知ることの楽しさを教えてくれた人。
こんなタグがあったので、私はある人のことを書きたくなった。
初めての出会いは、中学3年生。
私は公立の中高一貫校だったので、
その先生とは中3〜高2まで3年間を過ごした。
担任ではなかった。
しかも、教科担当は1年間だけ。
もちろん部活の担当でもなかった。
物理的には、殆ど関わらない距離だと思う。
でも、忘れられない先生になった。
その理由は、
仕事をしている姿、生きている姿が、
とても楽しそうだったのだ。
その先生はとてもカッコよくて、女子生徒から人気があった。
わたしは今よりおとなしいタイプで、自分から声は掛けられなかった。
友人に「先生と話したいから付いてきて!」と言われ、
ただ付き添って行った。
友人と先生は、楽しそうに話していた。
眩しかった。
当時の私は、家に帰れば毒親が居て、
学校の勉強もろくに出来ず、何をしても楽しくない日々だった。
「なんで?」
「え…、仕事ってしんどいんじゃないの?」
「そもそも、生きるってしんどいじゃん……」
、
、
、
、
「なのに…なんであの先生は、、、
あんなに楽しそうなの…?」
15歳の子供ながらにそう思った。
その先生は、友人だけでなく、コミュニケーションが苦手な私にも、平等に話しかけてくれた。
高校1年生になったある日、
マンツーマンでマインドマップを教えてくれた。
「こういう勉強方法もあるんだよ。」と。
そのときに初めて、
「学ぶことが楽しい…!」そう思えた。
私にとってその先生は、
知ること、学ぶことの楽しさを教えてくれた人。
そして、「働くことは楽しいんだ」と教えてくれた人。
「生きることは楽しいんだ」と教えてくれた人。
最悪の毒親を、この世の大人の全てだと思っていた私の前に現れた、
唯一キラキラしている大人。
いつしか私は、「早く大人になって働きたい!」
「働くことは楽しそう!」と、思うようになった。
私は、その当時の先生の年齢を過ぎている。
あの先生みたいに、なれてるかな。
永遠に憧れだけど、少しでも近づけますように。
りん。