事ができたと言って、修弥は、デートを放り出して行ってしまう。実結は、怒りが込み上げてきたその時、交通事故が起こって、修弥は血だらけで、道に転がっていた。実結は、半狂乱になって、喚いていた。気がつくと、自宅のベットで朝を迎えた。そうやって、同じ11月1日を何度も迎えることになる。
実結は何とかして、事故を食い止めようと試みるのだけど、上手くいかず修弥は毎回死んでしまう。
物語の主題は何か?
運命は変えられないのだけど、時間の過ごし方は変えることが出来て、どのような態度で日々を過ごすかで、人生はまったく違ったものになるということ。
プライムビデオで、映画も見てみたのだけど、結論が変わってしまっていて、驚いた。映画は、何となくハッピーエンドで、誰も死なず、タイムリープはそもそもなかったことになっていて、いまいち主題のない、実結の妄想話で終わってしまっていて、私としては不完全燃焼な気分になってしまった。まあ、映画的には、何はともあれ、ハッピーエンドが良いのかもしれないが。