装具下でできる腰椎分離症の運動療法-基本的なエクササイズ方法と考え方-
今回のテーマは「装具下でできる腰椎分離症の運動療法-基本的なエクササイズ方法と考え方-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと
今日は「腰椎分離症の基本的な考え方とエクササイズ」について共有していきます。
腰椎分離症って小学校から高校生までのスポーツ活動が盛んな学生に多く罹患します。野球やサッカー、陸上といった数多くの学生スポーツ選手に確認できます。
腰椎分離症は腰椎の疲労骨折であるとされていて、治療をしていくには骨癒合が必要であり、ある程度の固定期間もしくは腰部の安定期間が必要です。このことはスポーツ活動を一時的にできなくなることを指しています。学生において"スポーツ活動"は重要であると考えていますし、スポーツができない期間は本人にとって苦痛な時間になります。
しかし、固定期間やスポーツができない期間を"短くする"ことはできません。
スポーツ復帰を目指していくには、骨癒合を目指す固定期間の過ごし方が重要です。
では…
装具をつけている状態での運動療法はどうやって展開するのか?
分離症の発生メカニズムは?
治療の考え方は?
この辺りを共有していきたいと思います。
それでは本題に入っていきます!
では始めていきます!
腰椎分離症とは
成長期にスポーツなどで繰り返しの負荷により生じる腰椎の疲労骨折です。成長期のスポーツ障害としては代表的な疾患であり、一定期間スポーツができなくなることが特徴的です。
また学生スポーツ選手(本人)への説明と保護者への説明も重要になってきます。固定期間がどれくらい必要なのか・スポーツ復帰がいつできるのか、この辺りの説明も目安として必要になってきます。
では腰椎分離症はどこの疲労骨折なのか?
先に答えを言っておくと…椎弓関節突起間部です。
これだけ聞いてもわからない、イメージができない人もいると思いますので、まずは基本的な構造から確認しておきましょう。
腰椎の基本的な構造
腰椎は前弯しており、長軸の圧迫力をカーブで逃す役割があります。
腰椎は3つのパートに分けることができます。
・前方要素
・椎弓根
・後方要素
前方要素には椎体、後方要素には椎間関節・関節突起・棘突起があります。
では椎弓関節突起間部は?
腰椎椎弓の関節突起間部(pars)
それは丸で囲まれた部分を指します。腰椎分離症は上関節突起と下関節突起から後方へ伸びる、関節突起間部(pars)に繰り返しストレスが加わることで生じる疲労骨折です。
発生メカニズム
腰椎の関節突起間部にストレスが加わることで疲労骨折になりますが、腰椎伸展と腰椎回旋運動によって応力が集中してしまいます。他の屈曲運動や側屈運動と比較すると高い応力が集中します。
そのため腰椎伸展+回旋を防いでいくことが重要になってきます。これに加えて注意すべきポイントは、右回旋した時は左へのストレスが増加するように回旋方向とは対側の応力が増えます。
これは研究報告によりエビデンスがある内容ではありますが、臨床では回旋方向との関連性は低い場合も経験します。というのは、小学生や中学生で罹患した患者は、スクワット姿勢(いわゆるパワーポジション)の獲得ができていないことが多く、スポーツの基本的動作が未熟な場合が多いです。
腰椎伸展+回旋を防いでいくことは基本的な考え方ですが、加えてスポーツの基本的な動作を獲得することも非常に重要になってくると考えています。
痛い分離症と痛くない分離症
ここからは腰椎分離症の中でも痛みがある患者とない患者についてを共有していきます。
腰椎分離症と診断されても痛みがある患者だけではなく、痛みが少ないもしくはないような患者もいます。
それは…
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