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ニューヨーク散財日記
こっそりニューヨークに行ってきた。
今の時期に行くなんてそんな、と言われそうだだが、このまま待っていても円は上がらない。もっと下がって1ドル360円時代も来るかもしれない。それに、バイデンが勝っても、トランプが勝っても、国の分断が進んで内戦状態になり、大都市は危険な場所になる可能性もある。アレックス・ガーランドの「Civil War」を映画館で見て、洒落にならないと思った。(IMAXで臨場感
Romantic au go! go! ドラマ大賞2023
Romantic au go! go!とEverything coolのドラマ大賞、今回は総評をSpotifyで公開しています。
私の分のノミネートの全リストは以下の通り。★印がウィナーです。
ベストエピソード
・Documentary Now!S4E6
・サクセションS4E3
・一流シェフのファミリーレストランS2E6
・ラスト・オブ・アスS1E3
・ジュリー・デューティ〜17日間の陪審員体
女子映画大賞2023
女子映画大賞とエブリシングクールの映画賞、今年は総評をSpotifyで公開しています。長いので三分割になっています。
私の分の全ノミネートのリストは以下の通り。★印がウィナーです。
映画の中のフード賞
・ベラが甘いものの官能に目覚めるポルトガルのエッグタルト(哀れなるものたち)
・チョコレートの胸像が乗っているシックなバースデーケーキ(エリザベート1878)
・王女を虜にする薔薇の香りの揚げ
優雅な読書が最高の復讐である/Lives of the wives
作家というのは、24時間、他のことは全部閉め出して、面倒な雑事は人にお任せして、ただただ文章を書いていたい、自分のビジョンについて考えて、それ以外のことは何もしたくない種族、しなくてもいい特権的な人たちなのだという神話が長いことあって、そういう人にはどうしたってかしずく人、相手の仕事を全面的にサポートする人が必要になってくる。(少なくともある時期まで)「作家の妻」というのはそういう人たちだった。
もっとみる優雅な読書が最高の復讐である/Either/Or
読んでから少し時間が経ってしまったけれど、The idiotに続いて読んだエリフ・バトゥマンのEither/Orについて書いておこう。
The Idiotと同じく作者のアルター・エゴ、セリーンのハーバード大学2年目の物語だ。
「その人たちはHotmailというものの存在を知らないの?」という台詞やフージーズのKilling me softly with his songのシングルカセット(そう
優雅な読書が最高の復讐である/The Idiot
エリフ・バトゥマンの「イディオット」は、ミランダ・ジュライが激賞していて、グレタ・ガーウィグもお気に入りの一冊に選んでいたので、気になっていた本。
ピューリッツァー賞の候補にもなったし、そのうちに翻訳されるだろうと思ってリストには入れていなかったが、インスタのコメントでお勧めしてくれる人がいたので読んでみた。
舞台は1996年のハーヴァード大学。主人公のセリーンは(作者と同じく)トルコからの移
Romantic au go! go! ドラマ大賞2022
どちらかというと女性ドラマ/軽い作品中心のバイアスがかかりまくった私のドラマ賞はこちら。★印がウィナー、★印がないものは総評と共に「ラジオのように」で発表しています。
ドラマの中の書籍賞
・ロケ地に向かう車やトレーラーの中で読む本(イルマ・ヴェッブ)
アシスタントのレジーナが読むジル・ドゥルーズ
ゴッドフリートが読む「ヒトラーとドラッグ 第三帝国における薬物依存」ノーン・オラー
・マリリンが
女子映画大賞2022
今年も(私だけの)女子映画大賞を発表します。
★印があるのがウィナー。★印のない部門はこちらの「ラジオのように」にて、総評とともに発表しています。
映画の中のフード賞
・奮発して頼むホテルのケーキ(マイ・ニューヨーク・ダイアリー)
・パイの店のほうれん草とチーズ、アーモンド粉のクラストのキト・キッシュ(恋人を取り戻すには)
・アイスクリームふたつチェリーひとつのミルクシェイク(ガンパウダー・ミ
Romantic au go!go!ドラマ大賞
では、引き続いてドラマの方のベストを。くわしい論評はこちらで。
ドラマの中の書籍賞
・Girl Woman Other/Bernardine Evaristo(マスター・オブ・ゼロS3)
★Black Swan/Eve Babitz(新ゴシップ・ガール)
・蝿の王(コブラ会S3)
・罪と罰(フライト・アテンダントS1)
ニューカマー
・アラクア・コックス(ホークアイ)
・ジェイムス・カヴァリー
女子映画大賞2021
2022年になって半月過ぎましたが、昨年末に決めた(私だけの)女子映画大賞を今更発表します。気がついたらもう長いことやっている。
くわしい論評についてはこちら↓をお聞き下さい。
それではノミネート&ウィナー(★印)を。
映画の中のフード賞
・お茶会のスモーキー・パステルカラーのお菓子の数々(EMMA エマ)
★アーモンドたっぷりの青酸カリ入りタルト(キングスマン ファースト・エージェント)
・
優雅な読書が最高の復讐である/A Sunday in Ville-d’Avray
11月。
ソフトの立ち上がりが悪く、その間にちょっとだけ目を通そうかと思った小説を一気読みしてしまう。タイトルは「A Sunday in Ville-d’Avray」。ドミニク・バルべリスというフランス女性作家の英訳本である。
今年、アルフレッド・ヘイズの「In Love」という小説に夢中になり、感想を書いている人はいないかとサーチしていて見つけたブログで、この小説を見つけた。アンニュイな日
優雅な読書が最高の復讐である/レイチェル・カスク
11月。
朝、レイチェル・カスクのJusticeという短編を読んだ。
この作品におけるJusticeという言葉を訳するのは難しい。正義や道理、というのとも、報いというのとも違い、その全部の意味であるかのようでもある。
レイチェル・カスクの小説の特徴である、長い独白が占める割合の大きな小説だ。話している人間はカスク本人らしき作家にインタビューをしに来た女性の記者。カスクは何年か前にもこ