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【読書ノート】『働くということ』

『働くということ』
勅使河原真衣著


ご近所の方なので、著書をいただいた。

能力主義が問題なのだと強く主張している。能力があるかないかで、報酬が決まるということも問題だという。

人材開発のコンサルタント。こういうことを仕事にしている人がいるということにも驚いた。

私は長年フリーで働いていたし、起業して、人も雇っているので、冒頭から、「能力主義でひとを選んではいけない」という意味はよくわからなかったのだけど、読み進めると伝えたいことはわかってきた。教育の問題もわかるし、いま流行りのリカレント教育についても、おどらされるべきではないなあと改めて思わされた。

世の中、成果主義だと言われるようになってきたのだけど、会社って結局のところ、組織で動いているわけで、能力が高い人だけが会社の利益に貢献しているわけではないはずだ。

何でもできる素晴らしい人材を求めてもしょうがないよということなのだろうと理解した。

まあ、上場企業で働きたいと思っていたら、学歴なり、資格なり、職歴なり、何か選ばれる要素がなければ無理だろうけどね。

現状、雇う側もそれほど、特別な能力を求めてはいないのではないか?と思ったりは、している。ようは、一つのポストに多数の応募があれば、選ばざるを得ないというだけのことなのだと思う。

選ばれしエリートは、人間としてどうかは、別の問題なのだと思う。

私個人としては、能力を求める社会が間違っているという考えはあまりなくて、

ひとは何らかの目的なり、使命が与えられて生まれてきているはずで、その自分の使命が何かに気づくことができるかどうかということなのではないかと思う。

まあ、学校そのものも、教科課目の成績で、人物を評価しているというのは現実なのだろうけどね。
全員は絶対にその土俵では、優勝出来ない。

人生の選択肢は、無限にあってもよいと思うのだけど、、
中学の先生は、高校に行けというし、高校の先生も基本は大学を目指すようにいう。文盲率を下げるという面では、成果はあると思いながらも、人生の選択肢を広げるという面では、マイナスなのかもしれない。

サラリーマンになりたければ、会社に選ばれる必要があるし、起業するとなると、お客様に選ばれなければならない。

自分の得意な土俵でこの社会の中で何らかの貢献することが求められているのだと思うのだよね。

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