【感動】カフカ『訴訟』を読めた・・・
ロッシーです。
カフカの『訴訟』を読みました!
以前、カフカの『城』についての記事を書きました。
『城』を読んだ直後は、「あしたのジョー」状態でした。
「もうカフカなんか絶対読まないぞ!」
と思っていました。
でも、次の日、本棚をふと見ると、図書館で『城』と一緒に借りていた『訴訟』が目に入りました。
なんで借りていたんでしょうね。以前挑戦したときには即ギブアップしたのに。
でも、よくよく見ると、『訴訟』は『城』よりも分量が少ないのです。
そして、私は『城』を完読したわけです。
ということは・・・
「これも読めるのでは?」
と思ったのです。
「おいおい、またあんな読書耐久レースをやるのか?もうこりごりだと思ったんじゃないのか?それでもまた性懲りもなく今度は『訴訟』だと?何を考えているんだお前は?」
という心の声が聴こえてきました。
でも、もうすでに私の心は決まっていました。
そして『訴訟』を読み始めたのです。
すると・・・
「読める・・・読めるぞ・・・」
なんということでしょう!
普通に読めるんです!
耐久レースではなく、ちょっときついジョギングぐらいになっているのです。
不思議なものです。
カフカの『城』を完読したせいで、私自身がカフカを読めるように変化していたのです。
もちろん、『訴訟』のほうが『城』よりもストーリー的に分かりやすい部分が多いこともあるのかもしれませんが、これは嬉しかったです。
そして・・・
さきほど完読しました!
その興奮冷めやらぬうちにこの記事を書いているわけです。
「わけのわからない小説であっても、読んでいるうちに、自分自身が読める主体に変化する」
そのことが今回得られた重要な経験でした。
『訴訟』の内容ですか?
うーん。具体的にどうこう語るというよりは、
「うん、カフカの世界です。以上!」
という感じです。
もう唯一無二の存在ですね。
こんな小説を書けるのはカフカだけでしょう。
読むというよりも、体験するのがカフカなんでしょうね。
だから言葉でなかなか「ここが良かった」とかいう感想を言いづらいのです。
おそらく、カフカを読んだ人同士なら、こんな会話になるんじゃないでしょうか?
「カフカ読みました?」
「読みましたよ。いや~カフカでしたね~。」
「ですよね。やっぱりカフカですよね~。」
それでいいんじゃないでしょうか。
カフカってそういう小説なんだと思います。
今度は『変身』を読もうと思っています。
Thank you for reading !