[後編] 27歳で会社員を辞めてアーユルヴェーダサロンを開業して気づいた人生の軸
2022年に27歳で会社員を辞めて、
その3ヶ月後に都内でアーユルヴェーダサロンを開業しました。
初めてのサロン開業は、
上手く行くことばかりではなく、
試行錯誤しながらも現在では1.5年が経ち、
やっと来てくださるお客様も安定し始め、
ホットペッパーのリラクゼーションカテゴリにおける
全国のアーユルヴェーダサロン１番/1,272件 にまで
成長することができました。
そして
おひとりひとりの温かい口コミ件数も100件突破
高評価の4.9ポイントをいただいています。
何事も立ち上げる時は、
困難なことばかり。
でも、
それを乗り越えると一生誇れる経験とその経験が自信に繋がります。
今回は、
これから思いっきりキャリアチェンジされようと考えている方や
アーユルヴェーダに限らず
個人でサロンを立ち上げようとされている方向けに、
私の失敗談含めた経験を赤裸々に打ち明けながら、
何かヒントになっていただければ嬉しいなと思い、
noteに書いていきたいと思います。
前編では、
大企業とスタートアップでの会社員経験と
アーユルヴェーダとの出会いの経緯など書いておりますので、
ぜひご覧ください。
なぜ個人サロンだったのか
大企業とスタートアップでの会社員経験と
メイクアップスクールでの経験でやっと見つかった
自分の生きる上で大切にしたい軸。
その軸とマッチしていたのが、
アーユルヴェーダでした。
根底にある純粋な想い、
みんながHappyでいられる世の中を創りたい。
そんなことを想いながら、
次なるキャリアを模索する日々が始まります。
アーユルヴェーダは、
幅広い要素を含む医学であるため、
アーユルヴェーダをライフワークとしている方には
様々な働き方があります。
アーユルヴェーダの施術を提供する方や、
料理教室として食事法を伝える方、
本場インドやスリランカとの架け橋となり
リトリートツアーを提供する方など。
幅が広い分、
働き方や仕事の創り方にも幅があります。
どの方向でライフワークとして生きていきたいのか考えた時に、
私の場合は、
アーユルヴェーダのその概念と知恵
アーユルヴェーダの施術に助けられた経験があるので
まずは施術と知恵を磨きたいと思いました。
私がそうであったように、
ワーカホリック気味で
人生の今後について考え始めているタイミングの方にとって、
アーユルヴェーダの知恵と施術は大きなサポートとなるはず。
そう決心し、
まずは個人サロンで心身ともに自分らしさに戻れる時間を提供したい
と思うようになりました。
アーユルヴェーダを体得するまで
学びを深めるには
様々なアプローチがあり、
それぞれ自分自身が得意とする学び方と
不得意とする学び方があると思います。
私の場合はキャリアもそうであったように、
まず自分自身が体験してみることで肌で学び
自分なりの解釈としてふんだんに理解することができます。
アーユルヴェーダスクールも国内にはいくつかあります。
中には3年間かけて高い学費を支払いながら、
しっかり学べるところもありますが、
私の場合は、
本場インドで実際に体験しながら学ぶことが一番だなと思い、
インドのアーユルヴェーダ病院で学ぶことに決めました。
インドやスリランカには、
6年生のアーユルヴェーダ医学部がある大学があり、
そこを卒業した方はドクターとして、
医療の現場で働いています。
現場で繰り広げられる処方を見て、
心身はどう変化していくのか。
まさに、
実際に目で見て肌で実感してこそわかるものが
たくさんあると実感した学びの期間でした。
アーユルヴェーダは膨大な知恵をもつ医学です。
なので、
そもそもそんな短期間で習得できるものでないと思います。
医療の現場のように、
日々様々なパターンの問題を抱える患者さんと向き合い
心身はどう反応し、
次はどうするべきかを常に考えて実行することで
本質的な学びとなります。
現場のドクターもこう言います。
"アーユルヴェーダは、
実際にやってみて、
実際に感じてみて、
人に教えてこそ本当の学びである”と。
アーユルヴェーダをライフワークとするまでの
基本となる準備や学びはもちろん必要ですが、
学んで終わりではなく、
その先もずっと学びを継続し、
本質的に体得できるものである
ということが本場に行って実際に体験して得た示唆でした。
日本人向けのアーユルヴェーダ施術を体得するまで
実際のインドのアーユルヴェーダ病院は、
まさに"病院"なので、
日本人向けのリラクゼーションを提供するためには調整が必要です。
本場のアーユルヴェーダの知恵を大事にしつつ、
日本人向けに調整してくださるのが
私の師匠である Ayurvedic House PolaarisのSachiyoさんです。
師匠が施すトリートメントは、
私がこれまで受けてきた数あるリラクゼーションサロンの中でも
トップレベルであり、
極上の癒しを提供してくださるもので、
一番はじめに施術を受けた際に衝撃を受けました。
正直、
高級ホテルで受けるどのマッサージよりも抜群に気持ちよかったのです。
師匠はアーユルヴェーダを学ばれ、
骨格の先生でもあり、
解剖学的に人を捉えながらも、
心地よいエネルギーの循環を常にお持ちの方で、
まさに心・体・魂における知識を習得されていらっしゃいます。
どんなに時間をかけてアーユルヴェーダを学んだとしても、
その良さがお客様に伝わらなければ意味がない。
日本人向けに極上のリラクゼーション時間を提供されている師匠の元、
開業までの修行をさせていただきました。
現場で通用する極上の施術法を学ばさせていただき、
その後は、いよいよ開業準備です。
サロン開業するまで
アーユルヴェーダという幅広い医学を
どのようにして個人サロンという形で伝えていくのか。
私自身がかつてアーユルヴェーダに助けられたように
自分自身としっかり向き合い、
対話し、
愛し、
受け入れる
そんな時間をご提供したい。
そのツールとして私自身がこれまで培ったきた
大企業とスタートアップでのワーカホリック気味な経験や
好きを見つけるために決断をした
メイクアップスクールでの美を学んだ経験、
最終的に出会うことができたアーユルヴェーダの知恵、
イギリスでのヒーリング学校で学んだ知識
"私" が持つ限りの全てのスキルを
おひとりひとりの状況や状態をもとに
心地よい形でご提供しサポートさせていただきたい。
そんなことを沸々と考えて
想いを馳せていました。
Nyepi アーユルヴェーダという名前と
コンセプトである
"
静寂なひとときで 本来の自分を取り戻す "は、
そんな想いの背景からできています。
そんな想いと共に
スタートアップで事業立ち上げの際に散々経験した
"お客さまファースト"のサービス設計を徹底しました。
五感そのものが癒される空間づくり
日本人の心身のバランスに応じた技術のご提供
南インドのアーユルヴェーダ病院で使われているハーブオイルの準備
ご来店からお帰りまでの一連の心地よさを徹底した導線設計
カウンセリングスキルの習得など
準備を進めて3ヶ月。
ついに、初めてのお客さまを迎えることができました。
サロン開業後の3ヶ月の状況
2023年4月に開業後のお客さまの状況は、
予めサロンオープンについてお知らせさせていただいていた
友人や知人がほとんどでした。
スタートアップでの事業立ち上げ時もそうだったように
まずは関係値のある方にたくさんサービスを受けてもらい
いろんな意見をいただきながらサービスを磨いていきます。
そんな期間だと腹を括り、
よかった意見やもっと改善したほうが良い意見も
全て受け入れては改善を重ねていきました。
ただ、スタートアップ時と異なる点は
Nyepi アーユルヴェーダの場合は
ブランドも大事にしていきたいという点です。
泥臭くただカスタマーファーストで
サービス改善していく事業もありますが
それとは少し異なります。
なぜなら、無形のサービスであることから
どれだけそのサービスの一連の流れに
付加価値をつけることができるかがとても大事な世界です。
立ち上げの段階では、
誰しもが集客に対する不安や焦りを抱くことで
自分が提供するサービスなのに
価値を低く見積もってしまいがちになります。
"もう少し価格を下げれば、お客さんは入るだろう”
"モニター期間を長くして、通常よりも安くしよう"
"お得なクーポンを月別で発行してみよう" など
そう思うマインドの奥底には
集客に対する不安や焦りでいっぱいになっているのです。
そんなマインドは自分でさえも
そしてお客さまにも極上の癒しの時間を提供することは
できなくなってしまいます。
開業して3ヶ月間。
ほとんどが知人や友人をお迎えしながら
目の前の集客状況に不安や焦りでいっぱいになる自分もいながら
ブランド力は落とさず
サービスそのものの付加価値をひたすら上げていくことを徹底しました。
開業後4ヶ月目
そんなスタンスを貫きながらも
とはいえ、目の前のお客さまの状況もとても重要です。
駆け出しの個人サロンが
集客をするためのマーケティングは様々あります。
SNSマーケティング、
地方誌などへの掲載、
Google 広告、
WEBプラットフォームへの掲載などなど。
どれが良いかなんて正直やってみないとわかりません。
なので住所を特定されない媒体を全て試してみました。
結果的に、Nyepi アーユルヴェーダサロンの場合は
ホットペッパービューティーで集客が伸びました。
ホットペッパービューティーは
ある意味WEB版の大型地方誌のような役割でもあることが
大きな気づきでした。
ホットペッパービューティーは
私自身も美容院やサロンの予約など普段から使っているサービスです。
「ホットペッパーから入るお客さんは結局はクーポン目当て、
質があまり良くない」と捉えられていることや
Nyepi アーユルヴェーダで提供するトリートメントは
同地域の平均価格よりも高めであることから
本当に集客になるのかなあと
半信半疑で掲載を開始しました。
とりあえず広告料を賄えるほどの売上が立って欲しいなあ、
なんて祈りながら。
そんなマインドで始めた掲載。
掲載して1ヶ月が経った後のお客さまの状況は、
ホットペッパーからのお客さまは、1人のみでした。
開業後5ヶ月目
広告料よりも赤字となってしまった初月。
私のマインドはというと
その現実に翻弄され、
これから先の将来に対する不安が大きくなっていました。
やっぱりホットペッパービューティーは
低価格が求められているのか。
地域的に都内中心部から離れていることもあるのが影響しているのか。
見せ方が良くないのか。
などなど、
いろんな仮説が立ってしまうばかりで
本質的なことはわからない日々との戦いでした。
そんな日々によって
当初、燃えるように想いを馳せていたこと
"みんながHappyな世の中へ"
その情熱の火が消えかけるような状況でした。
何が正解かはわからないけど
でもやってみないとわからない。
そう捉え直し
まだまだ出会ってないお客さまとの出会いを妄想し
ポジティブなマインドへと切り替えて迎えた5ヶ月目。
徐々にお客さまとの出会いが増え始め、
新しく10名のお客さまとの出会いがありました。
Nyepi アーユルヴェーダで過ごす時間は、
平均2.5時間〜3時間です。
しっかりご自身と向き合っていただけます。
カウンセリングの時間では
ご自身の本質がどんどん明るみになるので
嬉し涙が流れたり
大きな声で泣いたり
パッとお顔が明るくなったり
本来の自分に帰る道の途中では
心地よい心と身体の変化が起きます。
その時間を経たお客さまより嬉しいコメントもいただきました。
"人生が変わった"
"もっと自分を愛せるようになった"
"自信が生まれた"
"未来が楽しみで仕方がない"
など・・・
一人ひとりの
大切な"人生"と向き合わさせていただく責任と覚悟を大切に。
精一杯向き合った5ヶ月目でした。
開業後6ヶ月目以降
そんな素敵なお客さまとの出会いが私のマインドの大きな支えとなり
その支えは私の熱源である想いを再熱させてくれました。
そして、お一人ひとりの人生をさらに良くしていくために
何かできることはないかと考えた上
ブログを毎日発信することをルーティンとしました。
ブログの内容は1,000字と制限がありますが
ほぼ最大可能執筆数の
1,000字でアーユルヴェーダの日常に活かせる知恵や
心の仕組みの知恵など様々発信し続けました。
明らかにマーケティングのための記事ではなく
（検索ワードだけで内容はあまりないもの）
しっかり想いが乗った意味があるものを届ける。
まさに目の前にその方がいるかのように書く。
想いを精一杯載せたブログです。
そんなルーティンを続けていたら
徐々に来ていただくお客さまで
「ブログを読んで来ました」と仰っていただける方が増え始めました。
しっかり届いているんだとお客さまから頂いたHappyな気持ちを
今度は私がまた、
Nyepiで過ごす時間を通してその方にHappyを循環させる。
そのHappyの循環を回し続け、
徐々に来ていただけるお客さまも安定され
そしてリピートいただけるようになりました。
現在（開業後1.5年）の状況
常に試行錯誤の日々を繰り返して現在があります。
私自身も人間なので常にマインドの波を感じています。
そのマインドの波も自分である。
常に自分を理解するために客観視して捉えています。
毎日の積み重ねで今があることに感謝を忘れないこと。
そのマインドをコツコツと日々継続していると
気がついた時に
自然と自分自身がステップアップしています。
開業後1.5年以上が経過した現在はというと、
ホットペッパーのリラクゼーションカテゴリにおける
全国のアーユルヴェーダサロン１番/1,272件 にまで
成長することができました。
そして
おひとりひとりの温かい口コミ件数も100件突破
高評価の4.9ポイントをいただいています。
一人ひとりのお客さまに寄り添った
ベストな時間をご提供できているかどうか
常に内省して行動した結果なのかなと
感謝の気持ちでいっぱいです。
これからの展望
おかげさまで
サロンでは毎月多くの方との出会い、
そしてずっと心を寄せて
足を運んでくださる方とのご縁をいただくことができています。
私自身もかつてそうだったように
アーユルヴェーダと出会い、
自分を本当の意味で理解することをトレーニングし
やっと本質的に心地よく生きれるようになりました。
そういう意味で
アーユルヴェーダは
人を本質的に自分軸で生きることに向かわせる知恵だと思っています。
そんな素晴らしい知恵を
本質的な自分らしさで生きたい人へ届けたい。
それが
サロン運営を1.5年ほどやってきて思う今の気持ちです。
そんな気持ちがあり
日々ひとりひとりの人生と向き合わさせていただくことに加えて
アーユルヴェーダの知恵を
オンデマンド講座という形でご提供していくことも始めます。
忙しい毎日でなかなか自分と向き合う時間が取れない方でも
短時間でしっかりと
アーユルヴェーダとヒーリングの知恵を
わかりやすくお伝えしながら
ご自身の変容を促していきます。
すでにUdemy というオンデマンド動画サイトで
講座はUPしていますのでご興味ある方は、
このnote最後に記載している詳細をご確認ください。
将来の夢
そんな想いを持ちながら走っている今、
新たな夢ができました。
それは、
ヒーリングリトリートセンター（宿泊施設）を創ること
そのセンターは、
ワイナリーも併設されていて
自分の体質にあったその土地の食材でできた美味しいご飯
自分の体質にあったアーユルヴェーダトリートメントや
瞑想ヒーリングを通して自分軸を見つける
宿泊しながらまるっと経験することができる施設で
そんなセンターを
家族で創っていきたいという夢です。
私にとって家族とは血のつながり以上に
心がつながる親友のような戦友のような唯一無二の絆があるもの。
そんな素晴らしい仲間と共に
このヒーリングセンターを創って
五感全体で癒されながら
本質的な自分軸を見つけることができる施設を創りたい。
そんなことを沸々と想い描いています。
この夢を実現させるのはもう少し先になりそうですが
ワクワクする夢は、
あった方がいいですし
ゴールがあると今をさらに楽しめます！
そんな夢を心に想い
ワクワクしながら
全身全霊で日々目の前のおひとりひとりの人生と向き合っていく
その覚悟を持ちながら。
これからも走っていきます。
終わりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
この記事を読んでくださった
サロン開業にあたり、
もしくはサロン運営にあたり悩まれている方や
自分が好きだと思えることで
生きる選択をしたいと思っている方など
様々な方がいらっしゃると思います。
これまで300名以上と向き合ってきた中で
私がお伝えできることは
人は皆それぞれに素晴らしい個性を持っていることです。
そんな「あなたらしさ」を
いいところも改善したいところもまるっと受け入れ
愛するところから全て始まります。
そういう意味で
アーユルヴェーダは自分自身と出会えるツールであり
知恵として持っていることがHappyへの近道です。
これからも
アーユルヴェーダとヒーリングを通して
自分らしさと出会えるように。
その覚悟で進んでいきます。
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