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大人は子供

皆さんは兄弟がいますか?

私はひとりっ子で兄弟はいません

近所に2歳離れた友達がいてその子が妹の様な存在でした。

母は3人兄妹の末っ子で祖母は6人兄妹の5人目、祖父は3人兄妹の末っ子、私だけ家族の中でひとりっ子です

目まぐるしく変化していく生活や自分自身と向き合う中で私の中で小さな違和感が生まれました

それは母の兄妹に対してです

長男は大人しくて穏やかな性格

長女は自己主張が強く根っからの真面目

次女の母は根っからの末っ子気質で甘え上手、何もしなくても誰かが手を貸してしまうような性格

3人ともバラバラ、だけど何処か似てる
そんな兄妹です

違和感と言うのは3人兄妹の在り方についてです。

私の家族は少し特殊で、私が2歳の時から祖父母と母の兄妹と母と私の6人で暮らしていました。(祖父は今は亡くなっています)

子供ながらに友達や先生に誰と住んでいるか説明する事が難しかったです。

そして社会人になってからは高校から母と二人暮らしをしていたのであまり説明する機会もなくなりました。

きっかけがあれば説明しますがその時からです

「あ、叔父さん、叔母さんはご結婚はしてないの?」と聞かれるようになりました。
 
その時私はチクっと痛い所をつつかれたような気持ちになりました。

大人が皆結婚しているのが当たり前ではありませんが一般的に考えて大の大人が未だ実家暮らしとなると他所様は「ん?」と疑問に思うのでしょう

私も実際違和感を感じているし気持ちは分かります。

ただその違和感は叔母に対してです。

ここでは詳しくは伏せますが叔母はもう10年以上働いていません。

理由としては簡単に言うと再就職出来ず引きこもり今は祖母のサポートをしている状態です。

当時私は小学校入学したてで記憶は曖昧ですがその頃から叔母は仕事をしていません

長くなってしまうので色々と省略しますが 
仕事をしていない理由は就活に失敗したからです、叔母は容姿はかなり大きい方ではありますが至って健康体です。

家族は私の母以外叔母が働かない事を責めはしなかったしむしろ「祖母の早めの介護に回ってくれた」そう肯定しています

最初は私も「早めの介護?の割に部屋にひきこもってるし夕方まで起きてこなかったり介護なんてしてない」それくらいしか思っていませんでしたが祖父が亡くなって私も社会人になってからは「家族の事を思うなら働くべきじゃないか」そうおもうようになりました。

自分が妊娠して働けなくなってからはより強く叔母に対して「健康体なのになんで」と頭をよぎります。

私も年頃になり恋愛、社会への悩みができ話すと叔母は20年、30年以上前の自分の恋愛話を長々と話し始めます、そして昨日の事のように今は縁のない10代の時に交流があった友人との思い出話に花を咲かせるのです。

それも1度ではなく年に50回以上
いや、それ以上です。

それを「うん、うん」と聞いている祖母
長くなる前に自室へ移動する叔父
呆れた顔で叔母を見てる母
その3人の顔を見てる私

、、、、振り返り話す事は悪い事ではありません 
ですが叔母の長年の状態
無職
引きこもり
激しく強い自我
自分を正当化する性格
過去の話を長々と話す癖

この全てが私には違和感そのもので歳を重ねる事に叔母に対する壁が出来ています

もちろん家族には変わりませんが 
私は祖母の様に聞きたくない話を黙って優しく聞く事は出来ないし叔父のように聞き流すことも出来ない、母のように「それよく話すよね」と伝えることも出来ない
 
私以外の家族がしている事を私は出来ない

5人中4人がしている事を出来ない 
それこそが私の中にある違和感

きっと5人がしている事それが私の家族の世界の1つで私はその世界に溶け込めていない旅人のようなもの

でも

それでも考えてしまう

 今の叔母を作りあげたのは紛れもない私達
 
10代で時が止まったまま
歳だけ大人になった彼女はれっきとした
アダルトチルドレンになってしまった

そんな叔母にできる事は何か

現実を未だ見ようとしない彼女に現実を見せるのが正解か祖母が他界しても今まで通りに肯定して接してあげるのが正解か

答えはでないまま私も大人になる

でも彼女は大人になりたくてなった訳じゃない
そんな気持ちを抱えて生きてる人の代弁者のようにも見える

きっと生きるのが辛いんだろう
誰かに認められてそばに居てもらいたいんだ 
温かさを知りたい、それは純粋無垢で見返りを求めてこない母親の愛のようなもの

抱きしめられたい日、きっと一人だった
手を取って欲しい日、誰も振り向いてはくれなかった

どこかで絶対にSOSを出していたはず 
それを私達は気付けなかった

 
それが彼女を作りあげた

出来ることなら幼少期の叔母を抱き締めてあげたい、安心してと声をかけてあげたい

過去に行くことは出来ないけれど過去に欲しかった言葉を今かけてあげることは出来る

母になった今 
私には叔母が小さな子供に見える

よしよし、今日も頑張ったね。
 
自分を見て欲しかったんだよね。

なら、私が出来ることはただ1つ

 これ以上ないくらいに向き合おう

寂しくなんかさせないよ

あなたが話す昔の話、たくさん聞くよ
そして考える

楽しかったんだよね、その時が
その友達が大好きだったんだよね
本当は今も会いたいんだよね、戻りたいんだよね、だけど出来ないんだよ。

辛いけど向き合おう
 
向き合うきっかけを私が作る
 
でもひとりじゃないよ

ちゃんと大人になろう

過去は思い出

今と共に生きてる宝物

けれど手に取って抱き締めることは出来ないの

悔しいよね

けど顔を上げて見て欲しい

優しいお母さんとお兄ちゃんに妹、 私もいる
来月にはもう1人家族が増えるね

寂しくなんかないじゃない

私が寂しくさせないよ

あなたが欲しかった暖かい居場所を作る
 
 ね、だから大人に一緒になろうね。

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