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コロナによる余暇活動の変化【エンターテイメント業界】

本日は新型コロナウイルスで状況が一変した、みんな大好きエンターテイメント業界について取り上げたいと思います。

こんにちは、佐々木正人です。
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エンターテイメント業界とは
映像、スポーツ、音楽、演劇、演芸、サーカス、ゲーム、遊園地、ギャンブル、おもちゃなど、多岐にわたる作品・サービス・パフォーマンスを通じて人を楽しませるのを目的とする業界です。

新型コロナウイルスの影響前

まずコロナ前のエンタメ業界の動向ですが、2014年と2019年における余暇活動参加人口別の5年間の順位変化を比較すると、全体として大きな変化はないものの以下の特徴が挙げられます。

・「ビデオの鑑賞(レンタルを含む)」⇒「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」の変化。

・「音楽鑑賞(12位→7位)」と「体操(ランク外→19位)」の順位が上昇。

・「ウィンドウショッピング(5位→13位)」と「ピクニック、ハイキング、野外散歩(20位→ランク外)」の順位が下降。

コンテンツ配信形態の変化や多少ながら順位の変化はあるものの、大きく余暇活動の順位が変化するということは起きていませんでした。

引用:公益財団法人日本生産性本部 レジャー白書2016
引用:公益財団法人日本生産性本部 レジャー白書2021

新型コロナウイルスの影響後

ただしコロナによる外出自粛制限の影響を受けた2019年と2020年の順位を比較すると、順位は大きく変動しています。

・外出自粛の影響を大きく受けた「国内観光旅行」「ドライブ」「外食」「複合ショッピングセンター、アウトレットモール」「動物園、植物園、水族館、博物館」「温浴施設」「ウィンドウショッピング」「カラオケ」「音楽会、コンサートなど」の項目は順位が下降。

・巣ごもり需要に対応する活動や密になりにくい活動の「動画鑑賞」「音楽鑑賞」「ウォーキング」「SNS、ツイッターなどのデジタルコミュニケーション」「園芸、庭いじり」「体操」「ジョギング、マラソン」「テレビゲーム」「トレーニング」は順位が上昇。

 

上記の結果とまとめると、以下のことが推測できます。

①コロナ前までは余暇活動の参加人口に大きな変化はなく、コロナの影響でエンタメ業界の状況は一変した。

②外出自粛で余暇活動の順位変化はあったものの、「国内観光旅行」「ドライブ」「外食」「複合ショッピングセンター、アウトレットモール」は依然として上位順位に属しており人気な余暇活動なため、コロナ終息後には大きな市場回復の反動が見込まれるかもしれない。

③2014年→2015年・2019年で「ジョギング、マラソン」「体操」がランクインしており、元々健康志向が高まりつつあったことが伺えるものの、コロナ禍で「ウォーキング」「体操」「ジョギング、マラソン」「トレーニング」の活動参加人口が増えたことはポストコロナの市場動向にも変化があるかもしれない。

コロナ終息後の余暇活動もどういった変化が起きてくるのか注視していきたいポイントですね。

新たなビジネスモデル?!ライブ業界

また具体的な事例を取り上げると、コロナ前後で分かりやすい変化があったのはライブ業界です。

コロナの3密回避によりライブやイベントは軒並み中止せざるを得なくなり、代わりに無観客のオンラインライブが行われるようになりました。オンラインライブでは通常のチケット価格の3割で視聴権を購入し、ライブ視聴や事前収録の配信を楽しむことができるというものです。

実際に2020年6月のサザンオールスターズの無観客ライブでは、18万人のアクセスで6億5,000万円の売上だったようで、ライブ収容数でいうと、東京ドームで5万人、横浜アリーナで1.7万人ですので、一回の配信で数回分のライブ収益を上げられたことになります。

オンラインライブでは会場費や運営費の原価等のコストが10分の1に抑えられますので、新たなビジネスモデルとなり得るかもしれません。

また韓国の人気グループBTSが2020年に行ったオンラインライブでは、全世界で約100万視聴され、ギネスにも認定されています。最近のライブでは小規模でライブ開催後、動画配信サービスで視聴が出来たりと新しい試みも試されているようですね。

では実際にコロナが終息し、自由に外出となれば、オンラインで視聴する人はいなくなるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、そんなことはないようです。

オンラインライブ参加経験のある方によるアンケート結果によると、オンラインライブを利用したいと答えた方は全体で約4割、条件によってはオンラインライブを利用したいと回答した人も含めると、約8割を占めています。

特に20~30代の半数はオンラインライブの活用意向が強いですが、条件によってはオンラインライブを利用したいと回答した人も含める割合だと、50代が最も利用意向がある点も興味深いポイントです。

引用:Rakuten Insight 音楽に関する調査

まとめ

エンタメ業界は良くも悪くも、コロナによってサービス形態の変化を強いられたり、市場規模の拡縮を余儀なくされたりといった様々な影響を受けていることが伺えます。

もちろんコロナ前と比較すると、エンタメ業界は大ダメージを受けているのも現状ですが、新しいビジネスの形が生まれるきっかけにもなっていそうです。以前紹介したメタバースやVRなど新しい技術を用いた業界も今後盛り上がっていくことも予想されます。

コロナ終息の見通しが立たない中、与信管理の観点からはエンタメに携わる会社の動向は細かくチェックが必要です! が、コロナ終息後にどういった変化が起きてくるのかも加味して評価していくことも大事なポイントになりそうです

本日の内容は以上になります。
次回もお楽しみにでは

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