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自分の身体の取説への第一歩
自分の身体のこと、どれくらい知っているでしょう?
例えば、
骨盤は、 前傾?後傾?中間?
背骨は、 カーブがフラット目?大きめ?
股関節は、 硬い?硬くない?
足のアーチは、 高め?低め?中間?
私がしているロルフィング®︎を通じて、たくさんの人に出会ってきましたが、
「"誰かにこう言われたから"自分の身体はこんな感じのようなので改善したい」
と私に伝えてくださる方がとてもたくさんいらっしゃいました。
それが実際に起こっていることである人もいれば、そうでない方も。
自分の身体を、人に言われるがまま、受け入れていないでしょうか?
私はロルフィングやピラティス、ワークショップなどを通じて、「人に言われるがままに自分の身体を受け入れるのではなく、言われたことを受け止めつつ、自分自身で自分の身体を感じて本当にそうなのかを確認してみることができる」手段をシェアしていくことをモットーにしています。
それが出来るようになるためには、ある程度の知識も必要になってきます。今日は、よく聞く話をベースに、自分の身体の簡単なチェックの仕方の第一歩を紹介したいなと思います。参考までに。
骨盤と背骨の基礎の基礎
一番よく耳にするのが、おそらく、骨盤と背骨に関してなのではないかと思います。
骨盤が歪んでる
背骨が歪んでる
骨盤が立たない
背骨のカーブが少ない
猫背
反り腰
ストレートネック…
そういった総称に対して思うところはたくさんありますが(歪みの定義によっても返答は変わってきたりとか…)、まずは骨盤について。
①骨盤
骨盤は、いくつかの骨で構成されていて、完璧に左右対称でもないし、いくつかの骨で構成されているということは、関節があるわけで、関節があるということは多少なりとも動くわけで、常に微細に調整しています。
なのでバランスは変わることもありますし、左右完璧に対称で少しも動かないような骨盤であったら、機能的ではなく、かなり痛みが伴ってくるでしょう。
②背骨
背骨もたくさんの骨で構成されていて、骨盤の骨の1つでもある仙骨という骨は背骨の骨の一部でもあります。
背骨のカーブ具合にはある程度特徴があり、仙骨の丸みが強いと背骨のカーブも大きくなりがちだったり、仙骨のカーブが浅くなると背骨のカーブもフラット目だったりします。
なので、生体的に日本人の場合、西洋人のような大きな背骨のS字カーブでなくても普通です。
カーブが浅くても、きちんと波打つべきところで波打っていれば問題ありません。
骨盤の良し悪し
で、どのように自分のタイプを知っていくのかですが、前に傾ける方がしやすければ、おおよそ前傾タイプ、後ろに傾ける方がしやすければ、おおよそ後傾タイプです。
度合いが大きすぎると、どちらのタイプでも支障が出てきますが、基本的にはどちらでも構いません。
大切なのは、前傾タイプでも後傾にできるし、後傾タイプでも前傾にできる、ということ。
それをするのが大変だったり、痛みを伴う場合、トレーニング等でプロに診てもらうのをおすすめします。
前にも後ろにも動けることが大切です。どちらかが良い悪い、ということではありません。
背骨の良し悪し
猫背が一概に悪いわけでも、良い姿勢と言われるような胸を開いた姿勢が一概に良いわけでもありません。
背骨も骨盤同様、動けてなんぼ。
伸びをするようにぐいーっと反らせることもできるし(ブリッジのように反る必要はありません。天を仰ぐぐらい)
猫が丸くなるように背中を丸めることもできる。
そして、反らす時も丸める時も、背骨のどこかだけ反らしていたり丸めていたりしないかがポイントです。
よくあるケースは、
反らせる時に、首や腰ばかり反らせてて、胸の辺りが全然反らせられてないタイプ
と
丸める時に、胸の辺りばかり丸くなっちゃって、腰が丸まれてないタイプ
かと思います。当てはまる人は要注意。反らせすぎている場所、丸めすぎている場所がある場合、どこかかんかに支障がでがちです。
やってみて思い当たるところがあれば、一時期だけでもいいので是非プロに指導を。最近流行りのピラティスなんかは「背骨がいかに健康的に動けるか」をテーマにしているので、とても適していることが多いですが、もちろん他の運動指導でもOK。
やってみて、自分がどういう状態なのかわからない人も、ぜひ一度プロに診てもらいましょう。
たくさん反らせられるか、とか、たくさん丸められるか、ということが良い悪いではなく、いかに、背骨全体的にできるだけバランス良く動けているか、が大切です。
騙されないために
100年人生になってきて、健康に意識を向ける人も増えてきたのと同じくらい、そこに漬け込んでくる人もたくさんいます。
自分自身で自分の身体のことをある程度認識していないと、
「あなたの身体はこんな状態で、ここに毎週来ないと痛みがひかないですよ」
なんて言われた時には、怪しいと、とりあえず思っておきましょう。病院でさえセカンドオピニオンの時代。トレーニングでも施術でも、セカンドオピニオン大切です。
病気などはともかく、私が常々よく思うのは、人の身体は意外にやわじゃない、ということ。なかなか大変な状態でも生き抜くために身体はかなり頑張ってくれています。
セカンドオピニオンを聞きに他に行くくらいの時間はきっと大丈夫。
知っている人からの紹介、というのが1つの目安に良いかと思いますが、相性もあったりするので、実際に自分で決めることも大切です。
最後に
プロだからとやみくもに信じなくていい。
というのは、私が私のクライアントに常に伝えている言葉です。
自分の身体の感覚を認識できることはとても大切。
ですが、「自分の身体は自分が一番よくわかっている」という考えは時に危険だったりもします。大切なことだし、間違いではないんですが、なんていっても主観なので、ずれが生じてしまうことはある。
私も自分の身体をロルフィングでメンテナンスし続けるのは、それが理由でもあります。体感や直感がすごく鋭くても、時に、知らないうちに針がずれてしまっていることがある。そしてそれは、ずれに気づかせてもらわない限り認識さえできなかったりするんです。
でも、他人の言葉を鵜呑みにするのもとても危険で、自分自身の身体がどういう状態なのか、自分で感じられていることも大切。
このバランス、難しいんですけどね!
それこそ、「私は自分のことは自分でわかってるって思いがちだな」「自分のことはわからないから他人に任せてしまいがちだな」の、どちらのタイプなのかわかるだけでも、これから先の方向性が見えてくるかもしれません。
最近ロルフィングにいらした新しいクライアントさんが「自分の身体で疑問に思っていた謎が解けて、自分の身体のことが知れてよかった。付き合いやすくなった。」と伝えてくださったことがありました。
自分のことは自分がわかっている感覚も大切にしながら、見落としている感覚を第三者に拾ってもらうことで自分のことをさらに知っていく。
自分の身体の取説を知っていくようなものですね。
ロルフィングに限らず、いろんなことから可能なので、まずは今日ご紹介した骨盤や背骨についてだけでも着目してもらえたら嬉しいです。
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