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パリでシニア・メンズパタンナーとして活動する傍ら、 日本のブランドANSNAMとの協業で、ANSNAM Modelist シリーズ、 パンツブランド Fendart のデザイン・パターンを担当。 毒を盛りつつ、時に辛辣。 特に悪意のないままに、笑いを交えて参りましょう。

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パリでシニア・メンズパタンナーとして活動する傍ら、 日本のブランドANSNAMとの協業で、ANSNAM Modelist シリーズ、 パンツブランド Fendart のデザイン・パターンを担当。 毒を盛りつつ、時に辛辣。 特に悪意のないままに、笑いを交えて参りましょう。

最近の記事

どうしてパリに来たのか? 〜ルネサンス〜

こんにちは。 パリに来るまでの話を、初回、2回、3回、と綴ってきて、これが最終回。 入学や滞在に関する手続きも無事に終わり、 フランス語の勉強に勤しみながら、渡航日を待つ日々。 留学に際してひとつだけ、父親から言われた事がありました。 ”3年だ。それ以上はない” (ノらないなら帰れw) きっと、言いたい事は色々あったのではないかと思うんです。 でも、たったこれだけ。 そりゃあ、二つ返事で了承するしかありません。 ただ、その前にもう決めていたんです。 ”日本には

    • どうしてパリに来たのか? 〜遠かった〜

      こんにちは。 前々回、前回に続き、パリに来るまでの話です。 瞬間的にパリ行きを決め、家族や友人に宣言してみると、 驚きはするものの、割と普通に受け止められました。 でも内心では、不可解な気持ちだったのかもしれません。 というのも、結構な割合で ”行ったこともないのに、どうして留学を決める事が出来たの?” と言われたからです。 ええ、もう、みなさんの仰るとおりでございます😂 学んだことのない専門教育を、言語の不自由な異国で始める。 あんまりメリットない、っていうかデ

      • どうしてパリに来たのか? 〜つながる〜

        こんにちは。 話は前回から続きます。 知る人ぞ知るセレクトショップと出会い、 加速度的にファッションにのめり込んでいくと同時に、 音楽や映画などにも興味範囲は広がっていきます。 そんな中、自分が最も惹かれていた街が、、、ロンドンでした。笑 (パリじゃなくてすいませんww) 40歳以上の方なら記憶されてる方もいらっしゃると思うのですが、 当時のロンドンの勢いたるや。 (ご存じない方は、”クール・ブリタニア” でググってみてください) ”好き”が高じた結果、 19歳の

        • どうしてパリに来たのか? 〜出逢い〜

          こんにちは。 前回の記事から早くも半年... サボりにサボってしまいました😅 ゆったりしたペースながら、書き続けていこうと思うので またお付き合い頂ければ、と思います。 最近、改めて人に説明する機会のあった事として、 ”どうしてパリに来たのか?” というものがあります。 人に話す中で思い出した事などもあったので、 記憶をたぐりながら、この話について書いてみたいと思います。 唐突ですが、僕は物心ついた頃から、 自分に関する事を他人に決められるのが大嫌いでした。

        • どうしてパリに来たのか? 〜ルネサンス〜

        • どうしてパリに来たのか? 〜遠かった〜

        • どうしてパリに来たのか? 〜つながる〜

        • どうしてパリに来たのか? 〜出逢い〜

          薫りを残したライダース Part2

          こんにちは。 前回までのお話はこちらから。 お題は、シングルとダブルのレザーライダース・ジャケット。 さて。 ではまず、シングルのデザインから考えてみる事にしました。 とりあえず、世の中のシングルライダースをリサーチしてみると... ”スッキリとしたタイトフィットで、モダンな雰囲気の大人ライダース” えっとこれ、”身幅と袖幅を削って小さくした” の意訳、として受け取ってよいのかしら? タイトフィットという言葉は、文字通り、ゆとりの少ないものです。 ところが、実

          薫りを残したライダース Part2

          薫りを残したライダース

          こんにちは。 突然ですが、"ライダースジャケット" という言葉を聞いて、 みなさんはどんなデザインを思い浮かべますか? やっぱり Schott の One star? (画像) それとも BELSTAFF の Trialmaster? (画像) いやいや Lewis Leathers の Lightning? (画像) こちらはBucoのモデル”J22” どれもよく知られる物ですが、 ”これぞライダース” という安定感と魅力がありますね。 これらの王道的ライダースと

          薫りを残したライダース

          モッズコートのつくりかた

          こんにちは。 前回と前々回の2回で、 ANSNAMの中野靖氏 (以下、やすしくん) との出逢いについて書きました。 思い返しても不思議な出逢い。笑 ”大まかな話はしたけど、具体的には何を作るんだろう?” と思っていたところ、 やすしくんからメールが届きました。 ”カスタムオーダー用のアイテムをお願いします。   アイテムはモッズコート。   フードは縫い付けでよろしく😉” これだけ。笑 企画概要を簡単に説明すると、 ”依頼に際しては、作るアイテム名だけをもらう。

          モッズコートのつくりかた

          続・ひとつの転機

          こんにちは。 前回のお話は、 https://note.com/rocketmode/n/nef8e9f93dc7e では、続きを。 2016年5月17日の夕刻、 とあるカフェでの待ち合わせ。 一日の仕事を終えた安堵と解放感が心地良い。 ミントたっぷりの冷たいモヒートを飲み、 ふーっ、と一息。 それも束の間、どうやらやって来た様子。 ほんのりとした緊張。 ”あ、どぉも〜。中野ですぅ〜。(首だけのお辞儀)” うっわぁ、ゆるいwww っていうか、この人がデザイナーな

          続・ひとつの転機

          ひとつの転機

          こんにちは。 パリも夏模様になってきました。 今日は、ひとつの出逢いについて。 これまでに、幾度となく尋ねられました。 ある方は不思議そうに。 別の方は純粋な好奇心から。 また別の方は ”可哀想に...” という表情を添えて。 皆さん、異口同音に仰います。 ”ANSNAMの中野さんとは、どうやって知り合ったんですか?” ↑ 中野靖、その人 やっぱり気になるんですねぇ。笑 確かに、今までハッキリさせてきませんでした。 でもせっかくなので、ここに記しておこう

          ひとつの転機

          すききらい

          こんにちは。 日本は梅雨だそうですね。 湿度が高いと色々な面で疲弊しますから、 体調には気をつけてお過ごし下さい。 今日は ”すききらい” について。 普段、ツイッターを見て頂いてる方は分かると思いますが、 僕は ”すききらい” がハッキリしてます。笑 以前、こんな事がありました。 コートで名を馳せる某ブランド。 デザイナーの意見は絶対、という封建的な体質のある会社です。 そこから移籍して来たチーフデザイナーとの初めてのフィッティング。 出来上がったサンプルに満足げ

          すききらい

          わたしはTS

          こんにちは。 かなり以前からtwitterでフォローして頂いてる方はご存知だと思いますが、 日の浅い方にとっては、いまいち得体の知れないコアラのアイコンだと思います。笑 良い機会ですし、自己紹介的なものをここにまとめておきたいと思います。 僕は、パリでメンズウェアのパタンナーとして生きています。 現職は、とあるレザーウェア・メーカーでのチーフパタンナー。 ”チーフ” と言えば聞こえはいいですが、 実は、社内にたった一人のパタンナー、という現実。笑 業務内容としては、以

          わたしはTS

          はじめに

          こんにちは。 全くその気はなかったのに、 ふと思い立って、note、始めてみました。 フランス行きを決めた時もこんな風に何気なく、 ”さて、お茶でも飲もうか”くらいのノリでした。 長々と続くかもしれないし、 あっという間に終わってしまうかもしれない。 ともあれ、まずは始めてみるとしましょう。 みなさんの息抜きの一つにでもなれたら、幸いです。 よろしくお願いいたします。 TS

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