【本】最近読んだ本とひとこと感想
1.『方舟』夕木春央
はじめて読んだ作家さん。
オアゾの丸善に文庫本が平積みされていたので前から気になっていました。
しかし……私にはあまりグッとこなかったです。文章が終始ぎこちなくて、登場人物たちの行動も「そんなことするかな?」の連続でした。
あと、最近は殺人ものを読むのがかなりしんどいということを再認識。
東野圭吾さんと米澤穂信さんは文章やストーリーが素晴らしいので今後も読むと思うけど、それ以外のミステリーはそろそろ卒業どきですね。
2.『スーツケースの半分は』近藤史恵
すごく好きな作家さんだったのですが……。なんだか全体的にどんより暗く、登場する女性たちがみんなあれが嫌だこれが嫌いだと文句ばかり言って、じめじめした印象で、微妙でした。作者の鬱憤を読まされているようで。
最近は小説を読んで嫌な気持ちや暗い気持ちにさせられることがすごく嫌なんですよね。どうせならあたたかい気持ちになりたい。
この作家さんはこの本で最後かな。残念だな。
3.『一人称単数』村上春樹
短編集で読みやすかったです。
村上春樹の独特の比喩や表現方法は本当に素晴らしいと思いました。
少し不思議な世界観がとても心地いい。
『クリーム』と『ウィズ・ザ・ビートルズ』が特にお気に入り。
ヤクルトの話以降はノンフィクションのエッセイなのかな?
……あれ? 今ふと思ったけど、もしかしてこれって全話村上春樹の実話だったの?
4.『婚活マエストロ』宮島未奈
私にとっては、何ひとつ得るもののない小説でした。
スピード感のあるエンタメ小説といったところでしょうか。
5.『増補新装 カラー版 日本美術史』辻惟雄
日本美術は江戸から近代までが特に好きです。
美術検定のおかげで日本美術の素晴らしさにも気づくことができて本当によかったと思います。自分の気の向くままに絵画を見ているだけだったら、きっと私の人生に日本美術が入り込む隙間はなかったから。